2010年11月10日水曜日

貿易条件を知らないバカが海外営業をするの巻き

実は輸出の手配で、親会社様と揉めております。
自分達としては、精一杯、注文主の意向を尊重してきたつもりでした。
ところが、日本の営業担当者が面倒くさがって、こちらに総て押し付けました。

正に、ふんぞり返って親会社様の権威で何もしようとしない。

自分からは十歳以上も若いし、役職も下です。
いつから、あんなに偉くなったんだろうと驚きました。
何でも、現地法人におんぶに抱っこしようとしている気配です。

とうとう、地元の営業課長が不満を私にぶつけて来ました。
自分達は、いろいろと調整業務を果たしている。
だが、指定された輸出の運送業者では埒が明かず、結論も出せない。
なのに、責任ばかりが押し付けられている。

これには、困りました。
自分の部下達を守る必要があります。
相手の非を、それとなく悟らせて、自から動いてもらうことにしましょう。
このために、状況を説明するメールを出してみることにしました。

ここで、ちょっと貿易取引について説明してみます。

当社の場合、貿易取引はFOBという輸出条件を原則としています。
この条件は、簡単に言いますと”本船渡し”になります。
言葉通りなのですが、船以外に飛行機やトラックなどの輸送手段でも同様です。

つまり、我々は貨物を荷受人の国まで運んでくれる輸送機関へ引き渡せばよいのです。

一方、荷受人は、輸送手段の手配を自分でしなければなりません。
ただ、世の中は便利でして、分業化が進んでおります。
国際的な運送業者さんに電話一本で頼めます。
後は、安全に品物が到着するまで、待つだけの仕組みです。

そこで、今回も日本側から運送業者の代理店を指定されました。
当然、バンコクにも出先がありましたので、折衝を続けます。
お客様ですから、営業上のサービスとして対応しました。

でも、この代理店の対応が芳しくありません。

加えて、目的地への貨物便のフライトに高さ制限があると言うのです。
我々の荷物は横倒しができず、寝かせた輸送はできません。
このため、2メーター近い高さでも、運んでくれるフライトを探すしかない。

これって、誰の責任なんでしょうか。

日本側からは、早く飛ばせと矢継ぎ早に文句を繰り出してきます。
前にも言いましたが、輸出条件では荷物を引き渡すだけですよ。
輸出申告をして通関も終えて、貨物の集積場まで運び込んだら手仕舞いなのです。

結局、相手は安易に代理店を指定しただけで、本当に運べるかどうか確認していなかったのではないでしょうか。

と言う分けで、日本の営業担当者は、未だに貿易取引のいろはも分からず、自分の非をこちらになすりつけようとしていたのでした。
こんな未熟者が仕事をするようでは、この先、親会社のビジネスはお先真っ暗であろうなと思わざるを得ない、道産子社長なのでした。
(この巻き、終わり)


Dear Mr. XXXXXXXX, Asstnt. Mgr

We receive your Japanese request mail.
However, before our freight proposal, please ask the consignee in Nepal urgently as follows;.

"Do you have a suitable flight which can load the 195cm height cargo to export to Nepal?"

We believe you already read Mr. Tomita's mail from Yosen Air & Sea Service.
Briefly speaking, he told us they could not find any suitable flight to Nepal clearly because the cargo can not be laid down.
As you know, Yosen is one of the biggest forwarders in Thailand.
Shocker and NMR could not also find the best flight.

That is to say, we can judge that any forwarder in Thailand does not have any proper flight information to Nepal for high-rise cargos.

Here, we may not do anymore.
On the other hand, as Nepal side may know some useful flight information, please inquire of Consignee.

Early, you told us that you were going to adopt Air-cargo as per the attachment.
And then, you nominated Shocker as the forwarder.
At that time, we believed you confirmed that the tall cargo could be sent certainly by Air.
But, if we can not use Full or Combination cargo flights for Nepal shipment, how shall you do?

Moreover, as our shipping terms is FOB, strictly speaking, our liability of this sales contract only covers completing the export custom clearance.
But sometimes we have to respond for Customer convenience to help their smooth export procedure.
Therefore, we acknowledge our charge-free service in response to our sales business.

Your attention to this matter will be much appreciated.
Best Regards,

4 件のコメント:

南風FA宣言治郎 さんのコメント...

ウチもそうであります。
現場を見ないで能書きたれるのが多くなりました。
団塊の世代に諦めてましたが、若く出世する奴らもやはり世渡り上手であります。

そういった価値観から逸脱した我が営業所は独立愚連隊ですが、不利な条件の中でも常に上位であります。
本当に独立しちゃったりして・・・・・・・
他所のメーカーにFAしちゃったりして・・・・・・
であります。

ぐりぐりももんが さんのコメント...

FA宣言治朗さんへ、

以前に、そちらのブログ投稿を読ませていただいた際に、見積もりが大変そうだなーと感じました。

思うのですが、相手がどういうポイントで苦労するのかを読み取りながら、営業できる人が上手だと思うのです。

助け舟を出したりして、働かせるって言うことができれば、最高ですよ。メールのやり取りであっても、ちょっとした気遣いは必要でしょう。そこら辺が能力のある人のやり方だと思います。

南風現場一番 さんのコメント...

いつもながら勉強になります。
サラリーマンは人間なので機械じゃありません。
相手の感情を慮りながら生きるのは公私共々だと思います。
って、それが一番難しいのですが・・・・・・・・
現場が先生だと実感する今日この頃であります。

ん~~~~今日は呑みに行きまっす♪

ぐりぐりももんが さんのコメント...

現場一番さんへ、

今日は呑みに行ってらして下さい。

良い仕事には、気分転換も必要ですよ。
自分も今日は少しだけ晩酌させていただきました。

それでは、おやすみなさい。