2010年8月18日水曜日

食い物が豊かだからと言って、死体に手を出しちゃまずいの巻き

タイのマスメディアは、非常に鷹揚なのでしょうか、それとも、倫理規定が微塵も無いのでしょうか。
良く分からなくなる時があるのです。
例えば、グロテスクな報道画像ですね。
流血の殺人現場やその死体写真が、平気で新聞の紙面を飾ったりしています。

もう二年前の事件になってしまいましたが、インドのボンベイでテロ事件が発生しました。
この時、バンコクポストの英字紙は、すごかった。
駅に死体が散乱する光景を平然と掲載したのです。

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驚きましたよ。
日本だったら、自主規制の縛りがきつくてできる分けが無い。
でも、どうして、報道されないんでしょうか。
不思議に思っていたんですが、どうやら、日航機墜落事故(1985年8月12日)が契機だったようです。

あの時、マスコミは過剰に遺体の写真をメディアに露出させました。
それが、遺族の感情を逆撫でして、猛反発を受けてしまった。
その結果、メディアは過熱ぎみの報道を反省して、以降、自主規制を掛けるようになりました。

ですから、最近は見かけることなど、一切ありません。
こちらタイでは、そんな自主規制はお構い無しです。
血まみれ、血だらけ、流血の惨事などは、読者・視聴者獲得の絶好ネタなのです。

ところで、この間、反政府運動によるバンコク繁華街焼き討ち炎上が怒りました。
反政府リーダーのカッティヤ少々が、狙撃された暗殺事件は、記憶に新しいところです。
頭を血だらけにして、病院へ担ぎ込まれる写真が、これまたバンコクポスト紙をデカデカと飾ったくらいです。

ちょっと、日本人の感性とは違うんですが、このグロな”人体パン”も同じような考えなんだと思います。
もともと、パンはカノンパンと言っていました。
カノンはお菓子なので、地元の人は大事な主食として把握していないと思いますよ。
ですから、パンを食い物と見なくて粗末にするのかもしれません。
実際、国民性が雑な印象を受けざるを得ないとは思いますが、本人達の考え次第ですので、これはこれでマイペンライなんでしょう。


と言うわけで、タイ人の感性には、かなり日本人と隔たりがあるようです。
いかに食料自給率が100%だからと言って、食い物をおもちゃに扱うことに、ちょっとついていけない道産子社長がいるのでした。
(この巻き、終り)

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