2009年3月9日月曜日

あばよ、小沢一郎さんの巻き

貧乏社長は、やっぱり民主党代表の小沢一郎は金にダーティーだったんだなって思う。えげつない集金方法に終止符を打つ時が来たのかもしれない。

先週の3月3日は”桃の節句”、ひな祭りと言う奥ゆかしい伝統行事を汚すには余りにもふさわしい金まみれ収賄疑惑事件が明るみに出てしまった。小沢代表の資金管理団体「陸山会」の金庫番こと公設第一秘書の大久保容疑者が、準大手ゼネコン「西松建設」から長期的に多額の政治献金を受け取りコントロールしていたことが明らかになって、政治資金規正法違反容疑で逮捕された。しかも、陸山会事務所が大々的に家宅捜索されて、雪のちらつきそうな寒い中を検察が乗り込んでゆくところを大々的にテレビ放送されたらしい。民主党にとっては、これまでのマスコミから受けてきた印象操作支援を帳消しにしてしまうほどのダメージだったろう。

方や、こっちのバンコクではセミが鳴き出した。このセミは、朝晩に一時間程度しか鳴かない不思議なセミなんだが、日中は既に気温が35度を超えるようになってカンカン照りの乾いた季節が続いている。日本で言えば旬の夏が到来した感じて、暑さには弱い貧乏社長もクラクラしてくるが、日本のニュースで目まいを覚えてしまった。

時代劇の勧善懲悪な単純図式が好きな貧乏社長にとって、”越後屋、お前も悪よのぉー”の越後屋配役が西松建設なら、悪代官は小沢代表で、お縄に掛かった大久保某は片棒担がされた阿漕な用人と言う役回りになるかもしれない。西松建設は、ダミーの政治団体を使うという“巧妙”な手口で司直の摘発をかいくぐり、政界へトンネル献金を続けて来ということだが、小沢代表と言えば、陸山会の名前を使って都内一等地などに計13物件総計10億2000万円の不動産を購入し登記簿所有者を本人とした経緯から隠し資産だとして週刊「文春」で暴かれたことから、名誉毀損の損害賠償を起こして争った挙句、高裁で敗訴が確定したと言う、情けない事情がある。

貧乏社長が思うに、小沢の秘書逮捕に当たっては、発端はご当地タイで起きた、昨年7月の事件”バンコク知事に4億超賄賂、東京地検が西松建設元幹部から事情聴取”から急展開したんだと思っている。この事件は、元社員が海外で作った裏金約1億円を無届けで持ち込んだ外為法違反が直接の容疑で、今回の容疑とは異なっている。ただし、特捜部に「トンネル工事受注で便宜を図ってもらう見返りに、会社が政府当局者に総額4億円以上のわいろを渡した」と説明してしまえば、海外の事情であっても国内だって似たような手口を使って悪事を働いているんだろうと疑われて捜査されるのは、当たり前だろう。

だから、小沢代表は自分がどんなにばれないように始末をつけてきても、海外で起きた事件ゆえにもみ消すこともコントロールすることも出来なかったのだろう。いや、自分の周りに火の手が及ぶとは考えもしなかったのかもしれない。

検察は検察で、西松の海外ルートによる裏金作りを解明する捜査を進める中で、今までマークしても尻尾を捕まえることの出来なかった小沢金脈の洗い出しと言う、値千金の臨時ボーナスをゲットした形になり国内まで捜査を手を広げることが出来たんだろう。

さらに輪を掛けるなら、大久保容疑者の前任者であり当時は公設秘書であった高橋嘉信元衆院議員が、この西松金脈を掘り起こした開拓者であり、献金ルートの慣習は既に十数年続いてきたた事がマスコミやネットからネタが漏れ出していておいらはびっくりした。しかも、本人は小沢氏に関する「暴露本」を書く準備をしているとか、意趣返しのようにかっての主人に反旗を翻して次回の衆院選で小沢代表と同じ岩手4区から立候補予定なんだそうだ。小沢代表が選挙区の鞍替えをこれまでほのめかしてきたのは、このことが背景にあったのかもしれない。もし、この人が検察に参考人として呼ばれて過去の経緯を話していたのなら、小沢代表はもう外堀を埋められたも当然なのかもしれない。

では、なぜ今回の逮捕は、このタイミングで行われたのだろうか?

おいらは大久保容疑者が、自殺することで証拠隠滅を図る自暴自棄な行為から身柄を保護する事情から逮捕を早めたのだ考える。と言うのも、これに先行して検察は、先ず長野県村井知事の側近:右近氏を三日間にわたって、この「西松建設裏金」事件絡みで事情聴取と言う周辺的な揺さぶり捜査に打って出て小沢陣営の出方を窺おうとしたものの、想定外の同氏の自殺により逮捕を急いだと思われるからだ。右近氏は側近中の側近で代議士時代から公設秘書を努めていたわけだが、事情は総て伏せたまま墓場まで持ってゆくと言う事だろう。

民主党は、国策捜査だとか組織的な誹謗・中傷が行われているとかマスコミを通じて盛んに喧伝しているが、十数年にわたって続けられてきた迂回献金の習慣は、検察にとってもかなり悪質な所業だと映ったに相違ない。

おいらユーチューブで見たニュース番組の録画(日テレ「NEWS ZERO」)の中で、元東京地検特捜部長だった熊崎勝彦さんと言う方が話していた理路整然たる説明に説得力があったので、書き起こしを載せて結びとさせていただく。

アナウンサー:はい、これからは元東京地検特捜部長の熊崎勝彦さんからお話をお聞きします。先ず、捜査の状況についてお話いただくんですが、逮捕に踏み切った理由、これは何でしょうか?

熊崎元特捜部長:おそらくですね、金額が比較的大きいと言う事が背景にあるだろうし、また、手口がですね、違法な献金をある意味で隠すために、そのダミー的な団体を通して献金すると言う、こう言う手口が悪質であると、見逃すことが出来ないという風に判断したと、挙げられると言うことが出来るでしょうね。

アナウンサー:二点ありまして、金額が多額だったと言うこと、手口が巧妙だったと言うこの二点になりますか?

熊崎元特捜部長:そうですね、大きく言ってそうでしょうね。

アナウンサー:あの、なぜこのタイミングで、民主党からはですね、これは民主党を陥れるための国策超ではないかと言ったような声もありますけど。

熊崎元特捜部長:おそらくですね、摘発する確たる証拠を掴んだと見るべきでしょうね。これは、既に逮捕している西松建設の社長以下からの供述の引き出し、それから押収している証拠物の分析、こう言った所から動かぬ証拠を掴んでいると言う風に見たほうが自然だろうと思います。その上で、警察が仮に否認されても起訴できると自信を持って逮捕に踏み切ったと見るべきでしょう、そしてもうひとつは証拠隠滅の恐れがあると言うこと、あるいは不慮の事故を起こしてはならないと言うこと、こう言った事を判断したのではなかろうかと私は思います。

アナウンサー:すると捜査の手続きで、証拠も押さえていてこの証拠を逃さないように今のタイミングでと言うことで、その国策と言うような思惑は無いと言う事ですか?

熊崎元特捜部長:まあ、僕はそういう風には受け止めることが困難であると思いますね。
(この巻き、終わり)

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