2010年5月15日土曜日

狙撃されて自業自得だよの巻き

いやー、タイにも優秀な狙撃兵が居るって言うのが分かりました。


昨日は、反政府運動(UDD)の武闘派セーデーン少将が頭を吹っ飛ばされたんです。
海外の記者団からインタビューを受けていた最中に、事件は起きました。
しかも、すぐそばの外人記者に危害は及んでいない。
もし、そんなことが起きたら外交問題になってしまう。
この間の、四月の衝突事件では、ロイタ-の日本人カメラマンが銃撃に倒れています。


だから、鎮圧部隊は行動に慎重だったはずです。
でも、スナイパーは撃ってしまいました。
そして見事に命中です。

絶対に流れ弾とは思えないほどの、ピンポイントです。

でも、英字紙のバンコクポストまで、血まれみれの写真を載せることは無いでしょう。
在住している外国人が、大勢見てしまいます。
気色悪いなー。
日本だったら、報道規制の対象ですよ。
でも、載せちゃうところがタイなのです。

しかも、地元のテレビ局は、まさにその瞬間の現場中継録画を流し続けました。
打たれた瞬間から、タンカで運び出されるまで、繰り返しです。
それで、自分も報道番組を見ていました、

それで、分かったんです。

タイの人は、救急医療の知識がほとんどありません。
先ず、セーンデーン少将が打たれて、地面に倒れました。
驚いた支持派の人が、わっと駆け寄ります。
ある人は、腕を取って意識があるのか確かめたくて、揺さぶっています。
一方では、タンカの場所まで運ぼうとして、足を持ってコンクリートの地面をひきずり出しました。
その後は、十人以上の人が、少将の体を担ぎ出して運んでいました。

大体、銃で撃たれた後は、ショック状態になっているはずです。

心配のあまり、みんなでよってたかって体に触れていました。
気持ちは分かります。
でも、医療知識があったら、こんなことは絶対にできない。

その場にタオルでも敷いて、先ず患者を寝かせ直します。
そして、タンカが来るまで静かに待つのです。
患者を急に運んだりして、傷つけてはいけません。

ところで、セーンデーン将軍は、すぐそばの大学付属病院への収容を断られたようです。
このため、車で二十分くらいの中華街にある中華病院へ担ぎこまれました。
断られるのも当たり前です。

なぜなら、UDDが、この間、病院を占拠して閉鎖したからです。
政府軍兵士が、監視しやすい病院に篭っているというのです。
結果的には、そんな事実はありませんでした。

通院できなくなった人がたくさん出ました。
しかも、入院中の96歳の大僧正は、転院を余儀なくされたのです。
これは、敬虔な仏教徒の多い地元では、大変な不敬です。

こうして、UDDは国民の支持を失ってきました。
仲間割れも始まり、強硬派の将軍も体の自由を失いました。
暗殺だと言う人もいます。
でも、私は暗殺されても仕方が無いと思うのです。
国軍から横流しされた武器を豊富に所有している過激派のヘッドです。
穏健派の政府との妥協を排除し、バリケード拠点を乗っ取ると宣言しました。
しかも、武力闘争を継続すると政府に脅す始末です。

※狙撃三時間前に食事を取るセーデーン氏

ここで、私は一言、日本のマスゴミに言いたい。
人民革命並みの奇麗ごとで、思わせぶりな報道を繰り返すのは止めろ。
政府対民衆の政治闘争と言う、浅薄な図式化が迷惑だ。
現場で実態を見つめなおしてみろ。
事態は、そんなに単純化できるものじゃない。
事件は現場で起きているんだ。

これは、全共闘世代の革命思想に惑溺し洗脳された団塊の世代が、マスゴミを支配しているせいです。
こんな紛れ込んだ、似非ウンコ左翼どもは、いずれ自己批判させねばならないでしょう。

と言うわけで、この事件を考えながら、日本のことにまで”思い”が広がって行きました。
本当は、ルーピーのこの脳足りん言葉だけは使いたくなかった。
稚拙な報道を日本で流され、バンコクは市街戦で混乱状態と勘違いされた挙句、問い合わせの回答で四苦八苦して、頭の切れそうな道産子社長なのでした。
(この巻き、終わり)

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