少し早く起きだして、海岸を散策しました。
雲の多い夜明けでしたが星も見えます。
奥まったバンガローの路地を抜け、砂浜に向かうのです。
辺りは未だ暗く、東岸が少しだけほの明るくなっていました。
これが、日の出の兆しなのでしょう。
目の前の島が前景となり、朝焼けの風景が広がります。
なんとも、幻想的な光景なのでしょう。
天候に恵まれたおかげもあります。
でも、絶妙な海岸と島の配置には脱帽です。
一方、夕方の景色も負けず劣らず美しいものでした。
昨晩は、漁師さんがこぞって漁のために出港しました。
やがて、沖合いにはぽつぽつと灯りがともしだされます。
集魚灯なら漁り火でしょうが、警告灯なのかもしれません。
このエメラルド色の光源が、時間と共に数を増します。
やがて、それは数珠のように並んで一直線に連なりました。
この緑にちらつく不知火の帯は、実に印象的です。
写真に何とか収めましたが、一見しないと分からないでしょう。
なんとも贅沢な気分にさせていただきました。
と言うわけで、少し沖合いの島の上には月も出ていました。その月明かりに照らし出されたほのかな島影を背景に、漁師舟の灯火が映しだされるのです。これほどまでに印象的な月夜は、滅多に見られるものではありません。そんな至上の幸せを感じずにいられない道産子社長なのでした。
(この巻き、終わり)
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