2009年9月20日日曜日

オバミュニズム、ハトミュニズム、どちらがお好きの巻き


オバマ大統領は、とうとう、共産主義者・全体主義者のレッテルまで貼られてしまったようだ。

もともと、民主党出身の大統領なのだ。国内の貧困層や弱者,零細な自営業者を手助けする考えが根強い政党なのである。環境問題も人権・福祉政策も、共和党より力を注ぐ。となれば、国家が国民に救いの手を差し伸べる大きな政府を、目指さずにはいられないだろう。政府の歳入を伸ばすために、所得税の増税などを実施するのは、避けて通れない道筋だ。

つまり、そう言う政策を志向するなら、政府が社会をある程度コントロールすると言うことだ。

アメリカ国民は、自由と独立の精神を尊重するから、民主党の理念が行き過ぎれば相反することになる。逆に、共和党は政府の管轄する事業はできるだけ民営化して規制を緩和し、均衡財政を目標に小さな政府を推進しようとする理念を持つ。
今までは、この二大政党が政権をかわりばんこに運営してきた。ただ、どちらもアメリカの資本主義における民主主義社会を具現する枠内に変わりは無かったはずである。そこで思うのだが、今回のオバマ大統領自体を批判する動きは、根本的に違うものがある。つまり、一部の人達は、アメリカ建国の理念を脅かす危険な存在として見なすようになったのである。

何が、反発をもたらしたのだろう。

それは、大統領が、大きすぎる政府を目指して国民のコントロールを狙っていると、国民が考え出したからだ。一つの政策だが、国民保険制度を導入する医療保険改革がある。これには、今後十年で約九十兆円もの巨額な政府予算が必要になる。これまでは、医療保険事業を民間の保険業界が担ってきたから、調整も必要だろう。

このような一連の大きな政府の政策導入では、国民の負担が増大するのが常だ。それを国民が恐れ出したのだと思う。だから、アメリカ国民は、大統領の全体主義的な危険なにおいを嗅ぎ付けてホワイトハウスの前で、数万人規模の抗議集会を実施したのだ。日本のマスコミがほとんどスルーして報道しなかったのも不思議に感じる。


この集会では、オバマはコミュニズム(Communism、共産主義)信奉者なので、オバミュニズム(Obamunism)だと皮肉ったプラカードを掲げていた人の報道写真が紹介されていた。オバマ大統領が、ベレー帽を被って、キューバの革命的英雄、チェゲバラの扮装をしているのだ。しかも、コピーが上手い、”金持ちを搾取せよ”とある。

実に、アメリカ人のパロディーは、想像力があると感じる。他にも、このようなカリカチュアや風刺があるかもしれないと思って、この言葉でググって見たら、ぞろぞろ出てきた。著作権で保護されているのか無いのか分からんが、画像をダウンロードしてみたから紹介したいと思う。


最後に、貧乏社長は思う。

鳩山政権を野放しにしてはいけない。彼らも、容易にハトミュニズム(Hatomunism)に陥る可能性がある。あれだけのバラマキ政権公約を、どうして増税無しに実現できると言うのであろう。すでに、環境税の導入をほざきだした閣僚がいるのを見ても分かるだろう。危険な芽は、国民の手で摘み取らねばならない。そう感じながら、批判をパロディーで面白おかしく国民に広めるのも、一つのプロパガンダなのだと思った貧乏社長なのでした。


(この巻き、終り)

2 件のコメント:

toyoko さんのコメント...

ハトミュニズムの目玉政策である子ども手当は、満額支払おうと思ったら、日本の防衛費を越える予算が必要となるよう。親がどんな使い道をするのかも分からないバラマキをしたって、子どもの将来につながるのやら???

スーパーでもバラマキチラシをしたって、0.1%反応があれば良い、という時代になったのに、この国では相変わらずバラマキばかりですねえ。

お陰で私達の仕事仲間と一緒にする予定だった、福祉作業所の人材養成の仕事が、補正予算の凍結のあおりを受けて潰れる予定です。
バラマキより人材育成の方が大切だと思うんだけどなあ。福祉作業所が補助金を食いつぶしていかないようにするためにもね。。

ぐりぐりももんが さんのコメント...

とよこさんへ、
オバマ大統領の支持率は、急落しています。すでにマイアミ州では、50%を切っているようです。
目玉となった医療保険改革ですが、これによって恩恵を受ける低所得層は、二千五百万人程度で、全人口の一割にも満たないのです。つまり、投下する予算の割に、国民への福祉に関わる波及効果が少ない上に、逆に国民全体への負担が嵩むようになります。
これって、どこかの国も同じような道を歩んでいますよね。しかも、政党の名前が同じです。くわばら、くわばらです。