2010年8月16日月曜日

賃金労務実態調査報告会に出てまいりましたの巻き


例年、七月末に行われる恒例行事です。
要するに、タイへ進出した日系企業が、幾ら給料を払っているかと言う調査です。
盤谷日本人商工会議所が主催していますが、これが役に立ちます。

細かい調査項目がありまして、会員企業は、例年回答しております。
この回答をしますと、ちゃんとした冊子になった”賃金労務実態調査報告書”が貰える分けです。
もちろん、報告会に出ますと、調査結果のあらましについて説明を聞くことができます。

今年は、去年と同様に、在タイ日本人大使館から、一等書記官の武田氏が報告をされました。

道産子社長の勤める会社も、企業発足から会員になっています。
当然、毎年、調査報告もしっかり行っておるのですが、回答は勤労関係の課長に任せっきりです。
回答したデータは、写しでもらっているので、目を通すことは可能です。
ただ、タイ語の調査票なんで、よく理解できないところもあります。
ですから、面倒なので、発表された報告書を頼りにしていしまいます。

それで、去年、今年はどれぐらいの賃上げ・賞与支給が行われたが、おさらいしてみます。

先ず大卒の初任給です。
一万~二万バーツの間が相場でした。
ただ、製造業・非製造業、事務職・技術職の条件で、バラついてしまうのです。
これに業種やら、経営の業績次第で、巾も出ます。

これを日本円に換算しますと、3万円から6万円ですね。
日本では、大卒初任給が平均で20万円くらいですから、かなり安い分けです。
まあ、タイは物価が安いので、暮らしが成り立つのです。

屋台で米粉麺のクイティオ一杯が、30バーツ、80円ちょっとです。
アパートを借りたとしますよね。
家賃で三千バーツも出したら、広くはありませんが充分に借りられます。

これで、何とか暮らせると言うことだと思います。

では、ボーナスはどれぐらい支給されたんでしょうか。
昨年は、大体、4ヶ月から4.5ヶ月でした
結構、自動車関連の日系企業が大盤振る舞いしています。
ただ、業種によっては二~三ヶ月しかだせない場合もあります。
電子・電気機械なんですが、やっぱり世界の工場、中国と競争が厳しいのかもしれません。

最後に、賃上げ率も見てみましょう。
去年も今年も、5.0~5.5%の上昇でした。
中央値なのですが、しっかり上がっています。
一方、日本のデフレ状況では、定期昇給もままなりません。
そんな世相とは、タイはまったく異なるわけです。

このことで、去る四月、一時帰国での経験を思い出しました。

買い物をしましたが、物の値段が落ち続けているような気がしたのです。
自分は、日本を離れてから二年以上が経ちました。
ですから、なおさら強い印象を受けたのかもしれません。
最近では、牛丼の安売り合戦がニュースをにぎわせました。
一杯250円なんて、かつての定価より三割以上も下落している分けです。

と言うわけで、日本の労働者は、給料の上がらない分、デフレで物価が下がっているので助けられているのでしょう。
タイは、景気も良いから給料も上がるし、インフレ気味で物価も上がっています。
気分的には、景気の良い方に越したことは無いのですよ。
日本は、大丈夫なのだろうか、救いようの無い民主党政権で沈没し続けるのではないだろうとかと、不安に駆られる道産子社長なのでした。(この巻き、終わり)

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