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Cairo cleans up after revolution
とにかく、エジプトのムバラク大統領が辞任したのを聞いて驚きました。
三十路に及んだ長期独裁政権にしては、尻すぼみでつまらない感じです。
国民をいたぶるだけ牛耳ってきたのだから、最後は悪あがきしてほしかった。
中共の天安門事件みたいに、華々しい終幕で締めくくってほしかったと思います。
と言ってしまえば、何と不謹慎だと思われるでしょう。
でも、一介の市井の人間など、この程度の考えぐらいですよ。
イスラム諸国って、みーんな独裁政権ばっかりでして、民主化はお題目でした。
でも、チェニジアで
ジャスミン革命が成功して、ちょっと事情が変わりました。
民衆は、ツイッターやフェイスブックを駆使して政権打倒をものにしました。
不正、横暴、弾圧の情報をユーザーが陰ですばやく交換していたのです。
秘密警察の動きも、ネットの仲間内でバレバレで上手にかわされたのかもしれません。
これは、一種の成功への雛形ですね。
ネットの活用で、民主化への道のりが開けた分けです。
かくて、ベンアリ大統領は、パンドラの箱を開けてしまったことになります。
こえは、独裁者にとって痛い代償でしょう。
昔、共産主義のドミノ理論と言うのが流行りました。
特にアジア各国では、ベトナム戦争を契機に、周辺国へ共産思想が伝播したのです。
あの頃は、清く貧しく美しい思想でめしが食えると思っていた時代です。
みなが信じ、その教えに従い教導、訓導されていた、よき時代でありましょう。
今や、共産主義は形骸化して単なる利権集団の呼称に過ぎません。
汚職、収賄、横領、袖の下、利権、既得権益は、すべて党の下に集まります。
どう見たって、欲得の権化に過ぎ無い感じです。
まあー、チェニジアもエジプトはその一つだったのかも知れない分けです。
でも、我が日本国から海を隔てた大陸の赤い国よりは、マシでしょう。
あの国の闇の深さは、計り知れない感じも致します。
そのため、一党独裁者たちは、ちょっと慌てふためいたようです。
かの国では、北アフリカの政治的混乱について、情報が一切封鎖されてしまいました。
国民は、何が起きてどのような末路をたどったかは知らされていません。
でも、どんなに情報封鎖をしても、かいくぐる人は出てくるでしょう。
その後に何が起きるか、ちょっと興味津々なところです。
ところで、エジプトではデモの群集が、自発的に会場の掃除をしたんだそうです。
公共の施設を掃除するのは前代未聞らしく、
目を疑う光景と評した方もおりました。
でも、タイだって”WE CAN”と言ってボランティアが掃除をしました。
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BigCleaningDay@สีสันสด24-05-10
昨年5月、バンコクでは反政府団体UDDと政府鎮圧部隊が衝突しました。
首都でもっとも繁華街だった場所が戦場に変わってしまったのです。
商店街は焼き討ちに遭い、多くの犠牲者を伴いました。
この時、市の清掃局とバンコク市民が協力して立ち上がっています。
反政府一派は遁走し、廃墟には大量のゴミや残骸が残されました。
この清掃作業に、市民が一役買って出た分けです。
と言うわけで、タイでもそうでしたが、エジプトの騒乱後の後始末を自分たちでする行動は、清清しいものでは無いでしょうか。
こう言う国民なら、きっと国家の再建も早いのではないか。
エジプト国民に幸あれと、喝采を送る道産子社長なのでした。
(この巻き、終わり)