6月10日水曜日の午後から翌日の夕方まで、急ぎ足で通り抜けたような感じのするラオス出張だったのだが、仕事上の手応えは大きく感じて帰ってくることができた。
今、貧乏社長の会社では、世界戦略商品と言うのを世に送り出そうとしていている。円高は当面続くだろうと、親会社も見極めた。だから、生産拠点をタイに切り替えて、少しでもコスト競争力で優位に立とうとしたのだ。日本の主力工場にこだわり過ぎて、もう少し早くシフトすべきではなかったと言う声もあったが、致命的な出遅れでも無かろう。
数年前、親会社は同じ世界戦略の夢を、中国沿海部の工場で成し遂げようとした。この時は、単純に中国はコストが安いと言う鵜呑みの判断で出ている。結局、規模が比較的小さい量産製品は、品質の歩留まりもかえって上がらず、コストが高く付くと言う反省を残す結果となった。これには、理由がある。デザイン自体が、日本の工場と同じレベルで生産できる前提で始めてしまった。いきなり、品質管理の水準に余裕が無くなり、高い要求値を押し付け過ぎたのである。それに、現地の工場では塗装部門が無く、外注に頼ることになる。外注依存度が高くなると、中国は危険だ。時間が経てば、いとも容易く品質に手を抜いて悪びれず商品を納入してくるのが普通だからだ。
とにかく、高い授業料を払いすぎた感がある。
タイなら、ものづくりの精神を日系企業を通じて薫陶を受けたローカル企業も多い。品質管理とか商慣習とか、同じレベルで安心して話し合える。しかも、設計段階で現地化を最優先したので、こちらの品質・技術水準に配慮が十分行き渡ったし、価格帯もハイエンド機が日本製で、今回のミッド・ローレンジ商品をタイ製に任せる方針が採用された。つまり、マーケティングの棲み分けをハッキリさせて、グループ内の競合を交通整理したのである。
これで、商品が売れなかったら、当社は笑いものである。
貧乏社長は、自分達の担当する市場で販売をテコ入れしなければならなくなった。タイ国内市場は、販売代理店が営業してくれるから、受注の予測はまだ付きやすい。今、不安が残るとしたら、それはラオス国内なのだ。先行投資で自社メンテナンス網を立ち上げたばかりで、ここの実態が目に見えて来ない。
それで、出かけたのである。
そして、この目で見たラオスの庶民の生活水準。それは、意外に高いと感じた。アジアの最貧国と判別された、かつてのイメージが微塵にも無いのが分かったのである。お客さんの懐具合も暖かそうなのが分かったのだから、後は、毎度毎度で商売を進めていくのみである。
そんな分けで、駆け足で動き回ったラオスの一日を写真で紹介しておこうと思う。
★国境検問所
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★ラオス・シェル社のスタンド。
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★首都ビエンチャンでも有名なメコン河畔に立つレストラン
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★メコン河畔
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★コオロギのから揚げ
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★ナマズの湯通し刺身
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★朝のビエンチャン市内
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★インドチャイナ石油のスタンド
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★シェル社のもう一つのスタンド
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と言う分けで、今度はプライベートで、ラオスを改めてゆっくりと上さんと一緒に訪問してみたいと、思った貧乏社長なのでした。(この巻き、終わり)
おまけ:
コーンケーンのホテルでは、ドリアン持ち込み禁止の看板を見た。禁止は知っていたが、始めて見たので記念に一枚失敬した。
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