2008年4月16日水曜日

奥さまの目で賃貸は探しませう.....(その三)

ぐだぐだと書いている内に、その三まで来てしまった。ここで、タイトルと駄文につながりが無いような気がして来る。

結局、言いたかったのは、次のことだ。

家族同伴でバンコクへ赴任された諸兄よ、誰が賃貸住宅で一番長く生活するのかを考えて、住まいを選んだほうが良いと言うこと。奥さまとお子さんが一番長い時間を過ごすのですよ。あなたではない。
あなたがタニヤでネーチャンと乳繰り合っている間も、奥さまは、リビングのソファに寝転んで尻でもボリボリ掻きながら、HBOの映画でも見て時間を潰して待っているのかも知れないのだ。

住まい選びのコツは、奥さまの目から選んでもらうこと、自分が納得して選んだのだから選んだ方にも責任が出てくる。でないと、ご主人が引継ぎの合間を縫って一日だけで下見した物件から選んだ住まいは、半年後に引越しの憂き目を見る可能性が高くなります。

最後に、日系不動産会社のホームページでは、物件の選び方を説明していますが、微妙に大事なポイントをはぐらかして書いてある。次のリポートは、おいらが会社へ引継ぎ業務でバンコクへ来てから経験したことを報告したのだが、引継ぎに専念しろと一喝されてしまったものです。着任早々、住まいのことで家庭不和が起きたら、仕事どころでなくなりますので、これを参考に、あなたが不動産屋へタフネゴシエーターに変身してベストな物件を獲得できるように祈っております。

最後に、会社の勤労課・人事課の皆さん、そこんとこ、よーく心得て下さるようお願いします。

<タイ赴任者が住居物件を探す場合のコメント>
本件は、2月22~24日にかけて物件下見を行った際の経験・感想を、今後の参考になるかもしれないと思いコメントします。(順不同に列挙)

1.省略

2.ここ2~3年の間で、スクンビット界隈の不動産物件は、家賃的に5000~10000バーツ上昇した。

3.物件の下見は、2月20日前後の金・土曜日で行う。土日で下見を行う人が多く、物件の取り合いとなる。タッチの差で気に入った物件を逃す可能性があるので、下見に平日の金曜日を加えるのが適当。

4.退去予定の家族は、3月中下旬に退去する事例が多い。
理由は、4月1日付け異動による赴任者の帰国が多いこと、子息の通学する学校の入学・転校・編入時期に関係があることである。

5.退去は、住居者が通常一ヶ月前に通知にする慣習になっており、空室状況がこの時点で明らかになるケースが多い。

6.以上から、退去一ヶ月前の通知ルールにしたがって物件の空き情報が2月から一挙に増大し、選択の余地が広まる。その一方、逆に三月を過ぎてしまうと希望 条件を満たす物件の出物は減るので、期待しないこと。
  住居者と大家(オーナー)の関係が良い物件(法人スタッフの常駐等)は、これ以前に内示的な情報の開示を受けて不動産紹介業者に流れる場合もあるが少ない。

7.日系企業の邦人家族は、バンコク中心部から西南西へ走るスクンビット通り沿いの  北側地区に集中して住んでいる。(日本人村と言う。) 特に、利便性から下記の3つの住居ゾーンに分けられている。

①南北方向に横切るアソーク(ソイ21)通りからフジスーパーⅠのあるソイ33通りまでの地区
②フジースーパーⅠのあるソイ33通りからトンロー通り(ソイ55)の間で、スクンビット通りまで歩いて15分までの地 (BTS・エアコンバスなどで市内移動が便利)
③スクンビット通りまで歩いて15分以上かかるのでシーロー(トクトク)を使うが、フジスーパーⅡやサミティベート病院のように隣接して施設が充実していて、その場で日常生活が事足りる地区(シーローに慣れるのに時間が掛かる。子供づれ家族滞在者が多い。)

8.物件の下見は、半日4~5件の下見を一回として二日間で行い、物件を比較し合い選定するのが適切。 一日で選定するのは避けたほうが無難。

9.下見した物件が、きれいに清掃されているか確認すること。物件を本気で賃貸する意欲のするオーナーの営業姿勢を垣間見ることができ、特にコンドミニアム賃貸の場合、熱意の無いオーナーとクレーム対応でひと悶着を起こす可能性の尺度になるかもしれない。

10.会社出勤時に出張者をピックアップするには、定宿の四つ羽ホテルを経由する必要があり、それを配慮して上記の②・③地区に居住していることが経路・所要時間の面から適当。

11.候補の物件で隣接する空地に間もなくマンション等高層建築物が建てられると判断された場合、候補から外すほうが無難。隣接建築物の距離によっては、日当たりが無くなる、べランダからの見晴らしが効かなくなる等、問題が出てくる。
また、法的な騒音規制が無く24時間突貫工事で工事される可能性もあり、劣悪な居住環境に変わり易い可能性がある。

12.不動産物件は、下記の種類があるが、程度に差こそあれ基本的に家具・ベッド・ 電化製品・照明・カーテンなどが付属している。

①サービスアパートメント:オーナーまたは企業によって運営・管理されている。定期的な掃除・ベッドシーツ交換などのサービスや光熱水費などが家賃に込み。家賃の見返りとしてサービスの頻度・内容を確認する必要がある。(例:洗濯機が設置されていないケースが多い。) 単身赴任者には便利。クレーム対応に問題はない。
②アパート・マンション:一人のオーナーが一つの集合住居物件を運営・管理しているので、住居にクレームの発生した場合、(例:水洗トイレ詰まり)、迅速な処理を期待できる物件が多い。設備面で付帯する電化製品が早めに交換されている物件は、オーナーの前向きな営業姿勢の表れでもある。初心者には、アパート・マンションが無難。
③コンドミニアム(分譲マンション):各住居の所有者であるオーナーが賃貸する形式の 物件を指す。同じマンションでも、部屋ごとにオーナーが異なるため、家具調度・設備にバラツキがでるので、同条件で複数の空室の下見をしたほうが良い。部屋の修繕(クレーム)を巡って交渉で時間の掛かるオーナー(ケチ)のいることを計算に入れる必要がある。

13.不動産物件の家賃相場を懇意にしている不動産屋から逐次入手し、住宅手当の見直し算定資料とする現地企業も多い。

14.物件下見時期は、2月で乾季のため最も季節が良い時期。5月末以降の雨季に道路が冠水しないか確認すること。さもないと、長靴が必需品になる。

15.ベランダにハトが遊びに来て糞を落としていないか確認すること。後々、大家へ苦情を言っても受け入れられず、自腹でハトよけネットを張る必要が出る。

16.スクンビット通り南側に住む場合、買い物・通院は渋滞する通りを渡って商業施設が北側に集中している北側へ出向くことを覚悟すること。不便。

17.東側・北側に窓が面している物件を選ぶのが無難。西日の差しやすい物件は、室温が上昇しやすい。西側に高層建築物があり、西日を遮っている物件は候補になる。

18.築10年以上の物件は、日本人の観点から見て日中でも採光が良くなく暗い物件がある。(デザインの考え方の違い。直射日光の差し込みを押さえ、室温の上昇を防いでいる?) 日中生活時間の長い帯同家族を考えて選択したほうが良い。

<付録:家賃の上手な支払い方>
ほとんどの日系企業は、赴任者賃貸住居について、VAT支払いを伴わない賃貸契約・支払方法を次の通り取っている。

1.賃貸契約は、所有者と住居者個人名の署名にて取り交わす。
2.勤務先企業は、この契約を踏まえて家賃に当たる小切手を契約住居の所有者に対して振り出す。
3.契約住居の所有者は、契約本人が振り出さない小切手であっても、本人との関係(勤務先)が判明しており、現金化できる小切手であれば支払いとして受け取る。

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