貧乏社長は、極力タクシーを使わない主義だ。
どうしてかと言うと、見ず知らずのタイ人運転手と一緒に、室内の閉鎖空間に一緒に時間を過ごすのは、苦痛を覚えるからだ。
自分は言うなれば外人なのだし、現地語のコミュニケーションもスムーズに出来るわけでもない。バンコクの道路事情とか地理も慣れないので、どこを走っているのか分からない。そのまま目的地まで連れていかれる途中に、運転手がひょっとして強盗に変身して、身ぐるみ剥がされるのではないかと言う恐怖感を掻きたてる妄想が、頭の中をぐるぐる回ってしまう。そんなこともあって、本当に必要な時以外は殆ど乗らない。その代わりに、都市交通のBTSとか地下鉄とか、エアコン公共バスなんかを良く使ってしまうことになる。
ただ、公共交通の乗り入れの無い不便な場所だけはタクシーを使わざるを得ない。
そんな典型的な場所が、入国管理局(イミグレーション)だ。現状は、サトーン地区のソイ・サトーンに位置しているんだが、貧乏社長の住んでいるスクンビットエリアからは、直通バスも無いし、BTSと地下鉄を乗り継いでルンピニ駅で降りたとしても、更に二キロ近くを歩く計算になる。BTSナナ駅で降りてエアコンバス62番に乗れば、そのままイミグレーションの前で降りられるんだが、乗り継ぎ時間が不確かなせいもあって敬遠してしまう。しかも、目的地まで手数が多い割には費用も安くない。(多分、一人当たり34バーツくらい。)
上さんと二人で行くなら、タクシーに乗って渋滞にさえ捕まらなければ、相応な費用でたどり着けるだろう。と言うわけで、この五月に入ってからすでに三回もこの事務所にタクシーで通ってしまう結果となった。
スクンビット通りのエンポリアム・デパート前にあるタクシー乗り場から、いつも出発するんだが、掛かった経路・時間とコストは、バラバラの結果が出た。
最初に乗ったタクシーの運転手さんは、シリキット国際展示場の在るラチャダピセーク通りを抜けて裏道で走りぬけるルートを上手に使ったせいか、所要時間も30分以内で75バーツだった。
二回目の運転手さんは、通常良く使われる、スクンビット通りを抜けてプロンチットからワイヤレス通りへ左折した後、サトーン通りを走ってソイ・サトーンへ左折して到着する運転で、料金は85バーツ掛かった。
三番目の運転手さんも遠回りしたとは思えないが、最初、二回目の運転手さんと同じルートを辿りながら、あの近辺ではごく普通の道順に頼ったため、とんでもない渋滞に陥り、結局50分掛かり121バーツを払った。
いやはや、同じ目的地まででも、こんなに時間と料金に差が出るものである。
三人の運転手さんともわざと遠回りして料金稼ぎをしようとした印象はまったく無いが、自分に覚えのある良く使う道順に従っただけなのだろう。
もし、自分達がタイ語を上手に操れるのなら、二番目のルートを無難に運転手さんに薦めて行ってもらえるのが、良いかもしれない。特に三番目の運転手さんが不幸だったのは、サトーン地区のナン・リンチー通りを北上して管理局へ向かおうとした点で、この当たりは右左折する枝道に入る車両が事のほか多く、しかも交通信号が無いので交通整理がはかどっていないのが実際に通行して分かった。
こうして、バンコクに住んでくると道順たった一本の間違えが、時間と金で命取りになるのを悟った貧乏社長なのでありました。(この巻き、おわり。)
(おまけ)
入国管理局の外壁に掲出されたポスター、詳しくは分からんが、不法入国とか人身売買に対する注意を呼びかけているんだろう。ストレートな写真表現だから、読めなくたって想像できるところが、素晴らしい!?
4 件のコメント:
ぐりぐりももんがさん、こんばんは。拙ホームページにご来訪いただき光栄です。
私は、王宮からスーラサックのホリディ・イン・シーロムまでタクシーで帰ったことがあります。タマサート大学から歩いているうちに、なんだか見覚えのあるところに出て、なんだ王宮じゃん、と思ったら急に脱力してしまい、タクシーでホテルに帰りました。
変わったところでは、ウィマンメーク宮殿からワット・サケットまでモトサイの後ろに乗って移動しました。このときは50バーツ払いました。今思い出してもスリル満点で冷や汗が出ます。
このほかには、空港バスもBTSも地下鉄も乗りました。BTSの利用が一番多かったかな。
勝手ながら、拙ホームページとリンクさせていただきました。
江坂王将殿
リンクしていただき、ありがとうございます。小生は、このブログでどのようにリンクさせたり、デザインを変えたりするのか、テクニックは全く分からんので、今度、やり方を覚えて大改造しようとは思っているんですが、難しいですな。
福井は、スキージャム勝山で滑走したのが楽しかったね。後は、恐竜博物館とか行ったりして、福井大野の街中をぶらぶら歩いてみたりとか、そんな思い出があります。
おいらは、こちらではモトサイは絶対に使いません。怪我でもしたら、会社の物笑いになるからです。では、ブログでお会いしましょう。
入国管理局って、もっと便利なところにあるのかと思っていました。タイの方が行く場所じゃないから不便なところでもいいかという発想で建てられたのか、防犯上のためなのか・・・なぜでしょうかねえ。
私も同じく?貧乏社長ですので、(日本国内ですが)タクシーは殆ど使いません。たまに使ったとしても、同じように道を知ってる運ちゃんかどうかで、同じ行き先でも料金に差がありますね。
地図で3ルートを比較できるようにして下さっていたので、おもしろく読ませていただきました。ぐりぐりももんがさんは、パーツの使い方がとてもお上手ですよね。また楽しみにしています。
とよこさんへ、コメントありがとさんです。
こちらでは、邦人は自分で車を運転できない駐在規定を定めている日系企業がほとんどで、小生の会社も右倣えです。このため、運転手さんに頼りきりになるのですが、地理を覚える必要もありカバンの中には市内地図帳を一冊忍ばせていて、走った経路をチェックしたりしてます。入国管理局へは、運転手さんが別件の予定もあり、夫婦だけでタクシーを使って行動しました。この辺りのルートは大体分かっていたのですが、あのようにして絵を起こすと分かりやすくなります。グーグルマップは、クリップボードにコピーできない仕組みですので、地図を動画に見立ててキャプチャーし、その再生画面をコピーした後で、ペイントへ貼り付け経路を書き足すと言う、複雑な操作を行っています。
昔、営業をしていたときにプレゼン資料をたくさん作りましたので、その時の技が生きている感じです。
さて、タクシーは、初乗り35バーツ(100円)なので安く、そのために使う邦人の人も多いですが、エアコンバスはもっとやすく10キロぐらい乗っても20バーツ(60円)しません。私は、日本の金銭感覚で動いてしまうので、バスが一番合っています。日本に戻れば、また、満員電車で通勤することになるでしょう。こちらにいたとしても、バスで分相応の便利さで動くこともたまには必要だと考えているのです。
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