2010年5月29日土曜日

山形の温泉の外国人おかみ・藤ジニーさんのその後について教えて下さいの巻き

私は、サービスの意味合いを考えるときがあります。
日本には美しい言葉がありました。
”おもてなし”の言葉には、美しい響きが伴います。

この言葉には、細やかな気遣いがこもっているはずです。
これは、お金には換えられない。

タイにも、リゾートはたくさんあります。
サービスを楽しむのに、選ぶ苦労は不要です。
でも、対投資効果なんですよ。
つまり、金次第で得られるのかもしれません。

タイは、物価が安い。
日本に比べれば、数分の一でしょう。
サービスを受けようと思えば、お手軽です。
札束でほっぺたを叩くようなものだ。

だから、そこに”おもてなし”はありません。
金を払う対価としての、単純なるサービスです。
相手もやって上げる程度で、心がこもっていないのです。

そこで、日本に戻りましょう。
日本の観光地といえば、やはり温泉街です。
九州の湯布院みたいな、リゾート感覚の高級な場所もあります。

でも、日本人は、限られた制約条件(お金)の中で、楽しみを見出すことに喜びを感じていないでしょうか。

それを、もてなしと言うのであれば、ひなびた温泉宿であっても日本人は以外に満足するものです。
そこで、話しは山形県の銀山温泉になります。
ここには、藤屋という小さな旅館がありました。

今もありますが、それは抜け殻になってしまいました。
ジニーさんというカリフォルニアから来たお上さんは、もういないのです。
彼女が切り盛りした旅館だけが、未だに未練に残っています。


テレビにも取材されて話題になったし、CMに出て山形弁の日本語が印象的でした。
でも、宿は今風のデザインで改装しました。
費用を回収したかったのでしょう。
一泊三万円から五万円と宿泊料が跳ね上がりました。
馴染みの湯治客達は、泊まることすらできなくなったのです。

そして、ジニーさんは二人の子どもを連れて祖国へ旅立ちました。

今、彼女は離婚を希望されておられるとのことです。
お上の反対を押し切って、旦那さんは満足したのでしょうか。
残念ですが、もてなしの意義を取り違えたケースのように感じました。

本当なら、伝統の意義を加えてまごころを目指すべきだったのでしょう。
結局は、ジニーさんは”おしん”ではなかった。
そして、藤屋も商いが傾いてしまいました。

そんなことを、バンコクでふと思い出した道産子社長なのでした。
(この巻き、おわり)

おまけ:ポアされるべきは、あんただよ、、、

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