2009年3月15日日曜日

IE7は運動神経ゼロ肥満児の巻き

いやはや、このIE7、すなわちインターネットエクスプローラー7は動きが断末魔の歩みと感じる時がある。
たとえばだ。搭載メモリーが256MBでウインドウズXP(SP2)のOSでパソコンを動かしている場合、このインターネットエクスプローラー7を間違ってもインストールしてはならないのだ。いつも、メモリーと言う愛人といちゃついてばかりいて、操作するご主人さまの命令は聞いてくれても、ほとんど忘れた頃に”あいよ”と反応が返ってきて画面が切り替わってくれる始末なのだ。

あきれたので、このパソコンにはお仕置きとしてメモリー消費を節約するためにIE6のバージョンへ降格の上、代わりに軽めのブラウザー:ファイヤーフォックスを足して、マイクロソフトのオフィスやら何やら外して、代わりに軽い身代わりサクサク系のキングソフト・オフィスを入れたり、メモリー管理ソフトのフリーソフト”メモリーの掃除屋さん”をベクターから落としてきてインストールしてみたりと、PCの動きが軽快になるようできるだけ努力してみた。

この結果、このPCはゾンビ状態から蘇生して、日常のネットサーフィンが楽に行えるようになったので、上さんに喜んで使ってもらっている。

しかし、何だな。

このパソコンはCPUがAMDのアスロンXPM1600なので、低速でもないし普段の触り方なら未だ現役のままで動くはずなのだ。普段使わん、わけの分からん機能をてんこ盛りしながらバージョンアップでございとのたまい、動きがとろくなったらハードも新しく買ってねと詐欺まがいに消費者に有無を言わせずにセールストークで犠牲を強いるマイクロソフトは、商売根性丸出しのさもしい守銭奴、金の亡者なんだろう。OSも含めてこんなソフト使いたくないわいと喚いてみても、如何せん、代わりになる使いやすいOSやらソフトが何時までたっても現れてこないので、やむなく使用を続けているのが、貧乏社長なのである。

そんでもって、おいらのPCもモーバイル用セレロン(2GHz)とメモリー512Mをごく普通におごってあって、IE7も最初からインストールされていたので、あんまり気にもせずに使っていた。ところが、長時間使ったり、タブをたくさん開いてコメントを打っている最中に、固まったまんま反応しなくなるケースが増えてきた。おのれ、小ざかしい機械風情に、大切なご主人様の優雅な余暇を邪魔されて気分を害するのも憎たらしい。

これは、ブラウザーが欠陥なのである。

運動神経ゼロの肥満児に相違ない。スリムで軽快な動きができないメタボ児童と言うのであれば、暇乞いをさせてやるだけだ。

あばよ、エクスプローラー。お前は、OSと言う棺おけの中で永久に眠っておれ。

ああー決別の辞もパソコンに向かって述べてすっきりしたところで、なんとなく悲しさと可笑しさが残る。たかだか、5万円の機械だぜ。なんでこんなにいきり立つんだろう。やっぱり、PCは使わなければただの箱だが、使い込めば、知識の玉手箱へと変身してくれる召人なのだ。信じていたギャルソンに裏切られてしょぼくれたご主人といった感じだが、ここは起死回生で何か新しいブラウザーをインストールせねばならなくなった。

ブラウザーは、上さんのパソコンには狐火さんをインストール済みだったので、ちょっと新しい試みとして別の物を入れ込んでみよう。
インターネットのIT用語辞典e-Wordsによると、

”Webブラウザ 【web browser】は、Webページを閲覧するためのアプリケーションソフト。インターネットからHTMLファイルや画像ファイル、音楽ファイルなどをダウンロードし、レイアウトを解析して表示・再生する。フォームを使用してユーザがデータをWebサーバに送信したり、JavaScriptやFlash、およびJavaなどで記述されたアプリケーションソフトを動作させたりすることも可能である。”とあり、続けて、”現在では、Microsoft社のInternet Explorerがかなりのシェアを占めるほか、Mosaic開発チームが興したNetscape Communications社のNetscape Communicator(Navigator)、Netscape社が立ち上げたオープンソースプロジェクト「Mozilla.org」によるMozilla、Opera Software社のOperaなどが著名なWebブラウザである。”

と書いてあった。

あれっ、狐火さんが出てこない。代わりに、オペラとかモザイクとか書いてあるのを見ると、複数のブラウザーが存在しているようだ。これとは別に、”はてなキーワード”のブラウザでは、

”WWWブラウザ、あるいはWebブラウザの俗称。インターネット閲覧ソフトと言われる。もし言葉の意味がわからずにこのWebページを開いたのなら、これを見ているソフトがブラウザに当たるだろう。あなたはすでにブラウズ (browse=拾い読みする、品物をぶらぶら見て歩く)している。市場シェアとしては、Windowsに含まれているMicrosoftのInternet Explorer (IE)が9割ほどを占めており、残りをMozilla FirefoxやOpera、Safariなどで分け合っている状態である。”

と説明されていて、やっと狐火さんも出てきた。

結局、愛国主義者の貧乏社長が何だかんだと言って最終的に選んだのは、ルナスケープになった。”都の西北、早稲田の森に~”と校歌よろしく、そう早稲田大学で産声を上げたこの国産ソフトこそ、日本人にはふさわしいのだと気に入ってしまったのである。ホームページを見ても、世界最速、世界初、日本発と謳っていて頼もしい。しかも、IEの機能を引き継ぐことができたり、ウエッブレンダリングエンジンも複数から選ぶことが可能と説明されている。

しかし、レンダリングだかオニオンリングだか知らんが、これは何だ。
またまた、ググって調べて見たのだが、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、

”HTMLレンダリングエンジンとは、HTMLをはじめとしたウェブページ記述用言語で書かれたデータを実際に画面に表示するための計算をするプログラムである。ウェブブラウザだけではなく、インスタントメッセンジャーなどにも使われている例がある。
 主なHTMLレンダリングエンジン [編集]
* Trident (Internet Explorer)
* Tasman (Internet Explorer for Mac)
* Gecko (Firefox, Camino, SeaMonkey他)
* KHTML (Konqueror)
* WebKit (Safari, Google Chrome,シイラ, OmniWeb他)
* Presto (Opera)”

と紹介されている。となると、この計算プログラムの出来が良ければ、表示も速いし動きも早くなるのではないだろうか?

IEのトライデントなんて図体の大きな米軍原潜と同じ名前だから潜ったら潜りっぱなしで浮上することなんてないのだろう。狐火さんは、月光(意味はヤモリ)なわけだから、結構、ちょこまか動いてくれるのは、上さんのパソコンで確認済みだ。

決めました。

ルナスケープに月光を乗っけて作動させよう。ホームページから簡単にダウンロードしてインストール開始だ。エンジンの月光もエンジン切り替えで自動的にダウンロードしてくれた。表示も設定もIE6に近い感じがして、IE7しか知らない初心者ならいざ知らず、ある程度の波乗り経験者なら大抵は操作を簡単に覚えることができるだろう。

使ってみて結論を言うと、動きが軽快になっただけでなく、大量にタグを開いても強制終了することが無くなった。ただ、開きすぎは禁物で、今度はハードディスクに仮想メモリーをかなり展開するせいか、動きと反応が極端に遅くなるケースもある。この場合は、こまめに不要なタブを消すことで回避することにしよう。

このほか、いろいろ調べている過程で、とある地方自治体が100MBと軽量OSで動くリナックスPuppyを住民に配布する中古PCに使ってみたり、安倍晋三元首相が自身の衆議院議員 Web サイトを日本で中心に開発されたオープンソースを使って設計するなど、ネットにまつわる面白い話題を見つけて週末には、薀蓄を深めることができて楽しむことになった。

結局、まだまだ、パソコンはブラックボックス化していなくて、自分たちの趣味の範囲程度にカスタム化ができるんだなーと感じた貧乏社長なのでした。
(この巻き、終わり)

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