2011年4月2日土曜日

カダフィって単なる部族の権益確保だったのよの巻き


リビアって国は、正に遠い国です。

でも、カダフィ大佐という支配者は、人口に膾炙しております。
ど~この誰だか知らないけれど~、だ~れもがみ~んな知っている。
まるで、月光仮面の主題歌に象徴されるような人物でしょう。

それで、このリビアなんですが、現在、内戦状態にあります。
西側諸国の空爆支援に効果があったのでしょう。
反政府勢力が反転攻勢に出てきました。
政権側の閣僚達も、歯が抜けたように逃亡し始めています。

おそらく、四十年以上にわたった大佐の独裁も終わりでしょう。
エジプトのムバラクが30年、チェニジアのベンアリは23年でしたけどけど、長すぎです。
ああ言う国々は、専制で民主主義などありません。
政権移譲すれば、粛清されるのが明確に分かっています。

だから、死ぬまで永久支配に突っ走ると言う図式です。

それで、私は大佐は独身だとばっかり思っていました。
ところが、八人もガキがいたんですな。
イスラム教ですから奥さんも複数抱えていたようです。

何せ、独裁国で情報も限られて来ます。

今回の内戦勃発で後継者にも焦点が当てられました。
有能で国際的に有名な子息もおります。
片や、他国で逮捕されて外交問題にまでなった馬鹿息子もいるようです。

はっきり言って、この国の重要性は石油と言う資源だけです。
これが無ければ、独裁しようが革命が起きようが、西側は関知しません。
EU諸国は、結構、この国にエネルギー依存をしておるのです。


だから、石油の安定供給さえしてくれれば、黙認です。
カダフィでも我慢してお付き合いしなくてはならなかった。
結局、パンナム航空機のテロ爆破事故も、国家賠償で終結です。

はっきり言いますが、テロ事件ですよ。
でも、かけがえの無いエネルギーなのだ。
西側は犠牲を払ってでも、臭いものに蓋をした分けです。

こうなりますと、リビアと言う国は石油だけの単純で詰まらん国です。

そして、この国は三部族で交際された連合国家だったのに過ぎません。
先ず、国連決議で創設された国だと言うのが、いかがわしい。
民族の自決・自立によって樹立されたわけでも無い。

石油利権を握っていた王家は、キレナイカ地域の出自でした。
一方、経済の中心だったのはトリポリタニアです。
そして、カダフィ大佐は、経済的に遅れていたフェザーンの部族から革命を起こしました。

と言うわけで、カダフィ大佐は、イスラム社会主義とか謳いましたけど、地域別に差別・優遇する政策を取り続けてきたのは事実です。今回の反政府運動も、元々王家の拠点であり反抗的だったキレイナイカ地方から発生しました。結局、カダフィも単なる利権屋であって、圧制を強いる独裁主義者だけだったのだろうと思った道産子社長なのでした。
(この巻き、終わり)

2 件のコメント:

カラヤ3 さんのコメント...

エントリーは時事問題でまじめな論調なんですが、「月光仮面」の映像との関連が今一つかめなかった。大瀬こういち氏は「隠密剣士」で覚えたなあ。もちろん小さいころはふろしきを背中にかけて月光仮面になりきってまいたが。

ぐりぐりももんが さんのコメント...

カラヤ3さんへ、

月光仮面のスタートは、結構苦しい辻褄あわせになりました。
でも、カダフィって人は、名前を知っていても神出鬼没みたいな人物でして、印象が似通っていたので使いました。

このリビアと言う国は、子どもの頃、世界地図を見て、赤い◎がベンガジとトリポリにある二重首都を採用しており異様だったので記憶に残っているのです。

結局、部族間のバランスを考えての事だろうと、今になって思い当たった分けでして、記事にして見ました。

残りは、イエメンとシリアでしょうか。中東の平和的安定を望んでいます。