2009年10月29日木曜日

今どきのタイ人も、KD-Romを知らなんだの巻き

CD-ROMではない、KD-Romなのである。



この間、会社で飲み会があったんだけど、どういうわけか昔の流行歌手の話で盛り上がってしまった。もちろん、話題は地元タイ人の歌手なんだけど、大御所的なナンティダーとかサランヤーを知っているといったら、現地の従業員になぜ知っているのかと、逆に突っ込まれてしまった。

実は、96年から97年にかけて一年間、ISOの関係で助っ人として長期出張していたことがある。あの頃、休日は何にもすることが無かったし、地理も良く分からなくてサイアム地区ぐらいしか出かけられなかった。それで、そこら辺りをうろつくのが、毎週お決まりのコースになっていた。

ワールドトレードセンターにある伊勢丹デパートの紀伊国屋書店で立ち読みしたら、冷やかし半分にCDショップをぶらついて、おしまいにマーブンクロンの東急デパートの田ごとで日本飯を食べてから帰宅するパターンを繰り返していたように思う。

CDを探してみると言っても、ごにょごにょしたタイ語の文字なんかさっぱり分からないから、面白半分でカセットを買っていたに過ぎない。そう、あの頃は未だ音楽カセットが売られていたのだ。しかも、99バーツ、三百円もしない。CDも販売されていたけど三倍くらいの値段だったから、ついつい手頃な値段の安いカセットに手が伸びていた。

MTVみたいな音楽プロモーションビデオも、地元テレビで深夜に放映されていた。専用の番組も組まれていた気がする。そして、ちょっと気になった歌手やバンドがいれば、顔とか英語のタイトルとかを忘れないように心がけた。まー、それだけの記憶が頼りだけだったのだが、とにかくカセットを物色していたのである。

KD-Romは、そんな頃の懐かしい戦利品なのだった。


タイ人もハーフ好みとは言え、結構バタ臭い顔つきをしている女の子だ。それにどういうわけか、髪型、衣装、化粧、歌のコーディネートが微妙にずれていて、バランスが悪い。この子を送り出したプロダクションも、可愛い子ちゃんなのか、セクシー小悪魔ちゃんなのか、売り出し路線をまとめ切れずに中途半端なまま売り出してしまった感じだ。

自分も、会社に戦略がいまいち足りんなーとか感じていたのだが、その後、実際に倒産してしまったのである。”KITA ENTERTAINMENT”とか言う社名だったのだが、新聞で見てびっくりした。今になって思えば、あの頃はバブル経済が弾けて金融ショックが襲ってくる前のことで、音楽産業にもじわじわ不景気が忍び寄っていたのだろう。

それで、未だにこのKITAの歌手を懐かしむ人は多い。そのせいか、ユーチューブで多くのプロモーションビデオがアップされている。そんな中から、彼女を探し当てたのだ。自分の懐かしい宝物を掘り出したような気がしたのである。

と言う分けで、タイのポップスを取り上げてみても、90年代の記憶がよみがえって来て、懐かしさからユーチューブを楽しむ貧乏社長なのでした。
(この巻き、終わり)

おまけ:
ご参考までに、もう一曲ありました。


0 件のコメント: