2008年6月30日月曜日

年がら年中夏だらけのバンコクは常温核融合と同じの巻き(その二)

バンコクの暑さは半端じゃないけど、その原因のひとつに交通渋滞から来る自動車エンジンや排気ガスから排出される熱量がバカにならないんじゃないかと思う。BTSが開通しようが地下鉄が開通しようが、渋滞のひどさは10年前に比べてもそんなに変わらないばかりか、ますます悪化の一途をたどっているような気がする。おそらく、タイの経済が順調に発展してみんな懐具合にゆとりをもてるようになったから、自動車を所有して乗り回す人が増えているんだろう。きっと、バンコクは東京以上に巨大なヒートアイランドなんだ。熱の逃がしどころもなくなって、おいらと上さんは核融合状態に等しい巨大エネルギーの炎熱地獄の中にぶちこまれたまま、素敵に思い込むしかないシティーライフを送っているのかもしれない。


おっと、出てきましたよ、三大話のお題の「核融合」が....


ところで、最近、常温核融合と言うキーワードでググると結構なブログネタになっているのを皆さんはお気づきだろうか?

文化勲章受章者で大阪大学名誉教授の荒田吉明氏が、去る5月22日 に母校で行った公開実験で、常温核融合に成功した、という話題がネットに広がっている。これは、重水素ガスから高熱とヘリウム原子を検出し、低エネルギーの原子核反応を証明したということになるんだそうだ。

おいらは科学に弱いから分からんのだが、一部の理系ブロガーからはこの公開実験について、似非科学の代名詞のように扱って大先輩をこき下ろしていたんで、本当に先生はマッドサイエンティストの領域に踏み込んでしまったのか、知りたくなって個人的に調べたみたわけだ。

そうしたら、日本学士院の個人情報では、「固体核融合」として最近の研究をちゃんと紹介していました。(天下の学士院ですよ、国立二期校上がりの小生なんて先生は神様に見えるんだ。)

常温核融合みたいな錬金術的詐称用語で言いふらすからいけないような気もするんだが、一番気になったのは学士院の”主要な学術上の業績”を紹介する欄で、1958年に熱核融合の公開実験を成功させたにもかかわらず、研究を中断された云々とある。この表現に何か感じないようなら、豆腐の角に頭ぶつけて死ねと言わなくてはなるまい。何せ、当時の日本は非核三原則の金科玉条国家だったし、核保有戦勝国アメリカの横槍も当然あっただろうし、政治的な臭いを排除できないんじゃないだろうか。

まして、退官してから核融合の研究に再度カムバックするなんてそのタフさには凡人も及びが付かない。飽くなき学究の志にエールを送りたくなってくるんだが、それにしても荒田先生の業績はすごい。島津の田中さんが取れたノーベル賞なんて、先生が貰っても構わないんじゃないかと思えてくる。高齢にもなって、過去の業績に傷の付きかねないバクチ実験を公開までして敢えてするんだろうか?(名前を冠した荒田記念館まであるのだ。)

おいらも含めて市井の人だったら、敢えてリスクを犯さず悠々自適に余生を送りたいと思のが普通だけどね。


ところで阪大院生の木耳さんよ、先輩を面白にあしらうのも学者うちでは大人の分別で認められるんですかね?

2008年6月29日日曜日

年がら年中夏だらけのバンコクは常温核融合と同じの巻き(その一)

なんだかこのタイトル、核融合だなんて物騒な感じもするが、バンコクがただ暑いことを強調したいのと、マスコミがスルーしたにも拘わらずネットの中じゃ、ちょっとしたニュースになった科学記事を、落語の三題話的に取り上げて落ちに持ち込もうとするむりくりなタイトルなんで、洒落だと思って欲しい。

いや、バンコクは暑いねー。バンコクに来てから三ヶ月も経って来ると、極度の夏バテ状態に陥ってしまった。大体、社長で来てから休日出勤が三日もあったり、未だ暗闇の早朝3時から現場立会いに向かったり、土日に日本からのご指令メールを整理したりと、日本にいた時より過激に忙しくなったりして、体調を崩さずに無事にここまで来られた方を良しとするべきかもしれない。まして、暑くなけりゃ体力を余分に消耗することも無いわけで、年がら年中夏だらけの季節を多少は恨めしく思って来る。そこで、色々とネットで探したらこんな小話があった。


『タイには3つの季節がある,それは "Hot", "Hotter" そして "Hottest" なのだ。』


クソ忌々しい。ジリジリと太陽が照りつけ、おいらも一年中暑い以外に言葉を見出せない。東京の年平均気温15.6℃に比べれてこちらは何と28.4℃、だから10℃以上も過激に気温も高いわけで、くそ暑い夏、しのぎ易い夏、蒸し暑い夏、乾燥した夏、夏、夏、夏、ええーい、夏と言う言葉しか見当たらんでは無いかと、怒鳴り散らしたくなってくる。
(文中の平均気温はバンコク,東京ともに1961-90年平均、図は在タイ日本国大使館のサイトより引用。)

例えば、日本にいれば時雨、五月雨、梅雨、氷雨、驟雨のように雨だけでも四季折々に色々な風情のある言葉が使えるもんだが、こっちは季節感のあるそんな言葉も使えずに、雨は強いか弱いかそれぐらいなもんで寂しくなって来る。まあ、最近の日本も夏時分には熱帯夜(最低気温が25度以上の夜)が増加・長期化して来て年間30~40日に達することも珍しくないし、秋になっても気温が下がらず紅葉の色も芳しくないようだから、気候の変化は暑め指向と言うことで、これからの世間をサバイバルできるようにおいらも上さんもバンコクで環境順応に努めることと観念した。(でも、毎日が熱帯夜はつらいです。)

それで、おいらの埴生の宿”ひまわりホーム”の中は、一体気温が何度になるのか計ってみたくて近くに開店したての百円ショップ風NEOへ出かけて行って、気温計+湿度計を60バーツで買ってきた。本当を言うと、この目的がために、この三ヶ月間、デパートやショッピングモールで温度計を探してきたんだが見当たらなかったわけで、きっと、タイの人はすごく暑いか、普通に暑いかの二通りしかなくて、気温なんか無頓着だから気にしない、マイペンライなんだろうと勝手に判断して来たのは事実である。
違うのはNEOの経営者さんの見識であって、そのまま商品スタイルを日本式のまま持ち込んでくれたおかげで、我が四季に敏感な日本人の嗜好にぴったりマッチして商品棚に鎮座まします気温計を買うことができたわけだから、感謝状を差し上げたいくらいだ。

さて、気温計は買ってきました。お里はどうせ中国製なんだろうから本当に動くか怪しかったんで、冷蔵庫の冷凍室へショック療法と称してぶち込んで見たら、マイナス18度まで針が下がっていた。これなら、使えると思って部屋の色々な場所において計ってみる。コンロを使用中の台所は扇風機で風を回しても32度(上さんが暑いと言うのも納得)、リビングはかろうじて30度を割って29度、寝室でも29度だった。やっぱり常夏だなー、年がら年中夏だらけのバンコク、健康には充分注意しましょうと、データを示して悟りの境地へ道いてくれた、導師、気温計さまには感謝申し上げております。

2008年6月16日月曜日

食い物も対費用効果なんだよ、フードコート考

おいら思うんだけど、バンコクと言う外地へ働きに来たのに、未練がましく未だに和食から卒業できずに高い金払って日本めしを食いに行くような、順応度ゼロのオジジ・オババを見ていると、こいつら舌がかたわだなーと思ってしまう。
貧乏社長は、バンコクに来てからほとんど和食らしい和食を食べていないので、味の恋しさなどとっくのとおに退化してしまって、今はタイめしオンリーの世界にどっぷり漬かり込んで、舌鼓を打って日々堪能しているわけです。
おいらは、蝦夷地の出身だから内地の人から見ると外地の出身に当たり、正当な和人から見ると開拓にやって来てどさくさに紛れて戸籍を作った、なりすまし帰化三国人か何かに思われるかもしれないのだが、れっきとした純血日本人ではあるので、繊細な舌の味覚は正常に残っていると自負したい。
それで、バンコクで食べる刺身が生臭いとか、茹で方が浅くて乾麺みたいなザルそば出されたりとか、一丁前に高い金ふんだくる癖にコストパフォーマンスの悪さでは悶絶しかねない、ネコ飯同然の日本食を見るにつけて、良く日本人は食べられるなーと思ってしまう。現地のご飯に比べて卒倒するような値の張る食事で浪費している日本人を見ていると、日本に帰えりゃ贅沢とは無縁な薄給暮らしの癖に、こっちの物価が安いことと駐在手当てを依存しまくって金銭感覚が麻痺したまんま、金遣いの荒くなっている性悪どもとしか言いようが無くなって来る。日本人目当てに暴利を貪ろうとしているあくどい日式食堂経営者達に高い金払って、本当においしいと思ってるんだろうかね?
罵詈雑言が長くなってしまった。本音を言うと、本当は貧乏社長なので、ピーピーしてるもんだから贅沢してみたい羨望もあるわけさ、ご勘弁のほどをお願いします。
さて、現地の金銭感覚で言うと、通貨1バーツは日本円で10円の価値があると思えるね。通りのあちらこちらで商売している現地料理の屋台のご飯が30~50バーツくらいだし、カルフールのようなショッピングモールにあるフードコートへ行って見てもそれぐらいの値段から飯は食えるもんだよ。つまり、下手すりゃ日本食の十分の一の値段で、食事が取れる計算になる。これは、大変なコストパフォーマンスだと思うが、味覚が合えばの話だけどね。それで節約できた金はタイの株でも買って一儲けしようと勝負に出てみりゃいいんじゃないのかな?
ただ、屋台の衛生状態はどう見ても気になるから、現地で長いこと働くんだったのなら、健康に充分注意すべきなので、フードコートへ行くことをおいらは推奨もうしあげます。

フードコートは、幾つか通っている内に値段の差で大衆路線か高級路線なのかはっきりしてくる。
例えば、エンポリアム、セントラル、サイアムパラゴンのような高級デパートはそれなりに洋食も加わったコスモポリタン的なフードコート、
Big-C、カルフール、テスコロータスのようなご当地ショッピングセンターは現地食が中心だけれど、我が”すかいらーく”の出店もあって和食っぽいテーストも味わえます。

この他、サイアムに程近いプラトゥーナームエリアにオープンした、服飾関連のお店がわんさか集まった”プラチナムファッショモール”の階上にあるフードコートも面白いんだけど、日本人始め買出し部隊の外人さんが結構来るみたいで英語が通じたりします。


フードコートでは、先ず、チケットカウンターで食券(金券)かプリペードカードを購入してから、メニュー別調理ブースで希望の料理を注文して、皿や器に装ってもらったらその場で精算するのが、一般的な方法だ。一人100バーツ出せば二品に小カップのコーラ一杯ぐらいは頼めるんじゃないかと思う。

この他、バーコードの付いた識別パスみたいのを貰って、食べ終わってから精算するセントラルのやり方もあるけど、そこは高級なんで無銭飲食しない限り従業員の人が親切に教えてくれます。安心して出かけてみることだね。

と言う分けで、結構写真集めるのに時間が掛かってしまった。生活臭ぷんぷんの取材と相成ったわけだが、毎日毎日、贅沢な食い物ばっかり紹介しているバンコク特有の典型的有閑奥様ブログとは本気で一線を画そうとしている、貧乏社長の実録ブログなのでありました。 (この巻、終わり)

(付録)30バーツのバーミーは、やっぱ上手いよねー。



2008年6月15日日曜日

タイを誹謗・中傷するブログ運営者達にささげる挽歌

おいらが思うに、タイと言う国はアンビバレントなんだろうと思う。つまり、愛憎並存、例えりゃ可愛さ余って憎さ百倍って奴なんだろう。日本人の中でブログをしたためている連中の中にも、好きと嫌いが両極端に偏在していて、大好きオタクもいりゃ、タイの国民だったら国家侮辱罪か不敬罪でしょっ引かれてもしょうがないほどの苛斂誅求な書きっぷりの御仁もいる分けなんだ。
ただ、タイ王室をブログで公然と批判したり、民族差別的な発言を繰り返す、きじるし日本人はどうかなーと思うね。だって、他人の国なんだもん、他人の勝手でしょ。
結局、タイに来て旅行でも仕事でもタイ人に接した第一印象だけで決め付けてしまって、カルチャーショックと精神的トラウマから逃げ出せなくなった人間の攻撃性が良く出ているんじゃないかと思うんだ。その最右翼にいた人物は、その性格が禍して、ついこの間王政が滅却した無味乾燥な国で日本人同士のいざこざに巻きこまれブログ閉鎖の憂き目を見たようだな。
おいらは、ブログはマスとは異なるクラスターメディアの先端にある情報発信源と考えていますんで、匿名であっても発言は公共性を帯びるし何らかの責任も発生すると考えている分け。書きたかったら、多少は茶化さないとね、結構リスクを負うと思いますよ。無分別な感情・情緒に左右される発言は危ないし、匿名を特定された上で存在を暴かれる可能性もあるからな。それこそ、クラスターメディアの存在を危うくするものであり、公的権力の安易な介入を許しかねないわけだ。自由な発言だからこそ、ブログ執筆者は慎重であれと言いたいのです。
でも、おいら今回は、このようなブログの存在が大使館にとってわずらわしいものかどうか、どうしても通報してみたかったわけだ。タイ人だったら、これらの発言だけでブタ箱行きだからね。でも、帰ってきたメールを見て一枚も二枚もタイ王国は大人だなと感心しました。
でも、渦中の人よ、旅先の異国の地で暗闇で背中刺されないようにくれぐれも注意してねー。

<おいらの出した最初のメール:5月26日付け>
在京タイ王国大使館殿

拝 啓
貴国と日本国の120年以上にも亘る国交関係の歴史を鑑み、今後とも末永く友好・発展的な関係が続きますことを祈っております。
さて、小生はタイ国にて仕事に励んでおるものですが、ふとしたことから知ることになったあるブログサイトについて、お願いしたいことがあります。
それは、貴国に対する誹謗・中傷の羅列がありとあらゆる限り続いているもので、小生としても耐えられるものではありません。
下記のURLをご訪問いただければ分かりますが、このようなサイトの存在こそ、貴国と日本国の将来の関係に水を差しかねないのではと危惧しているものです。

<毛唐のいる風情>
http://abrahim.blog39.fc3.com/blog-category-69.html
<日めくりのない紙切れ>
http://escariot.cokolog-nivty.com/cuamtan/2006/07/post_3d69.html

我が日本国では、個人の表現の自由が認められているとは言え、公序良俗に反するものはその限りではありません。このサイトは、貴国に対する悪意に満ちた執拗な言葉の攻撃が繰り返し行われており、個人的にも何らかのしかるべき処置があって当然と判断するにいたりました。
従いまして、然るべき司法の筋を通じまして何らかの対抗策・防衛策をお取り下さる様にお願い申し上げます。突然ではありますが、何か義憤を感じましてメールを差し上げました。ご容赦下さい。
敬 具

<タイ王国大使館からの返信: 5月28日付け>
こんにちは。

ご連絡ありがとうございます。ご指摘のウェブサイトは確認いたしました。
非常に劣悪なサイトであり、大使館としても残念です。
しかし、こういったサイトを削除するように大使館から働きかけることは現段階では難しく、無視するより仕方ありません。
日本の皆様が、このような内容を鵜呑みすることのないことを信じておりますし、タイのイメージを落とす物ではないと願っております。
今後の動向を注視し、何らかの対抗策や防衛策をとる必 要があれば、もう一度検討いたします。
今後も両国の友好な関係のためにお力添え頂ければ幸いです。

タイ王国大使館
広報文化担当

<おいらの出した返事:6月15日付け>
タイ王国大使館
広報文化担当殿

前略
ご返事も送らず時間の過ぎてしまいましたことをご容赦ください。
こちらから有害サイトと指定したブログの執筆者は、自身のサイト運営に問題があったのか、本人自身の性格に問題があったのか定かではないのですが、6月6日付けで閉鎖の告知が出ております。タイのことが問題で閉鎖したのではなく、パッパラルのカタマンコにおける個人を特定した誹謗中傷が禍となったようです。このようなことを繰り返していては、旅先で敵対する人々を作り出すだけのような気がしました。自身に危害が及ぶことの分別が付かない、安全に思慮の乏しい人品だと察しました。

改めて、小生の匿名のメールにもかかわらずご返事いただき非常に感謝申しあげます。
日本とタイの政治的・経済的・文化的な友好の深い絆が今後も末永く続くことを祈りつつ、ご返事までメール申し上げます。
草々

<この巻き:終わり>

2008年6月1日日曜日

驚異のメード・イン・タイ、逆回転扇風機誕生の巻

おいら道産子だから、年がら年中夏だらけでのバンコクはとても厳しい生活だ。いつも暑いから汗がのべつ幕無しに吹き出して来て、いつの間にかハンカチは二枚持参するようになるわ、その上、慢性状態の夏バテが続いて食生活とか睡眠方法とか考えて健康管理を怠る分けには行かなくなってしまった。正直言うと、上さんもおいらも、自然環境に逆らってまでエアコンで快適な人工室温を作り出すことは、今一、積極的になれない。それで、アパート備え付けのダブルベッドには、シーツカバーの上に寝ござを敷いて、大型首ふり扇風機を掛けながら、いつも寝ることになる。(Hatariはタイで有名なブランド)
上さんの郷里は日本じゃないんだけど、寝ゴザはお国で一般的な過程では普通に使っているんだそうだ。それで、日本にいるときもコーナンとかホームスーパーでお値打ち品を買ってはありきたりのように使っていたんだが、案の定、バンコクのテスコでも似たようなゴザを見つけることができた。常夏の国なら当たり前かもしれないのだが、うれしさもそこそこに早く快適な眠りが欲しい一心で、バンコクに住み付き出して早々に衝動買いしてしまった。このゴザは、おいらの寝相の悪さもあるが、粗悪な作りも祟って一ヶ月も経たない内に、編み上げたイ草を縁取るヘリとか、一畳ごとにゴザを繋ぐ折り目などほつれたり破れたりして、今はガムテープで裏を補強するなど、満身創痍ゴザに変身してしまったが、おいらの眠りに貢献していてくれるだけで、感謝感激雨あられではある。
さて、ここからタイトルにもある通り、扇風機の話題に移ることになるんだけど、写真見て変だと思うでしょ、この扇風機。何で、扇風機がおトイレにあるのかと言う疑問だけど、人間踏ん張るとエネルギーを使うもんで意外と体温が上昇します。これが、結構汗かくんだね。それで、扇風機の風で汗をかかないようにするため置くことにした分け。
それと、もうひとつ変に思いませんか? 何で、扇風機が便器に向かってお尻を向けているのか、これだと風は用を足すおいら達に当たらないんじゃないのかと思うでしょ。実は、この扇風機、タイトルの通り風向きが逆に吹き出すのです。だから、写真は本当に使う状態のままで撮影してあります。
この扇風機は、テスコロータスのオンヌット店で特価の249バーツ(約850円)で買った商品なんですが、なんと、家に帰って組み立ててスイッチを入れたら、そよ風どころか微風も吹かない商品でした。ファンの材質がやわらかくてふにゃふにゃ、多分、回りだすと遠心力で羽根の角度が水平になってしまい送風できなくなるんだと勝手に納得してしまった。安物買いの銭失いとはよく言ったもので、よい勉強になったとおいら達も反省しつつ、出来損ない扇風機はほったらかしにしてしまった。


しかし、ここから、起死回生のアメ-ジングタイが始まる。ソイアソークにあるロビンソンデパートの家電コーナーで、羽根だけ売っているのをみて驚いてしまった。何とその価格、49バーツ。羽根はそんなにくたびれて消耗するものなのだろうか?、お父さんが羽根だけ買って日曜大工でお手製を作り上げるんだろうか、それともおいらのように風の出ないバッタ品をつかまされる消費者がたくさんいるんで交換するんだろうか? 色々と想像するがぴったり来るイメージが湧かない。無駄なことはさっさと止めて、安くて硬いプラスチックで風も送れそうなこの品物を即座に購入して、付け替えてみる。ファンが若干大きいので保護ネットにかすりそうになるが、ネットの前後の合わせ面を浮かして余裕をもたせるなど工夫もする。
スイッチを入れる緊張の一瞬、出ましたよ風がそれもそよ風がね。しかも逆風だよ、風が後ろへ流れてくる。タイの工業規格ではモーターの回転方向と羽根の向きが決まっていないのかもしれない。しかも、モーターのトルクが弱いからそよ風しか吹かない。まあ、使えないことは無いので、写真の通りおトイレへお輿入れ先が決まりました。

と言う分けで、転んでもタダで起きないおいらは、楽天の野村再生工場よろしく、この扇風機を復活させたのでありました。(この巻、終わり)