2011年6月17日金曜日

雷の落ちない雨季ってキモイの巻き

タイの雨季と言えば、スコールです。

これまでは、落雷を伴う短時間の激しい雨が普通でした。
日中の午後、入道雲がぐんぐん発達してきます。
間もなく、強めの風がさぁーっと吹いて来て、ゴロピカの始まりです。

雨足はかなり強いですから、雨宿りをするのが無難です。
お店の軒先を借りる人、コーヒーショップに駆け込む人などさまざまに見かけます。
こういった日常の風景は、南国のありふれた出来事で見慣れてしまいました。

でも、今年はちょっと趣が違います。

先ず、日中に雷が落ちなくなりました。
自分の勤務するバンコク郊外ではよく落ちるのですが、市内は違います。
雲は湧き上がっても、日の明るいうちに雷を落とせなくなりました。

その代わり、夜中とか明け方になると、準備が万端整うのでしょう。
いきなり、かんしゃくを爆発させたように雷鳴が轟くのです。
正に、サディスティックに眠りを覚まされた挙句、こちらは寝不足になってしまう。

先週末のことですが、そんな天気に見舞われてしまいました。
しかも、近所に落雷が多発して、耳元で拳銃を放たれたような感覚です。
ドカンと言う爆音のすさまじさはものすごいものがあります。

おかげで、雨が上がっても目が覚めてしまい、眠られなくなるのです。
結局、寝不足を昼寝でカバーすると言う始末でした。
それに加えて、雷も落ちず雨だけ降る日も増えてきました。

明け方の朝五時ごろなんですが、ざぁーっと振り出します。
強い雨脚なのですが、雷は落ちません。
気温も下がっていて、何となく蒸し暑い日本の梅雨時分を思い出しました。

これって、気候が変動してきている証拠なんじゃないでしょうか。
自分は、十五年前に二年ほどバンコクに住んでいました。
今はこちらに住んで三年になりますが、過去の経験と比較することもできます。

実際、昔はこんな不思議な雨の降り方は無かったように思うのです。
何か、天気が変わりつつあると実感しています。
それで、ふと思い当たったのが、中共の三峡ダムでした。

このダムは、揚子江の中流域に建設され、巨大な人造湖が出現しています。
2003年から貯水が始まり、一昨年に完全に完成しました。
その貯水の規模ですが、東京・神奈川・埼玉の一都二県を合わせたのより広いそうです。


一方、中下流は水不足で流域の淡水湖:洞庭湖が干上がりそうになっています。
半世紀ぶりの旱魃だとかで、中国でも気候の変動は三峡ダムが原因だと噂されているのです。
これが、四五千キロ離れたタイにまで影響しているのではないでしょうか。

と言うわけで、この記事を書いていたら、夕方になってザーッと強めの雨が降り出しました。ちょっと、ゴロゴロ程度の雷は聞こえましたが、音なしの構えで強い雨音だけが聞こえてくるだけです。今年は、暑季も短くて暑くなかったし、すぐに雨季も始まってしまいました。気象異変を感ぜずにはいられない道産子社長なのでした。
(この巻き、終わり)

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