2011年4月28日木曜日

犯罪は国境を越えて、どこまでも連鎖し続けるの巻き

※バンコクポスト紙(4/28付け)

タイはチェンライで、タダシ・コンドウという日本人が亡くなりました。
ツアーガイドに射殺されたと言うのですから、危険極まりない。
連れ立っていたヒロミチ・ナガノさんも銃撃を受けて重体のようです。

タイは、よく微笑みの国だとよく言われます。
だからと言って、安全とは限らないのです。
むしろ、外面如菩薩内面如夜叉の世界だと思ったほうが良いでしょう。

冒頭の写真は、犯人のアピチャット(41)だそうです。
結構、平然としておりまして、痛くも痒くも無いのが不気味です。
そして、左下の顔写真は犠牲となったコンドウさんでした。

※左クリックで拡大してご覧になれます。

でも、どうしてガイドが拳銃なんか所持して車の運転をしていたのでしょうか。
北部の山岳民族のガイドと言っても、普段は持ち歩いて仕事をしないはずです。
それほど、治安が悪いと言うことはないし、この地域には道路の検問もあります。

だから、第一報を聞いたとき、異様さを感じました。

こちらでは、拳銃が比較的自由に所持できますが、庶民は持てないのです。
拳銃は、一般庶民が気軽に買えるほどの値段ではありません。
かなり高価ですし、届出制に加え不法所持は罰金刑です。

だから、市井に暮らす庶民は、誰も銃を持とうなんて、これっぽちも思いません。

だとしたら、このガイドは何か特殊な役割を請け負っていたのかもしれません。
その後のニュースでは、被害者が先に銃を抜いたと発表されました。
だから、対抗上、ドンパチにならざるを得なかったのでしょう。

でも、このガイドは、遺体の側に残された遺留品に全く手をつけていません。
つまり、ありきたりの物盗りでは無いような感じなのです。
コンドウさんも重態のナガノさんも、併せて二万ドルの現金を持っていたのですよ。
一人当たりのGDPだって、タイは日本に比べて十分の一で、未だ貧しい。

普通なら、金に目がくらんだ犯罪を引き起こしたと考えるのが妥当でしょう。
何かが怪しい、殺しの動機はどうも別にある。
そう思っていた矢先、NHKのニュースが真相を教えてくれました。
どうも、このコンドウさんは、国際手配されていたようです。
しかも、元暴力団員とみられると、タイの警察当局が通報してきました。

ただですね、バンコクポスト紙を読んで、どうも腑に落ちません。
何で、銃撃戦になったのか、動機も書かれていないしつまびらかでない。
それに、係わり合いの人物として、突然、チェンライ在住の老人を取り上げている。

しかも、スコタイの邦人女性殺人事件の捜査を改めて行うことで、記事を締めくくっています。
この事件は、もう五年も前のことですが、未だ解決していません。
唐突に過去の事件を取り上げるなんて、今回の事件とどんな関連性があるのでしょうか。
いよいよ持って、分からなくなってきました。

それで、今回の登場人物を整理してみました。

先ず今回の事件の被害者は、タダシ・コンドウとヒロミチ・ナガノの二名で暴力団関係者です。
そして事件に関連性の有るご老人は、オガサワラ・ナリアキと言います。
一方、五年前に被害にあったのは、川島智子さんでした。
そして彼女と一緒だったと思われる重要参考人に、イトウ・マコトもおります。

さて、ここからグーグルで検索しまくってみました。


この人、冒頭のコンドウさんに似ていませんか。
国際詐欺で指名手配を受けているんですが、重要参考人の氏名でもあるんですね。
そして、五年前の事件でさっさと帰国したイトウ・マコトの顔写真も見つかりました。


同姓同名ってこともあるんでしょうが、川島さんのパスポートが盗まれています。
しかも、所持金三千バーツの現金は盗られなかった。
それで、こちらのイトウも行方が分かっていない。
これって、パスポートでも偽造してタイへ入国していたんじゃないでしょか。
その時、ひょっとしたら川島さんのものが使われたのかもしれない。

加えて、チェンライ在住の72歳のオガサワラさんも気になります。
それで探したんですが、ひょっとしたらと思う人物に当ってしまいました。
それは、オガサワラ・ナリミツさんと言います。


この方、日本のテレビドキュメンタリーで取材を受けて出演されておられました。
以前はチェンマイに住んでおられましたが、 今はカンボジアのプノペンです。
地雷を踏んで足を無くされた方のために、手こぎの車椅子を作っておられます。

既に組織とは縁もきっぱり切っていて、足を洗っておられるとのことでした。
ですが、名前が似すぎているし、チェンマイに住んでいたこともある。
変なことに巻き込まれていなければと、心配になってしまいました。

と言うわけで、調べてみると色々なことが分かって来るものです。タイにおいては、アンダーグラウンドの世界でもさまざまな日本人が活躍しているのかもしれません。自分も巻き込まれては大変だ、くわばらくわばらと思ってしまった道産子社長なのでした。
(この巻き、終わり)

おまけ:
上さんによりますと、重要参考人:イトウマコトの写真も含めて、同一人物のように思われると話しています。皆さんは、どう思われるでしょうか。

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