2012年2月19日日曜日

世界三大仏教遺跡・バガン、スラマニ寺院は見落とすなの巻き


バガン観光の一押しは、ぜったいにスラマニ寺院(Su-la-ma-ni Pahto)です。
観光客もさほど多くなく、静けさに包まれています。
しかも、寺院内部を巡る回廊のフレスコ画には圧倒されました。

その場所は、自分で探してみるしかありません。
なぜなら、照明も説明書きも全くないからです。
それほど拝観設備としては貧弱ですが、見つけたら感動的です。

壁画が活き活きとしていて、目の前に迫って来ます。
当時の人々の生活が息づいているように、想像が膨らむのです。
言葉が見つからないほどですから、写真で紹介させてもらいましょう。


これに加えて、寺院外壁の化粧漆喰による彫刻もまたすばらしい。
タイでは、スコータイ遺跡でも見かけますが、剥離や劣化が進んでいます。
それより前の遺跡で、これほど状態がよく残っているのに感銘を受けました。


と言うわけで、このお寺はバガン朝ナラパティシートゥー(Narapatisithu)王により建立されました。1183年ですから、日本で言えば鎌倉に幕府が開かれた頃で、はるか中世の時代になりましょう。歴史的に見て時期の近い寺院では、初日に道産子社長夫妻が訪れた「ティーローミィンロー寺院 (Htilominlo Pahto)」があります。どちらも甲乙つけがたいのですが、スラマニ寺院のほうが仏教芸術では秀逸です。ぜひ、バガンでは訪れてもらいたいと思った道産子社長なのでした。
(この巻き、終わり)

遺跡訪問のヒント:照明設備がないので懐中電灯の携行をお勧めします。

2 件のコメント:

とよこ さんのコメント...

バガン、スラマニ寺院の壁画を見ていると、日本の奈良県明日香村にある高松宮古墳の劣化が、ますます残念に思えて仕方がありません。
あそこの壁画も、キレイに保存されていれば、もっともっとすばらしい歴史財産となっていたでしょうに・・・。

文化を解せない大阪府や奈良県の組長レベルじゃ、文化庁に修復を訴える気も殆どないだろうし、文化庁も調査するのが遅すぎた。
日本の中でも指折り数えるほど美しい飛鳥の壁画がもったいなく感じます。

ぐりぐりももんが さんのコメント...

とよこさんへ、

高松塚古墳は、密閉空間の中で適度な湿度が保たれていたおかげで、当時の彩色が保存されていました。

ところが、パンドラの箱を開けてしまったかのように、室内の空気が入れ替わったせいもあるのでしょう。

カビが生えたり、汚染された大気が壁画の顔料に化学反応を起こさせたりして、彩色画が消え去ろうとしているのは、真に残念だと思います。

バガンの漆喰画もかなり破壊・損傷が進んでおりまして、残っている寺院がほとんどありません。保存を強化してもらいたいと思います。