2009年9月13日日曜日

バンコクポストで見る今日のタイ(その2)

前の記事でも、貧乏社長は、毎日欠かさずに英字紙のバンコクポストに目を通すのが日課だと紹介した。
今回も、まずは7月分として話題性のある印象的な写真を、携帯の付属カメラでパチッと写真に収めてきたから、ここで披露させていただきたい。
その内、写真ネタばかりが増えて記事が追い付かな羽目になりそうなので整理しておく必要もあるのだ。そして、改めて見直せば、この地はかくも日本と違うのだと実感するのである。


★プーケットのアセアン閣僚級会議(七月二十日)


リリーは、三歳になるメス象で、プーケットのバンタオビーチで行われたアセアン閣僚級会議で警備中の警官にじゃれ付いています。会期中は厳しい警備にあり、金曜日までは国内治安法の下に置かれます。

解説:
このバンコクポストでは、象さんネタを頻繁に取り上げている。象さん自体は、心を和ませるものを持っているから、会議は何事もなく安全に進行していることの象徴なのだろう。政府は、タクシン元首相支持派のUDDによる妨害行動を阻止できたようで、ホッとしている筈だ。

<原文>
Lilly, a three year old elephant, plays a police officer guarding the ASEAN ministerial meeting on Bang Thao beach in Phuket. The venue is under strict guard and Phuket remains under the internal security Act until Friday.  CHANAT KATANYU


★タクシンの示すビッグ・サプライズ(七月二十七日)


左写真:失脚したタクシン元首相の不運を取り払おうと、式を執り行う僧侶達。上写真:一人の僧侶を手助けしながら、タクシン氏の不幸を取り除こうと、等身大の切り抜きにいばらの枝を紐で結わえているソムチャイ前首相。

解説:
三年前、軍部のクーデターによって失脚したタクシン元首相だが、功罪相半ばするような人物だったと思う。 健康保険制度の整備や三十バーツ医療、一村一製品運動、公的資金を大量に投入する経済政策タクシノミックス(Thaksinomics)は大きな成功を納めたものの、南部のイスラム教徒には強権を持って弾圧したのが反感を買ったし、不正献金・所得隠し疑惑など、負の遺産も大きかった。過ぎたるは及ばざるが如しの例えのように、タイ人も行き過ぎより、ほどほどを選んだということだろう。

<原文>
Thaksin sings in "big surprise"
Left: Monks perform ceremonies to lift ill-fortune from ousted prime minister Thaksin Shinawatra. Above: Fomrer prime minister Somchai Wongsawat helps a monk to cut a string binding a life-size cutout of Thaksin to a stick bearing thorns, to release Thaksin from bad tuck.  JETJARAS NA RANONG



★皇太子にお誂えの祝賀式典(七月二十八日)


皇太子ワチラロンコン殿下は、ラッサミッチョ王子とスィラスミ王妃(写真に写らず)を伴われてスコタイ宮殿近くのデュシット地区にあるディパンカラ・ウィッタヤパット学校の開校式を執り行われました。記念式典は、皇太子の五十七歳の誕生日に当たります。

解説:
タイのロイヤルファミリーについては、結構、いい加減な知識しか持ち合わせていなかった。毎週、ゴールデンタイムには、王室の行事を紹介する番組も放映されていてる。そこでは、皇太子と三人の王女を良く紹介しているから、見続けている内に顔をお見かけしてもどなたなのかが分かるようになった。ネットでも調べてみたが、王家の中には複雑な事情もおありのようだ。
抱きかかえられたラサミッチョ王子なんだが、王妃と記念行事によく出席されていて、テレビ番組でも見かけるようになった。ただ、退屈らしくてじっと我慢するのがいやなのだろう。動き回ろうとするのを、王妃がなだめている場面を目にすることがある。それはそれで、微笑ましいものである。

 参考サイトー1  
 参考サイトー2  

<原文>
Celebration fit for a Crown Prince
His Royal Highness Crown Prince Maha Vajiralongkom, carrying his son HRH Prince Dhipankara Rasmijoti, and his Royal Consort HRH Princess Srirasm (not shown in the picture), preside over the opening of Dhipankara Witthayapat School in Dusit district near Sukhothai Palace yesterday. The ceremony marked the Crown Prtnce's 57th birthday. TAWATCAI KEMGUMNERD


★危険は覚悟して渡れ(七月三十一日)


歩行者は、近くの歩道橋にもかかわらず、クロントーイの大通りを渡って大きな危険を冒しています。明日から、もし百メートル以内に位置する歩道橋または横断歩道を使うことを拒否するならば、信号を無視して道路を横切る人は二百バーツの罰金を科せられるでしょう。この取締りは、交通事故の犠牲者を減らし、交通渋滞を緩和する目的で、交通規則の意識と交通安全の認識を高めるために、交通警察によって実施される対策の一つとなっています。

解説:
こんな交通ルールなんか、おまわりさんが見張っていなければ、地元の人間は、誰も守らないと思うのである。焼け石に水とは良く言ったものだ。

<原文>
Crossing at their own risk Pedestrians take a big risk crossing a road in Klong Toey despite a nearby pedestrian bridge. From tomorrow, jaywalkers will face a 200 baht fine if they refuse to use a pedestrian bridge or a zebra crossing located within 100 metres. The crackdown is one of several arranged by traffic police to raise awareness of road safety and force compliance with traffic rules to reduce fatalities and ease traffic congestion. SOMCAHI POOMLARD


★番外編:G20会議で一兆ドル規模の戦略案を歓迎(四月三日)

※上段左から二人目がアピシット首相

解説のみ:
G20会議と言えば、既に半年近く前の話になる。今年の四月初めに行われ、参加国は、世界経済回復に向けたプランを華々しく打ち出した。今のところ、劇的に回復したようにも思えない。むしろ、世界全体が大恐慌と言う最悪の事態を免れるために、あの手この手の経済政策で回避しようとしている最中なのだ。上手くこのままかわせれば、景気は立ち直るだろうが、そのスピードはかなり緩慢としたものだろう。良く、失われた十年と言うが、それぐらいの期間は今回も掛かると、個人的には思う。
写真は、会議の正式な記念撮影をする直前に、スナップ的に撮られたのだろう。アピシット首相がピッタリ収まった写真を一面に持ってくるところは、さすがタイの英字紙であり、おらが首相と言う感じがして好感が持てる。
これと対照的なのは、日本のマスコミだ。麻生首相を客観的に見ることも無く、貶めることしかしなかった。だから、個人的には売国奴に近いと感じている。

(この巻き、終り)

2 件のコメント:

ドラえもん さんのコメント...

英語が堪能なぐりぐりももんがさんが羨ましいです。
努力した人とサボった人の差なので仕方ないですね。(笑)

うる覚えですみませんが、何かの記事で横断歩道以外の場所での道路横断の取締りを強化するというのが載っていました。
強化ということは24時間、警官をはり付けるということなのかと思ってしまいました。
タイ人は警官が見ていなければ守らないでしょうね。

それに、前日の記事のコメントではありませんが、タイは自己責任の国なので「危険は覚悟して渡れ」ばいいと思っているんでしょうね。

ぐりぐりももんが さんのコメント...

どらえもんさんへ、
道路横断の取り締まりは、地元のテレビ局でもニュースで紹介していました。ただ、タイ語でアナウンサーに喋られても詳しくは分からず、紹介の映像だけが頼りでしたけど..
タイの人は飽きっぽいから、こんな処罰を作っても、守る人も取り締まる人もすぐに忘れてしまうんじゃないでしょうか?
そして、タムルアンが時々は思い出して、小遣い稼ぎをするんじゃないでしょうか?
二百バーツといえば、日給ですからね。いい稼ぎのアルバイトになると思います。