2011年8月5日金曜日

海外部門の取締役に歯向かって見たの巻き

△◇◎取締役殿

メールをありがとうございます。
少し、反論させてください。

提案をボトムアップする日本的な経営方式は、時間を伴います。
トップダウンの方が、意思決定が早いのも、実業界ではよく言われる事実です。

思うに、世界の同業メーカーの戦略は、実行するのが想像以上に早いのが分かってきました。
ある意味では、外堀を埋められるつつある恐怖を感じるわけです。
これは、トップダウンで動いてる例証では無いでしょうか。

なにも、真似をする必要はありませんが、意思決定を早くすることが重要です。
こうなると、上からある程度の課題を与えられるべきでしょう。
目標があれば、問題解決の一番早い道筋を見つけられます。

もし、当社が輸出基地になれるのなら、そのための条件を提示せよと言うのなら検討します。
当社の場合、輸出製品は日本側が総販売代理店になります。
当然、具体的な輸出の海外戦略を策定する責任を負うと思います。

ですから、その意向を受けて、当社は検討するのが、業務的な流れだろうと考えます。
その後、フィージビリティースタディーが検証されます。
その結果として、OKであれば実際に生産することになるのではないでしょうか。

何れにせよ、主力製品は市場に投入して日も浅く、もう少しモデルチェンジまで時間を要します。
この点はご理解下さい。

残りは、インド社と当社で輸出基地を二股にかけるリスクです。
新しい設備に投資した以上、回収する年数は生産を続行する必要があります。
他方、二工場で市場を食い合いますと、コスト効率・生産効率に見合う生産量が確保できなくなる恐れもあります。

つまり、共倒れになるリスクは、初めから回避せねばなりません。
インド社の輸出基地の可能性と言う話も、今改めて聞かせていただきました。
それぐらい、当社は、もたらされる情報が少ないのです。
前提になるグランドデザインを知らせてもらった上で、是非、提案させていただきたい。

その方が、確実に意志決定が早く進むと考える所存です。

以上

へっぽこ社:ぐりぐりももんが

と言うわけで、海外戦略の意見をボトムアップして会議で発言しろなんて、本末転倒ですよ。現地で担当しているインドシナ市場を防衛するだけで手一杯なのに、この期に及んで輸出基地を目指せなど、闇雲に命令されても将来も見えずに途方にくれるだけです。戦略は絶対にトップダウンしない限り、企業は絶対に壊死すると思った道産子社長なのでした。
(この巻き、終わり)

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