お客さんから、クレームが再発してしまいました。
暫定の対策で、ほぼ根絶できると踏んでいただ矢先です。
数十台規模の同時多発だっただけに、思い出しても厄介です。
しかも、対象となったお客様は、一社だけです。
その販売系列の営業店だけに、クレームが集まりました。
他にも数多く出荷してきた製品なのです。
不思議に思いましたが、何とか対策を施しました。
それで、やれやれと思っていたのにまたぞろです。
こちらとしても、めぼしい原因が見当たりません。
電圧変動が大きいから、データが飛んでしまった可能性もあります。
いや、EEPROMのメモリーが不良品だったかもしれない。
しかも、再発の製品は、未だ一台です。
いずれにしても、悪い噂の立つ前にやっつけてしまいましょう。
社長自ら、お客さんの挨拶がてら応急処置に出向きました。
とにかく、現場では作業で誠意を見せておけば時間が稼げます。
そんなことを考えつつ、所在のシンブリ県まで車を急がせました。
このシンブリ県ですが、観光地で有名なアユタヤの真北にあります。
地図で見ますと、可愛いぐらいに小さな県でした。
到着すると、メンテ担当者が先に到着して準備していました。
仕事柄、手馴れたもので作業も手際よく終わります。
お客さんに、手仕舞いの挨拶をしたら解放です。
うーん、これだけではせっかく来たのに物足りない。
地元のおいしいレストランで、昼飯を皆に振舞うことにしました。
ただ、知らない場所で勝手が分からない。
メンテ担当に、いい加減なタイ語で頼みます。
トンニー、ティアン。(今、お昼でしょ)
ヤーク・パイ・ティー・ラナアーハン・アロイ。(おいしいレストランに行きたいのよ)
ティーナイ。(どこにある?)
カウチャイ・マイ。(知りませんか)
いやー、念力で通じさせました。
分かったらしく、運転手さんに行き先を告げています。
運転手さんも分かったのか、すいすいと連れて行ってくれました。
それで行ったのが、ビール瓶で積み上げた瓶型のタワーがあるレストランです。
何でも、ライギョのバーベキューが上手いとか説明されました。
とにかく、後でメンテ要員が着席したら、すぐ食事するようにオーダーします。
ウエイトレスさんが、写真入の英語メニューも出してくれました。
多分、外国人旅行者も立ち寄る、有名なお店なのでしょう。
それで、お勧めの名物料理のライギョ四人分を頼んでもらいました。
出てきましたよ、結構、大きな魚で二皿です。
ステーキと言うより、煙でいぶし上げたような焼き魚でした。
ほのかに、燻製のような香ばしい香りも漂っています。
食べましょうとばかりに、魚の身をほぐして食べてみました。
いや、これはおいしい。
見た目がグロな感じですが、大正解の美味です。
煙でいぶした調理で、川魚の泥臭みもまったく消えていました。
酸っぱいたれにも、甘いたれにも合いますね。
日本人ですから、本当は醤油の方が良かったかもしれません。
かなり大きな魚でしたが、半分以上を自分が食べてしまいました。
と言うわけで、一匹三百バーツでしたのでそれなりに値の張る料理なのかもしれません。
運転手さんに言わせると、夜になればお客さんでにぎわうのだとも言っていました。
次回は、来れるチャンスがあれば上さんをぜひ連れて行きたいと思う、道産子社長なのでした。
(この巻き、終わり)
おまけ:
このレストランは、国道32号線沿いにあります。
シンブリの市街に入らず、そのまま北上して少しでは無いでしょうか。
お出かけの際は、立ち寄ってみてください。
お土産屋さんも併設していました。
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