そう言えば、日本に居りました時のことです。
ニ十年近く前のことでした。
仕事柄、時としてスタジオに籠もりました。
カメラマンの製品撮影に立ち会うためです。
あの頃は、広告宣伝の仕事をしていた分けなんです。
それで、朝の九時から夜中まで、スタジオに篭城です。
立ち会いだけですから、自分がメインですることも無い。
何時なのか、昼なのか、夜なのか、分からなくなる。
背後では、軽く有線放送でBGMも流されていました。
それで、手持ち無沙汰のあまり、このBGMを面白半分で変えたりしました。
スタジオ内に、チャンネルガイドの冊子が置いてあるのです。
ペラペラめくりながら、手当たり次第に換えてみます。
もちろん、仕事の邪魔にならないよう、休憩時間にトライです。
それで、お経のチャンネルがあったんですね。
確か、般若心経だったと思います。
えんえん、お経を上げ続けるのです。
これを聞いていると、非常にシュールでした。
それに、不眠症の人向けなのでしょうか。
ひつが一匹、二匹、三匹と数え続けるだけのチャンネルもありました。
なんで、こんなのが必要なんだと不条理にも感じました。
でも、440チャンネルもあれば、一部は遊びとか洒落なんでしょう。
私のように、面白がって聞く人もいたのですから、良しとしましょう。
それで、なぜ今頃思い出したのか?
驚く無かれ、お経のテレビ局が、このタイに存在しておりました。
多分、ケーブル放送だと思うのです。
どうも、宗教チャンネルらしく、仏様の教えを説いています。
実際のお寺での宗教儀式も解説していたり、親切だと思いました。
と言うわけで、お経を上げ続ける画面は、やっぱりシュールなのでした。
タイは、国民の九割以上が、仏教徒ですし敬虔な信者も多いのです。きっと、とても真面目にお経の教えをテレビを見ながら、覚える視聴者もいるのだろうなと、得心した道産子社長なのでした。
(この巻き、終り)
2 件のコメント:
宗教チャンネル確かに有りますね。
所で般若心経が多少でも分かれば、タイのお経でも同じ言葉が出てくることが有るので面白いですよ。
般若心経、マカ・ハンニャ・ハラミタ・心経ですが、これはサンスクリット語をそのまま漢字で表したもの。(原語ですが仏教では真言と言います)
そしてタイのお経はパーリー語ですが、これも古代インドの言葉なので類似性が有るようです。
だからタイのお経の中にもハンニャ・ハラミタが出てきます。
(実際はパンニャ・パラミタ~と聞こえます)
こんな事なのでタイ人スタッフの前で、「ハンニャ・ハラミタ~」と言ってワイ(合掌)をするとタイ人からはモモンガさんはなるほど同じ仏教とだと感心されるかも・・・
尚意味は、マカ=大いなる、ハンニャ=真実、ハラミタ=実現、合わせて大いなる真実の実現です。
マカはタイの寺院の名前でワット・マハ・タートと言うのが有りますが、このマハです。
タイ人は信心深いので、仏教をうまく使うとタイ人を説得するのに都合が良いです。
短足おじさんへ、
タイは、何でも行事が仏式なせいか、お坊さんにお経を上げてもらう機会は、多いですね。
それで、そのお経を聞いていて、どこか日本で上げているお経とちょっぴりですが、似ているような感じが、いつもしていました。ハンニャ・ハラミタが同じ発音なのです。びっくりしました。
ところで、自分は両親の位牌をバンコクまで伴いまして、毎日、お線香をあげておるのですが、私はずぼらで上さんが代わりにお経を上げてくれます。
そのため、耳で覚えていたフレーズに慣れ親しんでいたので、タイのお経の中で似通ったフレーズに気が付いたのかもしれません。
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