2009年10月15日木曜日

黄金の金玉を知らないか?って言われてもの巻き

とにかく、ぶっ飛びそうなブログなのである。

ネーミングが凄いんだけど、シコシコ書いているご本人が、ふぐり玉蔵と名乗っていてどこまで羽目を外したいのか分からない。自己紹介も、何が何だか分からない感性でぐいぐい押しまくっている。

「黄金の金玉システムをひっさげあの伝説のディーラーが帰ってきた。もちろんいたいけな庶民を救うために立ち上がったのだ。続けものども!ワタスのシステムに月額マイナスという文字はない! 年齢73歳、パソコン暦21年」

写真を見た。ふんどし一丁で、カイゼルひげを生やした恰幅のいいハゲチャビンおじさんが、パソコンを背にして、レンズに向かっている。何と言うか、堂々と貫禄だけで圧倒しそうな雰囲気だ。しかも、おまけでふんどし姿の後姿も紹介されていた。ブログを読み進めて行く内に、右欄の下段で見つけたんだが、さり気ない自己表現でギャグになってしまっている。

ただ、自分はこのブログ運営者をコケにする気は毛頭も無いのである。いや、その逆と言ってよい。荒唐無稽だがなかなか真理を突いていると、思わせるところがあるのだ。

ご本人は、慶応卒業で、外資系投資銀行員として金融工学の理論を駆使してディーラーとして活躍していたらしい。リタイアしたとはいえ、市井には色々な人物がいるのものだ。異能なのか異才なのか分からんけども、経歴を信じてあげるとすれば、必読に値する箇所は多々ある。何せ、”ビビルな!金融危機を生き抜く黄金の心理(5次元文庫) ”と言うタイトルで、文庫本も出されているぐらいだからだ。

まあ、とにかく面白い。一番、感心してしまったのは、「腐る通貨について」と言う記事だった。

中央銀行の発行する紙幣は、その価値に絶対的な安心感があるから、もし、不況になれば国民は使わずに貯め込んでしまうだろう。景気を刺激したいのなら、銀行券の代わりに、政府が、一定期間、時間が過ぎるとお金の価値がゼロになってしまう減価通貨(政府紙幣)をじゃんじゃん発行して、巨大なバラマキ政策を実行する。子供手当てだって、農家所得保障だって、時間が立てばただの紙切れになるから使わずにはいられない。国民=消費者はせっせせっせと消費しまくり、景気は浮揚するだろう。それでも、消費しないで溜め込む馬鹿がいるかもしれない。そう言う臆病者のためには、銀行券と両替サービスをやれば良い。極端な話、日銀券と政府紙幣の交換レートを1対2にすれば、国民は期間限定で消費できるお足が格段に増えるのだから、先を急いで交換、消費しまくるだろう。(「中川さんがお亡くなりになった件について」も参照。)

「お金が腐るものであれば、こんな拝金主義など消えてなくなるでしょう。金持ちがますます金持ちになり、貧乏人はますます貧乏人になるような搾取型社会システムはなくなるはずです。」

なかなか、自己の欲得とは別の次元で達観した書きっぷりなので、面白く頼もしく感じた。しかも、グレシャムの法則として有名な、「悪貨は良貨に駆逐される」と言う名文句で締めくくっているのが憎い。やはり伝説のディーラーを髣髴させるところがある。しかし、なぜかは知らないが、ワタスと言ってみたり、”何々ますた”と田舎っぽい言い回しに努めるのである。その方が、上から目線にならないのかもしれない。

さて、本題はここから始まるのである。

この玉蔵さんを知ったのは、どこのブログだったのか詳しく覚えていない。ただ、地震予知にかなりご熱心な紹介コメントがあったことだけは、記憶している。正式なブログ名も明かされず、キーワードだけが、金玉、地震、ブログと紹介されていた。そして、その言葉を鍵に検索すると、本当に一発で紹介されてくるのである。驚き、びっくりしてしまった。


ブログ界隈の中では、地震を予知するテーマで書き続けている人も多い。中には、地震直前に起きると言われる強い電磁波の影響を受けた雲の形で言い当ててみたり、耳鳴りとか頭痛がするとか身体の変調を尺度に判定する、神がかり的なご託宣ブログもあったりして、信憑性には疑問の残るケースも多くある。

ただ、この玉蔵さんが予知に使うデータの出所は、HAARPと言って、アメリカのれっきとした科学的な高層大気研究プロジェクトであり、何らかの信頼性はありそうだと自分も考えるようになった。と言うのも、この観測によるデータは、グラフ化されてネットで一般に公開されている。しかも、このグラフのFluxgate Magnetometerが大きく振れると、一週間も経たない内に世界のどこかで地震が起きるというパターンが、実際に繰り返されている。昨年五月の四川大地震や、ついこの間のサモアやスマトラの大地震もそうだった。だから、局所的な予知は難しいものの、どこかで大規模な地震災害が起きると予測は付く分けである。

9月21日:ブータン地震 (マグニチュード6.3)
9月30日:インドネシア・スマトラ島沖地震(マグニチュード7.6)
9月30日:南太平洋サモア沖サモア地震(マグニチュード8.0)

図の通り、九月末に大きなグラフの変化があったし、NPO法人 大気イオン地震予測研究会e-PISCOの観測では、千葉・南房総測定点で測定値の異常な高まりを報告していたぐらいだから、すわ関東大震災の再来と踏んだ人も多かった。玉蔵さんもその一人で、地震の備えを強く説いていた。

思うに、備えあれば憂い無しなのである。

何事も起きなかったことは、これ幸いと思えばよいのだ。社会を混乱させるとか文句を言う前に、防災の心がけを呼び覚ましてくれる警鐘だと思って、情報に感謝するぐらいの気持ちでいた方がよいはずだ。災害は、忘れた頃にやってくると言う金言を忘れてはならない。

きっと、サモアやスマトラの震源から巨大なエネルギーが観測地点まで到達したから、あんな針の触れ方をしたんだろう。きっと、そうに違いないと思う貧乏社長なのでした。
(この巻き、終り)

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