目の前がプライベートビーチでした。
しかも、泊まった部屋が最も海側です。
潮騒の音を聞きながら、窓から海を眺めていました。
何も考えず、ただ海を見つめ続けるのです。
沖合いには、行きかうフェリーや島々も見えます。
そんな風景だけで、なぜが心が癒されました。
このリゾートは、命の洗濯だけが目的みたいです。
潮が引くと、かなり遠浅の海辺が現れました。
沖合いに向けて少しずつ干潟が作られていきます。
まだら点々と浮かび上がる砂浜が見えるのです。
歩いていこう。
浅瀬を軽くこぎながら、散策してみたくなりました。
思いついたら、いざ出発です。
誘った上さんも、面白そうなので二人で部屋を後にしました。
このリパノイの海辺は、緩やかな入り江になっています。
南側には小高い山の岬も見えていました。
砂浜に沿ってやしの林も見えて、美しい景観です。
それに、浜辺で遊ぶ人影すら見かけません。
本当に静かな入り江でした。
ゆっくり、ぶらぶら、遠くに見える岬を目指します。
二時間も歩き周ったでしょうか。
やがて潮目も変わって、浪が押し寄せ始めました。
ちょっとの流れのある小さな河口も渡りました。
水かさの増してくる前に戻っておこう。
岬の突端までたどり着け無かったのが残念です。
でも、ここが潮時って言うくらいですから充分でしょう。
さて、この浜辺は生き物の宝庫です。
小さなヤドカリが無尽蔵に溢れかえっています。
最初は、細かなゴミだと思っていました。
でもよく見ると、時々ガサゴソ動いているのです。
しゃがんで、じっと眺めている手足のようなものも見えます。
わずか十数ミリの巻貝に住み着いているのでした。
この大きいヤドカリは浜の主? |
この干上がった砂浜では、”とぐろ”を発見しました。
ポツポツ点在しているのですが、形が美しくて芸術作品です。
どうも、ゴカイの仲間が栄養分を濾し取った後らしい。
このとぐろが壊れだすときもまた面白いです。
浪に洗われても、一挙に壊れません。
先ず、巻いた砂がほぐれ出します。
それから、ひも状の砂が、少しずつ切れて漂っていきました。
ゴカイの排出した粘着物質のおかげでしょうか。
一挙に溶けずに、しばらくは、ひもの形をとどめるのでした。
と言うわけで、巻貝も歩いた跡を残していました。ベロ見たいな舌が、足代わりになって、すーっと一筆書きのようにノの字を書くのです。こんな些細なことでも、童心に帰って海で戯れることができる。そんな、のんびりしたリパノイ・ビーチの豊かさに、命の洗われる思いがした道産子社長なのでした。
(この巻き、終わり)
おまけ:
リゾートを紹介させていただきます。
訪れる日本人が少ないようですが、私としては一押しです。
Viva Vacation Resort(Lipa Noi Beach)
ホテル予約サイト:Agodaからブッキングが可能です。
部屋はシービューを選んでください。最高です。
人懐っこいワンちゃんが迎えてくれます。 |
0 件のコメント:
コメントを投稿