2009年3月29日日曜日

今回は小ネタ連発でお茶濁しの巻き

<とてつもない日本をセコハンで買ったとんでもない貧乏社長>

麻生太郎首相が外相時代に出版した「とてつもない日本」(新潮新書)が、日本国内では累計で20万部を突破したんだそうだ。
MSN産経ニュースによると、インターネット掲示板の「首相を支持するために3月10日に首相本を買おう!」という書き込みが発端になって、3月10日から僅か3日間で約5000冊が売れたということだから、ネットの訴求力は大したもんだと、貧乏社長は思ってしまう。実は、この呼びかけを貧乏社長も巡回訪問している様々なブログで目にしていたし、麻生さんを支持するおいらとしても買ってみようではないかと思っていた。
ところがこっちはタイなもんで、日本の新刊書は輸入コストの上乗せで二倍近くまで値段が跳ね上がってしまうもんだから、自分の価値判断としては高くて手が届きそうに無い。要するに、吝嗇丸出し根性なんだが、それでも捨てる神あれば拾う神ありで、こっちは邦書の古本屋さんが繁盛していてBTSプロンポン駅にある。ひょっとしてあるかもしれないと思って、この土曜日に物色してみたんだが、、、ありました。120バーツぽっくりで手ごろだ。(350円くらい)

という訳で、お古を購入したせいで、おいらの一冊はこの20万部の販売部数にもちろんカウントさせてもらえそうに無い。でも、良いではないか、麻生さんの人となりをもう一度、しっかり確認できると言うもんだ。

<レビュアホテルの労務管理は分けありかもしれん?>

貧乏社長は、以前、チャオプラヤー川沿いに立つ、このおしゃれでシティー感覚満喫の五つ星ホテルを去った役員クラスのコンファラン(外人):ケリーさんが、さも不祥事を起こして辞任したかのような印象操作を与えずにはいられない新聞広告が、英字紙バンコクポストで掲載されていたことを、紹介したことがある。
それで、最近、ティティマさんと言う女性も同様に会社を去ったらしいんだが、このホテルを運営する会社は、性懲りも無くバンコクポストで似たような広告を出して来た。
しかも、この告知広告はケリーさんと同じ大きさで紙面の四面当たりに四分の一を占めるもんだから、馬鹿でかくやけに目立つ。おいらが普段このような広告を目にするのは、求人・休職のページ欄なので、今回の連続的な行動は異常性が際立ってしまう。
要するにだ。
このホテルを運営する会社は、組織内部に何らかの問題を抱えているんではないかと疑わざるを得なくなってしまう。これ以上、詮索する気も無いんだが、気になる分けあり広告といっても良いだろう。

小ネタ続き原稿は、もうちょい続きます。今日は、おやすみなさい。

<タイで日本語のプラカード持って誰に反対するのよ>

これは、先週のバンコクポストの新聞に載った記事なんだが、”アビシット出て行け”とプラカードが読める。多分、海外マスメディア、特に日本向けの受け狙いで掲げだされたものなんだろう。

現在、タイは民主党出身のアビシット首相を中心とした連立政権が国政を担っているんだが、野党勢力は反独裁民主戦線(UDD)を結成して、政権打倒の抗議運動を繰り返している。このUDDは、元タクシン首相を強力に支援しているのだが、首相就任時には初めての外遊先に中国を選ぶなど、中国寄りの政治姿勢が目立っていた。民主党は、どちらかと言うと日本に対して好意的なところもあり、アビシット首相が中国を差し置いて日本を初の訪問先に選び、バンコクの第二地下鉄建設に日本からのODAを引き出すことに成功している。
おいら思うんだが、UDD支援者は日本ベッタリの現政権と言う印象の当てこすりに日本語のプラカードを使って見たんだと思う。
と言うより、日本語と言うか、日本の影響はタイにおいても抜き差しならないものなんだと、貧乏社長は思ったのでありました。
(この巻き、本当に終わり)

2009年3月25日水曜日

日本人にも挨拶のできない情け無い奴がおるわの巻き

貧乏社長は、わが国日本を背負って国政を仕切る麻生首相が大好きである。

好きな理由は至極単純で、お辞儀の仕方がピシッといつも決まっており、政治家として折り目の正しさを感ずることができるからである。タイのこちらに住んでいても、時折、テレビのニュースを通じて麻生首相の近況を知ることができるんだが、必ず挨拶とが会釈の作法が颯爽としていて感銘を受けてしまう。

そこで、貧乏社長も一端の経営者モドキになって会社を一年近く仕切ってきて、気づいたことがひとつある。それは、いろいろな会社を訪問して分かってきたんだが、従業員がきちんと会釈を返してくれる会社の雰囲気は、良い印象を与えると言うことだ。実際に、取引の仕事もそつなくこなしてくれるのがうれしい。

工場では始業に当たって事前に必ずラジオ体操をするんだが、予鈴のなる五分前には貧乏社長もいち早く飛び出していって、出社してきた従業員の一人一人と挨拶をするように心がけている。それは、お互い気持ちの良い挨拶ができれば、その日は大過なく過ごせるのではないかと思っているからだ。

それで、産経新聞の記者で佐々木美恵さんもイザのブログで、外務大臣当時の麻生さんのお辞儀について書いていた。

麻生外相のお辞儀(2006/06/09 23:12)
ある国会議員のパーティーを取材していて気づいたことです。

幾人もの閣僚、与野党幹部が入れ替わり立ち替わり来賓挨拶をされるのをウォッチしていたら、指名をうけた麻生外相が壇上にあがり、お客にむかって一礼されました。 気になったので、お辞儀に慣れている他の先生方と比べてみていましたが、ダントツに鮮やかなお辞儀でした。聞くところによると、こどものころにかなり「仕込まれた」とのこと。以前、官邸での会議(閣議ではない)で、小泉首相が入室してきたとき、他の出席者がかまわずおしゃべりしているなか、立ち上がって軽く一礼していたのは麻生外相(当時は総務相)ぐらいだったとか(ちなみにこの話を教えてくれた人は麻生外相と仲が悪いのか、「ゴマすりじゃないか」と言ってましたが)。

やっぱり、作法を子供の頃に教わっていたのだ。筋金入りの辞儀はなるほどと頷けてしまう。

もうひとつ、挨拶の重要性をテレビ番組で教わったこともある。
貧乏社長は、NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」を良く見ることがあるんだが、昨年四月に放映されたこの番組では、世界最大の洋上加工船:アラスカ号の船内工場を仕切るファクトリーマネージャー:吉田憲一さんを取り上げていた。吉田さんが言うには、面接の際には船乗りの採用基準として一言しか質問しないと言う。

「職歴について教えてください。」
一人にかける時間は1~2分。
目を見る。
相手の顔をじっと見据えて話をよく聞く。
仕事への姿勢をみている。
その船は、24時間操業で人種も言葉も違う人間が集まって同じ仕事を行なっている。

結局、能力でも経験でもなく姿勢が一番大事なんだと言う分けだ。面接って言うのは、一種の挨拶なんだから如何にこの通過儀礼を吉田さんが重視しているのかが分かる。

麻生さんは、その点で太鼓判を押せる日本の宰相ではないだろうか?

挨拶もろくにできない政治家が首相になるぐらいなら、少しぐらい読み間違えたって貧乏社長は麻生さんを絶対に支持すると、心を新たしたのでありました。(この巻き、終わり)

2009年3月15日日曜日

IE7は運動神経ゼロ肥満児の巻き

いやはや、このIE7、すなわちインターネットエクスプローラー7は動きが断末魔の歩みと感じる時がある。
たとえばだ。搭載メモリーが256MBでウインドウズXP(SP2)のOSでパソコンを動かしている場合、このインターネットエクスプローラー7を間違ってもインストールしてはならないのだ。いつも、メモリーと言う愛人といちゃついてばかりいて、操作するご主人さまの命令は聞いてくれても、ほとんど忘れた頃に”あいよ”と反応が返ってきて画面が切り替わってくれる始末なのだ。

あきれたので、このパソコンにはお仕置きとしてメモリー消費を節約するためにIE6のバージョンへ降格の上、代わりに軽めのブラウザー:ファイヤーフォックスを足して、マイクロソフトのオフィスやら何やら外して、代わりに軽い身代わりサクサク系のキングソフト・オフィスを入れたり、メモリー管理ソフトのフリーソフト”メモリーの掃除屋さん”をベクターから落としてきてインストールしてみたりと、PCの動きが軽快になるようできるだけ努力してみた。

この結果、このPCはゾンビ状態から蘇生して、日常のネットサーフィンが楽に行えるようになったので、上さんに喜んで使ってもらっている。

しかし、何だな。

このパソコンはCPUがAMDのアスロンXPM1600なので、低速でもないし普段の触り方なら未だ現役のままで動くはずなのだ。普段使わん、わけの分からん機能をてんこ盛りしながらバージョンアップでございとのたまい、動きがとろくなったらハードも新しく買ってねと詐欺まがいに消費者に有無を言わせずにセールストークで犠牲を強いるマイクロソフトは、商売根性丸出しのさもしい守銭奴、金の亡者なんだろう。OSも含めてこんなソフト使いたくないわいと喚いてみても、如何せん、代わりになる使いやすいOSやらソフトが何時までたっても現れてこないので、やむなく使用を続けているのが、貧乏社長なのである。

そんでもって、おいらのPCもモーバイル用セレロン(2GHz)とメモリー512Mをごく普通におごってあって、IE7も最初からインストールされていたので、あんまり気にもせずに使っていた。ところが、長時間使ったり、タブをたくさん開いてコメントを打っている最中に、固まったまんま反応しなくなるケースが増えてきた。おのれ、小ざかしい機械風情に、大切なご主人様の優雅な余暇を邪魔されて気分を害するのも憎たらしい。

これは、ブラウザーが欠陥なのである。

運動神経ゼロの肥満児に相違ない。スリムで軽快な動きができないメタボ児童と言うのであれば、暇乞いをさせてやるだけだ。

あばよ、エクスプローラー。お前は、OSと言う棺おけの中で永久に眠っておれ。

ああー決別の辞もパソコンに向かって述べてすっきりしたところで、なんとなく悲しさと可笑しさが残る。たかだか、5万円の機械だぜ。なんでこんなにいきり立つんだろう。やっぱり、PCは使わなければただの箱だが、使い込めば、知識の玉手箱へと変身してくれる召人なのだ。信じていたギャルソンに裏切られてしょぼくれたご主人といった感じだが、ここは起死回生で何か新しいブラウザーをインストールせねばならなくなった。

ブラウザーは、上さんのパソコンには狐火さんをインストール済みだったので、ちょっと新しい試みとして別の物を入れ込んでみよう。
インターネットのIT用語辞典e-Wordsによると、

”Webブラウザ 【web browser】は、Webページを閲覧するためのアプリケーションソフト。インターネットからHTMLファイルや画像ファイル、音楽ファイルなどをダウンロードし、レイアウトを解析して表示・再生する。フォームを使用してユーザがデータをWebサーバに送信したり、JavaScriptやFlash、およびJavaなどで記述されたアプリケーションソフトを動作させたりすることも可能である。”とあり、続けて、”現在では、Microsoft社のInternet Explorerがかなりのシェアを占めるほか、Mosaic開発チームが興したNetscape Communications社のNetscape Communicator(Navigator)、Netscape社が立ち上げたオープンソースプロジェクト「Mozilla.org」によるMozilla、Opera Software社のOperaなどが著名なWebブラウザである。”

と書いてあった。

あれっ、狐火さんが出てこない。代わりに、オペラとかモザイクとか書いてあるのを見ると、複数のブラウザーが存在しているようだ。これとは別に、”はてなキーワード”のブラウザでは、

”WWWブラウザ、あるいはWebブラウザの俗称。インターネット閲覧ソフトと言われる。もし言葉の意味がわからずにこのWebページを開いたのなら、これを見ているソフトがブラウザに当たるだろう。あなたはすでにブラウズ (browse=拾い読みする、品物をぶらぶら見て歩く)している。市場シェアとしては、Windowsに含まれているMicrosoftのInternet Explorer (IE)が9割ほどを占めており、残りをMozilla FirefoxやOpera、Safariなどで分け合っている状態である。”

と説明されていて、やっと狐火さんも出てきた。

結局、愛国主義者の貧乏社長が何だかんだと言って最終的に選んだのは、ルナスケープになった。”都の西北、早稲田の森に~”と校歌よろしく、そう早稲田大学で産声を上げたこの国産ソフトこそ、日本人にはふさわしいのだと気に入ってしまったのである。ホームページを見ても、世界最速、世界初、日本発と謳っていて頼もしい。しかも、IEの機能を引き継ぐことができたり、ウエッブレンダリングエンジンも複数から選ぶことが可能と説明されている。

しかし、レンダリングだかオニオンリングだか知らんが、これは何だ。
またまた、ググって調べて見たのだが、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、

”HTMLレンダリングエンジンとは、HTMLをはじめとしたウェブページ記述用言語で書かれたデータを実際に画面に表示するための計算をするプログラムである。ウェブブラウザだけではなく、インスタントメッセンジャーなどにも使われている例がある。
 主なHTMLレンダリングエンジン [編集]
* Trident (Internet Explorer)
* Tasman (Internet Explorer for Mac)
* Gecko (Firefox, Camino, SeaMonkey他)
* KHTML (Konqueror)
* WebKit (Safari, Google Chrome,シイラ, OmniWeb他)
* Presto (Opera)”

と紹介されている。となると、この計算プログラムの出来が良ければ、表示も速いし動きも早くなるのではないだろうか?

IEのトライデントなんて図体の大きな米軍原潜と同じ名前だから潜ったら潜りっぱなしで浮上することなんてないのだろう。狐火さんは、月光(意味はヤモリ)なわけだから、結構、ちょこまか動いてくれるのは、上さんのパソコンで確認済みだ。

決めました。

ルナスケープに月光を乗っけて作動させよう。ホームページから簡単にダウンロードしてインストール開始だ。エンジンの月光もエンジン切り替えで自動的にダウンロードしてくれた。表示も設定もIE6に近い感じがして、IE7しか知らない初心者ならいざ知らず、ある程度の波乗り経験者なら大抵は操作を簡単に覚えることができるだろう。

使ってみて結論を言うと、動きが軽快になっただけでなく、大量にタグを開いても強制終了することが無くなった。ただ、開きすぎは禁物で、今度はハードディスクに仮想メモリーをかなり展開するせいか、動きと反応が極端に遅くなるケースもある。この場合は、こまめに不要なタブを消すことで回避することにしよう。

このほか、いろいろ調べている過程で、とある地方自治体が100MBと軽量OSで動くリナックスPuppyを住民に配布する中古PCに使ってみたり、安倍晋三元首相が自身の衆議院議員 Web サイトを日本で中心に開発されたオープンソースを使って設計するなど、ネットにまつわる面白い話題を見つけて週末には、薀蓄を深めることができて楽しむことになった。

結局、まだまだ、パソコンはブラックボックス化していなくて、自分たちの趣味の範囲程度にカスタム化ができるんだなーと感じた貧乏社長なのでした。
(この巻き、終わり)

2009年3月9日月曜日

あばよ、小沢一郎さんの巻き

貧乏社長は、やっぱり民主党代表の小沢一郎は金にダーティーだったんだなって思う。えげつない集金方法に終止符を打つ時が来たのかもしれない。

先週の3月3日は”桃の節句”、ひな祭りと言う奥ゆかしい伝統行事を汚すには余りにもふさわしい金まみれ収賄疑惑事件が明るみに出てしまった。小沢代表の資金管理団体「陸山会」の金庫番こと公設第一秘書の大久保容疑者が、準大手ゼネコン「西松建設」から長期的に多額の政治献金を受け取りコントロールしていたことが明らかになって、政治資金規正法違反容疑で逮捕された。しかも、陸山会事務所が大々的に家宅捜索されて、雪のちらつきそうな寒い中を検察が乗り込んでゆくところを大々的にテレビ放送されたらしい。民主党にとっては、これまでのマスコミから受けてきた印象操作支援を帳消しにしてしまうほどのダメージだったろう。

方や、こっちのバンコクではセミが鳴き出した。このセミは、朝晩に一時間程度しか鳴かない不思議なセミなんだが、日中は既に気温が35度を超えるようになってカンカン照りの乾いた季節が続いている。日本で言えば旬の夏が到来した感じて、暑さには弱い貧乏社長もクラクラしてくるが、日本のニュースで目まいを覚えてしまった。

時代劇の勧善懲悪な単純図式が好きな貧乏社長にとって、”越後屋、お前も悪よのぉー”の越後屋配役が西松建設なら、悪代官は小沢代表で、お縄に掛かった大久保某は片棒担がされた阿漕な用人と言う役回りになるかもしれない。西松建設は、ダミーの政治団体を使うという“巧妙”な手口で司直の摘発をかいくぐり、政界へトンネル献金を続けて来ということだが、小沢代表と言えば、陸山会の名前を使って都内一等地などに計13物件総計10億2000万円の不動産を購入し登記簿所有者を本人とした経緯から隠し資産だとして週刊「文春」で暴かれたことから、名誉毀損の損害賠償を起こして争った挙句、高裁で敗訴が確定したと言う、情けない事情がある。

貧乏社長が思うに、小沢の秘書逮捕に当たっては、発端はご当地タイで起きた、昨年7月の事件”バンコク知事に4億超賄賂、東京地検が西松建設元幹部から事情聴取”から急展開したんだと思っている。この事件は、元社員が海外で作った裏金約1億円を無届けで持ち込んだ外為法違反が直接の容疑で、今回の容疑とは異なっている。ただし、特捜部に「トンネル工事受注で便宜を図ってもらう見返りに、会社が政府当局者に総額4億円以上のわいろを渡した」と説明してしまえば、海外の事情であっても国内だって似たような手口を使って悪事を働いているんだろうと疑われて捜査されるのは、当たり前だろう。

だから、小沢代表は自分がどんなにばれないように始末をつけてきても、海外で起きた事件ゆえにもみ消すこともコントロールすることも出来なかったのだろう。いや、自分の周りに火の手が及ぶとは考えもしなかったのかもしれない。

検察は検察で、西松の海外ルートによる裏金作りを解明する捜査を進める中で、今までマークしても尻尾を捕まえることの出来なかった小沢金脈の洗い出しと言う、値千金の臨時ボーナスをゲットした形になり国内まで捜査を手を広げることが出来たんだろう。

さらに輪を掛けるなら、大久保容疑者の前任者であり当時は公設秘書であった高橋嘉信元衆院議員が、この西松金脈を掘り起こした開拓者であり、献金ルートの慣習は既に十数年続いてきたた事がマスコミやネットからネタが漏れ出していておいらはびっくりした。しかも、本人は小沢氏に関する「暴露本」を書く準備をしているとか、意趣返しのようにかっての主人に反旗を翻して次回の衆院選で小沢代表と同じ岩手4区から立候補予定なんだそうだ。小沢代表が選挙区の鞍替えをこれまでほのめかしてきたのは、このことが背景にあったのかもしれない。もし、この人が検察に参考人として呼ばれて過去の経緯を話していたのなら、小沢代表はもう外堀を埋められたも当然なのかもしれない。

では、なぜ今回の逮捕は、このタイミングで行われたのだろうか?

おいらは大久保容疑者が、自殺することで証拠隠滅を図る自暴自棄な行為から身柄を保護する事情から逮捕を早めたのだ考える。と言うのも、これに先行して検察は、先ず長野県村井知事の側近:右近氏を三日間にわたって、この「西松建設裏金」事件絡みで事情聴取と言う周辺的な揺さぶり捜査に打って出て小沢陣営の出方を窺おうとしたものの、想定外の同氏の自殺により逮捕を急いだと思われるからだ。右近氏は側近中の側近で代議士時代から公設秘書を努めていたわけだが、事情は総て伏せたまま墓場まで持ってゆくと言う事だろう。

民主党は、国策捜査だとか組織的な誹謗・中傷が行われているとかマスコミを通じて盛んに喧伝しているが、十数年にわたって続けられてきた迂回献金の習慣は、検察にとってもかなり悪質な所業だと映ったに相違ない。

おいらユーチューブで見たニュース番組の録画(日テレ「NEWS ZERO」)の中で、元東京地検特捜部長だった熊崎勝彦さんと言う方が話していた理路整然たる説明に説得力があったので、書き起こしを載せて結びとさせていただく。

アナウンサー:はい、これからは元東京地検特捜部長の熊崎勝彦さんからお話をお聞きします。先ず、捜査の状況についてお話いただくんですが、逮捕に踏み切った理由、これは何でしょうか?

熊崎元特捜部長:おそらくですね、金額が比較的大きいと言う事が背景にあるだろうし、また、手口がですね、違法な献金をある意味で隠すために、そのダミー的な団体を通して献金すると言う、こう言う手口が悪質であると、見逃すことが出来ないという風に判断したと、挙げられると言うことが出来るでしょうね。

アナウンサー:二点ありまして、金額が多額だったと言うこと、手口が巧妙だったと言うこの二点になりますか?

熊崎元特捜部長:そうですね、大きく言ってそうでしょうね。

アナウンサー:あの、なぜこのタイミングで、民主党からはですね、これは民主党を陥れるための国策超ではないかと言ったような声もありますけど。

熊崎元特捜部長:おそらくですね、摘発する確たる証拠を掴んだと見るべきでしょうね。これは、既に逮捕している西松建設の社長以下からの供述の引き出し、それから押収している証拠物の分析、こう言った所から動かぬ証拠を掴んでいると言う風に見たほうが自然だろうと思います。その上で、警察が仮に否認されても起訴できると自信を持って逮捕に踏み切ったと見るべきでしょう、そしてもうひとつは証拠隠滅の恐れがあると言うこと、あるいは不慮の事故を起こしてはならないと言うこと、こう言った事を判断したのではなかろうかと私は思います。

アナウンサー:すると捜査の手続きで、証拠も押さえていてこの証拠を逃さないように今のタイミングでと言うことで、その国策と言うような思惑は無いと言う事ですか?

熊崎元特捜部長:まあ、僕はそういう風には受け止めることが困難であると思いますね。
(この巻き、終わり)

2009年3月1日日曜日

現代の語り部、Manga Man、このタイで紹介の巻き


貧乏社長は、現地の言葉は多少は喋れれても、文字となるとからっきし読めないもんだから、地元の情報は活字媒体なら英字紙のバンコクポストから仕入れることが多い。
一方、地元の人は日本の文物なんかにかなり興味津々なんで、色々なネタがこの紙面をにぎわすこともあるんだが、この2月9日の記事にどでかく紹介された日本男児の写真を見て、びっくりしてしまった。

何だか、虱でも湧いて来そうな不潔なもじゃもじゃ髪に手ぬぐいで鉢巻を締め、眼鏡をかけたのは良いが、山羊ヒゲをきたならしく生やした、派遣村収容者かホームレス遊民の風情を醸し出した男が、漫画本を持って上目遣いで見上げている。

誰だ、一体こいつは...

この間、紹介した不敬罪で本国送還のオージー兄ちゃんとは、えらい見かけが違うなー。あやつの方が全然カッコいいもんなーと思いつつも、興味を覚えずには入られなくて記事を読み始める。

なになに、彼の名前はRikimaru Toho(東方力丸)と言って、下北沢の道端で客の求めに応じて漫画を朗読することを稼業としている大道芸人であるのが分かった。貧乏社長の語彙感覚は古臭いので、今一格好良さが伝わらないんだが、横文字風に敢えて言うならストリートパフォーマーと言うところであろう。

記事では、下北沢は、東京アングラ文化の揺りかご=発祥の地と言う例えを使っていることから見ても、彼に好意を寄せているのが分かる。この記事では、漫画は日本文化の伝統であって、古くは11世紀に始まる源氏物語の紫式部が活躍していた時代の絵巻物が現代漫画の起源であると、持上げ過ぎでこそばゆくなる。

一方では、つい最近まで見かけることの出来た紙芝居のような庶民の語り部と言うのも、漫画の派生文化であって、不況の際には手っ取り早く収入を得る職業のひとつだったとも説明しながら、この漫画系語り部が絵巻物まで結びつくことが出来るとして壮大すぎる歴史で述べようとするのが面白い。こんな切り口で彼が批評されているなら、彼にとっても本望だろう。

しかし、何だな。
そんなに賞賛されても、力丸殿は正に風采が上がらん、うだつが上がらん感じがするのである。

おいらも、あんまり英語の語彙は豊かでないので読み飛ばしながら、何とか大意をつかんで見たんだが、ご本人は日本人の失われた十年の頃に引きこもりだったり、色々なアルバイトで生計を立てて糊口を凌いで来たらしく、典型的なニート人生だったようだ。
しかし、力丸殿の本当の素晴らしさ凄さは、単なるニートから脱却して語り部芸能を自ら開拓して技芸=漫読家として自ら体得したところにあるんじゃなかろうか?
しかも、固定ファンまでも付いているんだそうだから、聞きに来てくれるお客さんに喜んで貰えることが励みになって、稼ぎ何かは二の次で、力丸殿に取ってみてもこの至芸は天職になってしまったんだと思う。

自分の仕事に誇りを持つことは良い事なんだな。

稼ぎはたくさん貰ったほうが良いかもしれないけど、それ以上にかけがえの無いお客さんがいてくれることで、力丸殿は今を着実に生きているんじゃないかと感じてしまった。

だから思うんだ。

派遣村に集まってきた腑抜け連中は、結局、今を生き抜く能の無い衆愚なのかもしれない。力丸殿の爪の垢でも煎じて飲んでみろと思った貧乏社長なのでした。(この巻き、終わり)

追記:後で、ネットを調べてみたんだが、彼は芸能プロダクションにも所属して仕事を請けているようですし、ブログもありました。

*Bangkok Post (Feb. 09, 200)
Rikimaru Toho doesn't mind being stared at as long as he can hold the gaze of passers-by long enough to entice them to stop and sit down for an unusual show: A comic book reading.
And stay they do, hunched on low plastic stools inches away from who offers the equivalent of an animated movie for the ears, his vast vocal registry bringing to life any character, from humans to robots.
The roaring overhead train, orange street lamps and the station walls comprise the setting for his performances of "manga" comics in Shimokitazawa, the cradle of Tokyo’s underground culture.
"I find it appealing to do, and to offer something that one doesn’t usually experience", said the 34-year-old, whose real name is Satoshi Arikawa.
"By making all kinds of voices including female ones, I enjoy watching my audience’s reactions, and I am very grateful to them," he added, with a slight bow of his head.
With long, black, dishevelled hair held in place with a rudimentary bandana, along with glasses and a black goatee, Rikimaru’s looks invite as much curiosity as his punchy voice which swings between bass and falsetto.
From action hero Kenshiro of the popular Hokuto no Ken series to the earless blue cat Doraemon and the lovelorn heroines of The Rose of Versailles, Rikimaru has done them all. And that’s not everything.
"Attatatata! Bang-bang-bang! Aaargh!" he shouted, shaking a Hokuto comic depicting a battle involving machine guns and blood. His audience, a group of college students, erupted into laughter and applauded.
When the scene changes, Rikimaru snaps his fingers and takes the deep solemn voice of a narrator.
A crowd including children and a few elderly people gathered around him, some snapping photos of the scene with their mobile phones.
"This is really entertaining, and especially because it's so unusual. You don't normally see these sorts of street performances in Tokyo. It's so different," said a university student, 19-year-old Shohei Shindo.
For a reading of less than 10 minutes from one of the dozens of comic books displayed on the ground, listeners slip a few hundred yen - equivalent to a few dollars - into his box.
Rikimaru politely bows and hands out chocolates.
When Rikimaru was 19, around the time that Japan’s socalled bubble economy plunged into a decade-long slump, he stayed in his room for an entire year not seeing anyone, one of the country’s socalled "shut—ins".
After he emerged, he held various temporary jobs. But it was manga reading that became the focus of his life and which has won him a solid fan base, evident in the regular comments on his blog.
He has appeared pon television and travelled around Japan for shows, achieving a level of fame that would seem to justify the 14 years of effort he has put into training his voice and practising his reading skills.
While reading manga is one of Japan's favourite pastimes, shared even by Prime Minister Taro Aso, it is generally a solitary activity. Popular "manga cafes" have cubicles so readers are undisturbed.
Through manga, however, Rikimaru says he is reviving the art of story-telling which goes back to the 11th century but has been replaced in the modern age by television, movies and now mobile phones.
Historical and romance stories including the famous Tale of Genji were elaborately drawn on scrolls of silk or paper, known as emakimono, and shown to the nobility. They are believed to be the origin of modern manga.
Story-telling then took the form of kamishibai or picture-story shows, popularised during the recessions of the 1920s and 1950s, offering unemployed men the means of earning a small income.
As Japan grew wealthy, kamishibai became romanticised as a relic of a time when the country enjoyed strong social cohesion despite common hardship.
Now Japan is again mired in recession, with thousands of people losing their jobs. And Rikimaru's life is a sign of the grim reality many millions are facing. The manga -reader entertains on Saturdays and Sundays for stretches of more than five hours, which earns him around 15,000 yen (6,000 baht), a day.
His limits his own spending to the cheapest eateries and shops. He lives in ia tiny, mildew-stained apartment, he washes - now and then - at a coin-operated shower. He apologises for his disorderly appearance.
When he arrives at his designated street corner on his bicycle, hehas a broom and a dustpan which he uses to sweep himself a patch clear of cigarette butts, fliers and other trash. He salutes his neighbour, an elderly palm reader.
Despite what appears to be a life of hardship, Rikimaru is refreshingly positive, seeing freedom where others might see destitution and despair.
"This is a life that I chose. Although I'm in a miserable situation, I have a place to live and cheap food I can eat," he said. "And I'm doing something that allows me to take my time, without being pushed around." AP