2010年8月9日月曜日

中国はやはり偽造品、模造品の世界チャンピオン!! の巻き


90年代の初めでしたでしょうか。

私の働く会社でも、日中友好の経済協力の旗頭の下に、製品六百台を輸出したことがあります。
ところが、注文はそれだけで、期待していた次回の発注が、さっぱりと来ませんでした。当てが外れてのかもしれません。
そして、その時は忙しくて、みんな忘れてしまいました。

後年、かの地を出張した社員が現地の風景を写真撮影して来ました。
その中には、街中に私どもの製品が氾濫していたのでした。
話しによれば、推定二万台です。

えっ、六百台じゃなかったのって、言葉を失いました。
つまり、模造でした。そっくり何から何まで猿真似です。
でも、機械の精度までは、絶対に真似できませんでした。

そして、15年以上を経て、彼等は悟りに至ったのです。
中国にある私どもの工場から、基幹部品だけは買うようになりました。
値の張る、長い時間を掛けた暗闘の代償とでも申しましょうか。
その時以来、私は中共の人を信用しません。
そんな思い出があるのです。

まあ、究極のイソップ寓話のような、すごい体験談だと思ってください。
でも、これは実話なのです。
そして、これに後日談が伴っています。

その後、中国では特有の法律が設けられたこともあって、日本仕様のまま製品が輸出できなくなりました。
なぜか。
中国政府認可の脱税防止装置を取り付けなくてはいけないのです。

民度については人語に落ちない国ならではのことでしょう。

あれやこれやと参入障壁を作りまくり、市場を開放することなど、これっぽちも考えてはいないのでした。
我々も、中国へ進出して孤軍奮闘してきました。
ですが、基幹部品を地元の競合メーカーが購入してくれるまでは、赤字の垂れ流しが十年以上続く、体たらくでした。

中国へ直接投資をする場合、大企業なら中共は大事にしてくれるでしょう。
先々のむしりがいがあると言うものです。
我々のような、中小企業では、即刻、収奪・簒奪の対象ですね。
くれぐれも、投資については魑魅魍魎が跋扈する危険な地域だと思ってください。

と言うわけで、タイは投資するに当たっては、中国に比較して安心して進出できる国ではないでしょうか。
そんな思いを強める道産子社長がいたのでした。
(この巻き、終り)

おまけ:この記事は、産経新聞ワシントン駐在編集特別委員・論説委員の古森義久さんが書かれておられるブログにコメントした内容に加筆したものです。

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