2011年5月30日月曜日

日本で太陽光発電は無理ですの巻き

タイで、太陽光パネルの採算性を聞きました。

1ユニット(KWH)の電気料金は、3.5バーツ(約10円)。

これに、太陽光発電のライセンスを政府からもらえたとします。
10年間、1ユニットに8バーツの政府補助金が大盤振る舞いで支給されます。
これで、投資の回収期間を短縮するのが可能になる分けです。

そこで、投資に対する採算性です。
補助金が付いたとしても、回収に掛かる年数は、大規模発電であっても七年ぐらいのようです。
つまり、補助金の残り三年分が、おいしい利益に計上されます。

ところが、小規模の発電設備では10年も掛かってしまう。
こうなると、政府の補助金をすべてを投資の回収に費やすのです。
10年経って、やっとそれ以降は売電だけの利益で潤うことになります。

今回聞いた話では、小規模な太陽パネルが百平米の面積でした。
もし、補助金が全く無ければ、採算は十数年に伸びます。
こんな息の長い話だと、補助金の話が泣ければ、誰も投資しない筈です。
つまり、簡単に利益を生み出せる商売とは思えない感じがしたのです。

要するに、補助金頼みのエコポイントでして、日本でやっても同じでしょう。
因みに、タイの日照時間は日本に比較して1.4倍増えるそうです。
それだけ条件が良くても、コスト回収期間はかなり長い。
他にも、タイの電力料金が安くて回収しにくいのかもしれません。

因みに、日本のパネルメーカーは、お値段で国際競争力がありません。
その分、大規模発電用に薄利多売をすれば競合できるかもしれない。
でも、単価でみるなら、台湾・中国製に軍配が上がるはずです。

しかも、百平米で発電できる量が10キロワット弱です。
家庭用でも40キロが普通の時代、これを満たすにはどでかい面積が必要なのです。
天気で曇ったり、パネルの面が汚れてくると発電量も低下してきます。
重量も結構あって、たたみ一枚半のパネルが20キロで重い。
どうやって、屋根に取り付けるんだろう。
ただ、パネルの保障期間が20年と言うのは良いかもしれない。

そこで、奸総理がぶち上げた1千万戸に太陽パネルの話です。
本当に国民のためにやっているのでしょうかね。
光から電気に変換する効率を、飛躍的に高める研究に助成金でも出した方が良いんじゃないでしょうか。

と言うわけで、日本で太陽パネルを是が非でも導入したかったら、巨額の補助金は絶対必要になります。その財源をどうするか、多分、何にも考えないで大風呂敷を広げたに過ぎません。国民に画餅だけを与え続ける詐欺師の総理には、もはや退席しかないと思った道産子社長なのでした。
(この巻き、終わり)

2 件のコメント:

とよこ さんのコメント...

この際、車に轢かれても丈夫なパネルを開発し、全国のありとあらゆる道(アスファルトでもいいし山道でもいいし)に敷いてしまったらいいんじゃないの、なんて思いました。あるいは、山の造成をした後に、法面にパネルを貼り付けるとか。。

いずれにせよ、一千戸うんぬんかんぬんの話は夢の話、もいいとこだと思います。

タイの交通事故のお話、驚きました。各国の平均給与の差で、人命にも差がついてしまうのですね。悲しいです。
 

ぐりぐりももんが さんのコメント...

とよこさんへ、

コメントがスパム扱いで隠されておりました。
返事が賭けなくてスマソ。
安での太陽光パネルって、カドミゥームを使うため、製造工程では廃棄物で環境汚染が進みます。
ドイツは、それを黙認して安いからと言ってこのタイプを使っていますが、環境破壊を中国や台湾など生産国に押し付けているわけです。
毛唐の論理は、事故中心的なんですね。恐ろしい限りです。