2011年2月13日日曜日

エジプトって、ちゃんとした民主国家だと思うの巻き

Cairo cleans up after revolution

とにかく、エジプトのムバラク大統領が辞任したのを聞いて驚きました。

三十路に及んだ長期独裁政権にしては、尻すぼみでつまらない感じです。
国民をいたぶるだけ牛耳ってきたのだから、最後は悪あがきしてほしかった。
中共の天安門事件みたいに、華々しい終幕で締めくくってほしかったと思います。

と言ってしまえば、何と不謹慎だと思われるでしょう。
でも、一介の市井の人間など、この程度の考えぐらいですよ。
イスラム諸国って、みーんな独裁政権ばっかりでして、民主化はお題目でした。

でも、チェニジアでジャスミン革命が成功して、ちょっと事情が変わりました。
民衆は、ツイッターやフェイスブックを駆使して政権打倒をものにしました。
不正、横暴、弾圧の情報をユーザーが陰ですばやく交換していたのです。
秘密警察の動きも、ネットの仲間内でバレバレで上手にかわされたのかもしれません。

これは、一種の成功への雛形ですね。
ネットの活用で、民主化への道のりが開けた分けです。
かくて、ベンアリ大統領は、パンドラの箱を開けてしまったことになります。

こえは、独裁者にとって痛い代償でしょう。

昔、共産主義のドミノ理論と言うのが流行りました。
特にアジア各国では、ベトナム戦争を契機に、周辺国へ共産思想が伝播したのです。
あの頃は、清く貧しく美しい思想でめしが食えると思っていた時代です。
みなが信じ、その教えに従い教導、訓導されていた、よき時代でありましょう。

今や、共産主義は形骸化して単なる利権集団の呼称に過ぎません。
汚職、収賄、横領、袖の下、利権、既得権益は、すべて党の下に集まります。
どう見たって、欲得の権化に過ぎ無い感じです。

まあー、チェニジアもエジプトはその一つだったのかも知れない分けです。
でも、我が日本国から海を隔てた大陸の赤い国よりは、マシでしょう。
あの国の闇の深さは、計り知れない感じも致します。

そのため、一党独裁者たちは、ちょっと慌てふためいたようです。

かの国では、北アフリカの政治的混乱について、情報が一切封鎖されてしまいました。
国民は、何が起きてどのような末路をたどったかは知らされていません。
でも、どんなに情報封鎖をしても、かいくぐる人は出てくるでしょう。
その後に何が起きるか、ちょっと興味津々なところです。

ところで、エジプトではデモの群集が、自発的に会場の掃除をしたんだそうです。
公共の施設を掃除するのは前代未聞らしく、目を疑う光景と評した方もおりました。
でも、タイだって”WE CAN”と言ってボランティアが掃除をしました。

BigCleaningDay@สีสันสด24-05-10

昨年5月、バンコクでは反政府団体UDDと政府鎮圧部隊が衝突しました。
首都でもっとも繁華街だった場所が戦場に変わってしまったのです。
商店街は焼き討ちに遭い、多くの犠牲者を伴いました。

この時、市の清掃局とバンコク市民が協力して立ち上がっています。
反政府一派は遁走し、廃墟には大量のゴミや残骸が残されました。
この清掃作業に、市民が一役買って出た分けです。

と言うわけで、タイでもそうでしたが、エジプトの騒乱後の後始末を自分たちでする行動は、清清しいものでは無いでしょうか。
こう言う国民なら、きっと国家の再建も早いのではないか。
エジプト国民に幸あれと、喝采を送る道産子社長なのでした。
(この巻き、終わり)

2 件のコメント:

Art_Blue_Liberalism さんのコメント...

エジプト、ムバラク殿下政府を有害無益な共産主義と一緒にしないでください!

あ~、小生は今不安で不安で溜まらない・・・!
これで、イスラム社会主義政府の台頭がエジプトで起きてしまえば、スエズ運河が閉鎖される!!

スエズ運河が閉鎖されれば、我々のグローバル資本主義における国際貿易に支障をきたす・・・!

ムバラク殿下は素晴らしいお方だ。
彼はエジプトは世俗主義をもとに西側と有効を保ち合理的な国際貿易の維持に勢力を注がれた・・・。
つまり、世界全土の功利の維持がエジプト自身の恩恵となることを知っていた。
エジプトのようなバランス感覚のとれた市民化が進んでいない情勢では、近代的な世俗主義を保てるオピニオンリーダーとして働く開発独裁政府の必要性を知っていた。

もともと、エジプトは多民族多宗教社会です。 シンガポールやマレーシアのように調停役としての開発独裁政府がなければ、経済成長を維持して市民化を行い社会の成熟を勇気づけることができなるだけでなく、内紛による市民への被害が避けられません。 

だから、植民地を失いスエズ運河の国有化を計られ利権を取られたグレートブリテンを横目に、戦後世界のリーダーとなったアメリカ合衆国も黙認したのだ。
これが共産主義政府もしくはイスラム社会主義政府であればアメリカ合衆国も決して黙認はしなかったであろう・・・!

これがリビア程度ならまだしも、国際貿易にて至極重要なスエズ運河をイスラム原理社会主義に奪われる可能性があるとなると、これは21世紀のトロイア戦争を勃発させます!

そもそも、神話とは関係ない本物のトロイア戦争は、トロイアが古代地中海ヨーロッパ世界とオリエント世界を結ぶ重要な貿易拠点であって、そこの国家都市であるトロイアが貿易拠点を独占して重税を課していたことに対する諸ギリシア都市国家群のフラストレーションが溜まって勃発したものです!(ナショナルジオグラフィック参照)

もともと世界的視野の狭く、無寛容で、啓蒙思想に疎いエジプト土人に民主主義を与えてみれば、スエズ運河の独占および利権の乱用は必須です。 現状であれば、アメリカ合衆国のみならず西側全土、アジア経済全土を震撼させるだけの経済大混乱を引き起こすスエズ運河独占による我々への首絞めを行うでしょう! 

これで、フラストレーションが爆発して戦争勃発に至るでしょうね。 んまぁ、世界経済のことを考えるとすればエジプトへの核攻撃も辞さない状況にもなりかねないでしょうな・・・。

ぐりぐりももんが さんのコメント...

Oblige347さんへ、

おやっ、コメントが消えてしまいました。
うーん、今日はネットの調子が悪いのでしょうか。

ムバラクさんは有能な政治家だったのかもしれませんが、30年も居座るとさすがに、粗探しされるんだと思います。

中国の江沢民さんみたいに、引き際を大事にされればよかったのだと思いました。