2010年2月12日金曜日

タイは学歴偏重なので学歴詐称して日本から来いの巻き

自分の働いている親会社には、高卒の役員がおられます。
日本の企業だと、学歴が全てではないと言う良い見本かもしれません。
仕事も技能も、会社の中で鍛えられ叩き上げられて頭角を現すのです。

でも、タイは超学歴社会なんですよ。

まず、学歴がものを言うのです。
地元の人なら、大学は最低出ておかなきゃと思うらしい。
初任給の時点で既に学歴による格差が、ドカーンと発生します。
これが、日本とは全く比較にならないほど大きいのです。

例えば、日雇い労働者の給料ですが、月給ベースで6千5百バーツくらいになります。
日本円にすると、今なら二万円以下です。
でも、大卒だったら、初任給が倍以上の一万五千バーツに跳ね上がります。

他方、日雇いは何時までたっても日雇いの条件のままです。
昇進、昇給とは全く無関係に、労働の切り売りを繰返すだけになります。
しかも、勤務年数が長くなればなるほど、この格差は広がっていくばかりです。
そうなると、収入の少ない家庭は子供に高等教育を受けさせるのが難しくなるでしょう。
そんな親であれば、その子供も将来高収入の職業につけるかは疑問です。

その結果、貧乏な家庭はいつまでたっても貧乏に追いやられる。
お金持ちの家庭は、バカでも学位の箔をつけて就職も有利で、ますますお金持ちになっていく。
よその国の話ですから、余計な口はさしはさめません。
ですが、学歴による収入格差は少なく出来ないものかと考えてしまいました。

さて、なんだかんだと言いましたが、地元の人は、社会人になってからも学歴を重ねたがります。

夜間の二部制の大学も大学院もたくさんあります。
そこへ通って、学位・修士、はたまたMBAを取ろうとする人は、わんさかおるのです。
本当に、人生一生の手取り総額が増えるかどうか、みんな真剣なんだ。

自分の会社でも、設計のチーフが夜間の二部へ通っていました。
地元では、普段、残業をしませんから、夜間の学校へ通うのは楽ですね。
本人も、昨年、めでたく工学部を卒業いたしました。

これで、彼も晴れて学士殿と呼ばれることになります。

でも、無理しなくても、立派に工業高専の卒業なのですよ。
日本だったら、このまんま働いていても遜色は無いような気もします。
むしろ、日本の工業高専は入るのが難しいくらいで、就職も悪くない。
下手な駅弁大学より、技術系だったらはるかに優秀で引く手あまたでしょう。

それでも、学歴は地元の人にとって麻薬のようです。
何せ、初任給を学歴が決めてしまう分けですから。
ただ、実際の仕事の実力とは、別物なことも分かっているはずでしょう。

裏を返せば、雇う方も学歴と言う安直な目安に依存しているのかもしれない。

昔、エジソンと言うアメリカの発明王がいました。
伝記の本が、子供向けにたくさん出回っていますから、みなさんもご存知でしょう。
たしか、小学校もろくに卒業しないまま、研究活動に没頭し始めた。
その成果が、蓄音機、白熱電球の発明に結びつきました。
これは、形式的な学歴でできるものではないでしょう。

ですから、本音を言えば、実力で勝負するタイ人がもっともっと増えてきてもいいような気もしました。

さて、このような話の終りに、駐在員が気を付けたいことが一つあります。
地元の人は、赴任者を最初に値踏みする時、ずばり学歴を目安にします。
人柄でも仕事の実績でもありません。
噂好きの地元っ子は、必ず囁きあっています。
緘口令を引いても、労働許可の申請を現地スタッフに任せてしまえば、必ず漏れます。
だから、高卒の方で立派に日本で仕事をこなしてきても、こちらでは軽く見られて反発を食らったりすることもあると覚悟してください。

実に単純で馬鹿げた価値判断です。
ですが、能力に関する深い思慮は伴わないのです。
残念な話ですが、これがタイの現実です。

もし、このような事態に手ひどく遭遇したくなければ、いっそ、学歴を詐称してみるのも手立てです。
つい最近、次のように英文で学位取得のお誘いメールを頂いてしまいました。

Subject : Give us a call to get a diploma.
Joyce Whitman
BECAUSE YOU DESERVE IT!
Is your lack of a degree holding you back from career advancement?
Are you having difficulty finding employment in your field of interest because you don't have the paper to back it up even though you are qualified?
If you are looking for a fast and effective solution, we can help!
Call us right now for your customized diploma: Inside U.SA.: 1-718-989-5740 Outside U.S.A.: +1-718-989-5740.
Just leave your NAME & TEL. PHONE # (with country-code) on the voicemail and one of our staff members will get back to you promptly!

と言うわけで、この手の学校では金の力を借りる「イオンド大学」と言うのが最も高名なのです。そして、自分にも似たような声が掛かってしまいました。まあ、駅弁大学の出身だから、呼びかけられても致し方あるまいと、苦笑する道産子社長がおるのでした。
(この巻き、終り)

9 件のコメント:

南風海治郎 さんのコメント...

学歴偏重はあながち間違いでは無いと思います。
が、そこに安住すると使い物になりません。

教職員も免許更新が望ましいですが、サラリーマンも同様なことが必要だと思うこのごろであります。

目安にはなりますが全てではない典型かもです。


就職してから夜間大学に行くっての素晴らしいであります。いい根性してます。

そんな方は本当に地肩が強いでしょうね。

昔、何かの本で読みましたが、頼朝が何故に島流しから平家を撃てたのか???

それは下級武士の現場を体験してマーケティング能力を備えた事が、源氏再興が出来、奢る平家を討てたとの事。

どうすれば下級武士は付いて来るのか????

御輿は担がせるのではなく、気持ちよく担いでもらった方が楽しいです。


メーカーと行政も奢る平家になり易いので、現場からの乾坤一擲が必要でありましょう。

日本の多くのサラリーマンも高卒でコンプレックス感じるならば、夜間大学か通信にて学歴を手に入れて地肩を生かしたいですね。

ぐりぐりももんが さんのコメント...

海晴朗さんへ、

タイには、終身雇用も退職金も制度として無いのですよ。

給料も一円でも高くもらえるような会社へできるだけ転職して、稼ぐだけ稼いで、家のローンに当てたり、子どもの教育費に当てたり、老後の蓄えにしたりします。

ですので、これを強力に実現するための条件として、学歴が必要と言うことになります。仕事をしながら夜間の二部へ通う学生が多くなるのも、自然の成り行きではありましょう。

しかも、企業は副職を面と向かって禁止したりもしません。

土日には、サンデーマーケットで仕入れた小物を売って生計の足しにするような従業員もいるのです。

以上のように、そんな状況がタイはあるのです。ある意味で、職業の選択が柔軟で流動化していますので、食うには困らない状況とも言えます。

さて、”メーカーと行政も奢る平家になり易いので、”とおっしゃるのは、トヨタさんのことかもしれませんね。良かったら、下記のURLをご訪問下さい。

http://blogs.itmedia.co.jp/jargonaut/2010/02/post-3470.html

人の命を預かる車を開発する技術ですから、その技術そのものに驕りは無いように感じるのです。

むしろ、もっと技術を向上させろと、叱咤激励したい自分がおります。

とよこ さんのコメント...

日本でもディプロマミルにて修士や博士の学位を取る方をぼちぼち見かけます。コンサル業界だから余計にそうなるのかもしれません。大卒が当たり前の業界であるので、何の学位を持っているか、どこの学校の学位なのか、が大手コンサル会社への転職や大手企業のコンサルティングの仕事獲得の決め手になったりしていると聞いています。

私自身リストラに遭い、転職先を探している時に、中堅のコンサル会社数社に履歴書を送りました。でもすぐに返品されてきました^^ パチスロ大学(?)出身で失礼しましたーって妙に納得したのを覚えています。結局、転職せずに、それ以来ずっとフリーターになってしまいましたが。

国が成長していく時には、学歴が必要とされるのでしょうかね。。

Oblige347 さんのコメント...

小生はスコットランド一のビジネススクールで理系修士(計量経済)を取ったのですが、なかなかフルタイムの仕事が見つかりません(クライアントだのみのコントラクトの仕事なら有るけど仕事が入っても月給五万円程度…(涙)。 タイに行けば引く手数多ということでしょうか? ぐりぐりもんがー様教えて下さい!

ぐりぐりももんが さんのコメント...

とよこさんへ、
実は、タイの学歴偏重は、社会的地位を表現するために用いらえているような気がします。

タイは、今でこそ立憲君主制の民主的国家ですが、成立したのは1932年で、それまでは絶対君主制による王権の権限が絶大な封建国家でした。

しかしながら、十九世紀より欧米列強との通商・外交を通じて感化されるところもあったのでしょう。

王朝の体制を維持強化することが叫ばれ、国家運営に必要な人材の育成が急務となりました。

このため、大量の王族・貴族・宮廷官僚の子弟たちを大量に海外へ留学させた事実があります。

彼らは、必要な司法・行政・教育の制度を確立すべく、学んだ後にタイへ戻り、高級官僚として王制に奉仕するのですが、結果的には立憲君主革命の首謀者たちとなりました。

したがって、海外留学して学位をとってくることは、将来を嘱望された人々の集団でもあったわけで、このようなイメージが現在へも受け継がれて、学歴偏重を生み出していると思っています。

それで、面白いのは工業高専です。
80年代以降、日系の製造メーカーが大量にタイへ進出したおかげで、技術系の中間管理職が払底した時代がありました。

その人材を育成するためには、短期間で促成の戦力を創出する必要があります。日本政府の要求もあったかと思いますが、タイ政府は、急遽、5年制の工業専門学校を地方に大量に開校しました。

その結果、日系企業はこの卒業生を大量に入社させ、生産現場の管理職層として育成してきました。

日系なら大学を出ていなくても、課長になれるんですよ。要は、人柄と能力です。

当社にも、副部長に昇進させた高専卒の管理職もおりますので、日系企業が多少は学歴の意味を変えたような気もするのです。

ぐりぐりももんが さんのコメント...

Oblige347さんへ、
もし、恩義さんがタイへ来られたら、東南アジアは経済が活性化していると感じていただけるのではないでしょうか。

昨年でこそ、タイの経済成長率はマイナス2.7%でしたが、今年はV字回復に入って、3.5~5.5%の成長をする予測も出ています。

アセアン各国の発展は勢いがありますし、以外に専門性を必要とする職業は、層の薄い場合がありまして、よく大学教員で欧米人の方もお見受けします。

後は、タイの人は日本人に対して親近感がありますので、お付き合いはしやすいですよ。

なんてったって、ドラえもんが外務省の親善大使を務めて、子供たちにどら焼きを配って喜ばれる国ですから、、、

Oblige347 さんのコメント...

俺はスコットランド一のビジネススクールを良い成績で卒業したんだぁ!!

来英するまで、日本でどれだけ酷い差別を受けてきたことか…。 汚い下賎な土人の癖に数でよってたかって、本来社会にて誉れ高き存在であるはずの小生のような選ばれし人民をイジメ続けてきた。

だが、この恨みは絶対に忘れはしない!

しかし、小生はスコットランドの大学学部にて2:1を経済と数学のダブルメージャーで卒業して、今現在はスコットランド1のビジネススクールに所属するまで、出世したんだよ!

だから、貴様等卑劣で汚い土人愚民とは数千倍格が違う! 俺は選ばれし人民なんだよ! 俺はスコットランド一のビジネススクールで勉強しているんだよ! だから屁理屈こねていないで、俺のいうことさえ聞いていればいんだよ! 俺が日銀総裁や財務大臣だったら日本っていう東アジアの偏狭でもどれだけ素晴らしいユートピアになるか…。

土人愚民に参政権を与えてはいけません! 日本は民主主義を放棄して、我々選ばれし優秀な人民が貴様等愚民の精神浄化を促し率先していける世の中を築かない限り、日本に核ミサイルぶち込んで、日本国もろとも吹き飛ばさなければいけません! その後は、アメリカ合衆国、中華人民共和国、朝鮮人民共和国そしてロシア共和国と共同分割して、日本民族国家というものそのものを地球上から消さなければいけません! これは私が心から願う信念です!

日本は天皇家処刑して、人民共和国へ進化しなければならない…。

下種で汚い愚劣な東アジアの偏狭に救う土人の屑どもは、我々人民の手による精神浄化の必要がある…!

低能な土人愚民は我々選ばれし人民のいうことを聞いていればいんだよ! 

こっちは、自分でいうのもなんだけど、日本の大学じゃぁ味わえない苦労とともにスコットランドで勉強しちょるんじゃい! スコットランド一のビジネススクールで学んでいる小生の知識は偉大なり! 

小生のように、進んだ文明で学び、貴様等下賎な土人倭人という東アジアの偏狭の遅れた愚民を導く使命に萌えている人間とてめぇ~等のような紙切れ以下の価値しかない屑どもとは違うだよ、すぃね!

中国の四文字熟語に『楚材晋用』って言葉あるだろ。 楚の出身の優秀な個人が、祖国である楚では実力が認められなかったが、晋に渡ってから実力が評価され出世し続けたストーリーがある。

だから、小生もこの楚出身の晋でエリートになったごとく、母国日本で差別されても、世界は常に小生の味方であるってことである!

ぐりぐりももんが さんのコメント...

Oblige347さんへ、

コメント欄は、公開させていただいておりますので、コメントの内容については、皆さん色々とお考えもあります。

ご趣旨については一読させていただいたとだけ、お答え申し上げます。

そこで、一つだけ言わせてください。
私は留学の経験がありませんから、なんとも貴方のお立場が把握しずらいのですが、家内は外国人ですし、社会人になってからアメリカの大学院を卒業しているので、色々と留学生活の体験談を聞くことも多いのです。

家内の同窓生は、結局アメリカに残ってしまいましたし、祖国の母校の卒業生は、海外移住者も多いようです。

ただ、彼らの原点にあるのは、海外に住まいを変えていく思考として、実利があるというう風に、私は感じ取りました。

そこで、前のコメントでお話した件に絡んでくるのですが、海外で生活するための実利として、白人社会の大学で学位を取れば、それはタイで通用しやすいということだけです。

タイという国は、国の長い歴史の中で、お抱え外国人を政府の要人・顧問団として、重用してきました。このため、学位の中で海外留学者を尊重する傾向が強いのも事実です。

そのような点を踏まえて、チャンスの意味合いを紹介したことになります。

もし、思想的にそぐわないのであれば、アジアに来られる必要もないでしょう。ただ、世の人は色々な考えもあって、共存し共有した上で、社会が成り立つものです。

私は、倭人とか土人とか言われても、そんなもんでしょう、ぐらいにしか思いません。

私にとっては、あなたと同様に、黄色人種であり有色人種であることのほうが大事です。白人は、優越性の側面で究極でそういう風にしか見ないと思うのですよ。

ですから、人種感は、世界の歴史の中で、肌の色で決定され、差別と優越を弁別してきた方が重要なのではないでしょうか。

白人は白人の中で結集し、あらゆる権益を確保するのです。同じ有色人種同士で対立するようでは、常に白人社会に利用され続けるだけなのだろうと、感じるのです。

でも、これは私の今現在のビジネスには、全く関係ありません。なぜなら、実利であって、私の場合、生きていくために海外で働いているとことだけです。

ラチャプック さんのコメント...

 初めてお邪魔しました。
ブログ並びにコメントのやり取り、非常に興味深く読ませて頂きました。
学歴偏重は教師である我夫も警鐘を鳴らしています。また私自身日系企業に勤めておりますが、タイ人にはもっと職場で学んで欲しいと思います。彼らにとっては学位取得だけが勉学でしかないのが残念です。一方で我々働かせる側も何をどう指導するか再考する必要を感じます。