※宮城県立美術館のHPから借用 |
この絵は、宮城県立美術館の収蔵品です。
常設展示の目玉と言っていいでしょう。
夕闇の迫ってくる中、画家は期するところがあったのでしょう。そこには、セピア色にくすむ背景の中で、直立不動で遠くを見据えようとしています。
実は、この絵を初めて見たとき、最近の作品と錯覚しました。
絵の描き方が、いかにも都会的で洗練されていたからです。
そして、この絵がすっかり気に入ってしまいました。
誰が描いた作品なのだろうか。
そんな興味が涌いて、展示の説明に目が向きました。
松本俊介
<< 画家の像 >>
1941年
なんと、描かれた時期は、1941年、戦争の始まる直前でした。
もう既に、七十年近くが経過していますが、この絵の緊張感は失われていません。
なんとすばらしい画家なのでしょうか。
確か、三十年ぐらい前のことです。
以来、道産子社長はすっかり松本俊介のファンになってしまいました。
ただ、この画家は戦後まもなく早世したため、作品数が限られています。
ですので、美術館で作品が展示されると、逃さずに鑑賞するようにしてきました。
それで、この火曜日に鶴岡八幡宮に参拝したときのことです。
毎年、日本に帰国したら、必ず出向いて来ました。
家内安全・商売繁盛を祈願して、お札をタイへ持ち帰ります。
おやっ、これは松本俊介の作品じゃないか。
思わず、掲示された看板に目が向きました。
確か、ここの境内には神奈川県立美術館の鎌倉館があります。
そして、看板には開館六十周年の作品展が案内されていました。
これは、ぜひに行かねばならん。
松本俊介の収蔵作品が待っている。
と言うわけで、タイへ駐在で赴任してから、これまでそんな余裕もありませんでした。今回は、一時帰国で休暇したのですから、自分の思うがままに鑑賞することにいたしましょう。そう思うと、上さんを誘いながら美術館へ足取りを変える道産子社長なのでした。
(この巻き、終わり)
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