2010年4月19日月曜日

北海道グルメを考えて見たの巻き(その一)

道産子出身が故郷に帰るのです。
郷土の味を堪能したくなるのも当たり前の話でしょう。

しかも、今回は一週間弱の滞在とプチで長い。
帯広(十勝)~札幌(石狩)~函館(渡島)と移動もしました。
それなりに、地域のに味の違いも出るから楽しみは倍増です。

自分の舌に自信があるほどのグルメでもありません。
財布の懐具合も限られています。
限られた予算の中で、舌鼓を打つことにしました。

それで、どんな店に行ったのか、記憶の新鮮な間に書き残します。
ちょっとした防備録みたいなもんです。

☆十勝で豚丼を食べねば、行ったと言うことなかれ
丼ものと言えば、B級グルメの王様です。
しかも、北海道は海産物に恵まれていますから、なかなかに侮れません。
うに丼、イクラ丼、ホタテ丼などなど、素材の良さで真っ向う勝負です。
Bどころか、A級に格上げでしょう。

※”ぶたはげ”の豚丼

でも、この十勝の豚丼は、B級の王道を着実に歩んでいるのです。
はっきり言って、丼ものの横綱だと思うのです。
実は、道産子は伝統的に牛肉を食べません。
すき焼きも、豚すきだし、ステーキと言えば、豚ロースが食卓を飾りました。

自分が牛丼を食べたのは、中学の修学旅行が初めてです。
確か、津軽海峡を青函連絡船で超えて、やっと体験しました。
青森の十和田湖近くの温泉旅館で、食べた昼飯がそうだったと思います。

道産子の開拓農民にとって、牛馬は商売道具なのです。
牛は乳をもたらし、馬は田畑を耕してくれます。
だから、恐れ多くて食用を前提に考えることなどできない。
唯一、豚だけが食べられるために持ち込まれました。
だから、民人は大いに食すのです。

でも、これまでは、このどんぶりは十勝だけの地域限定でした。
北海道でも、他の地方には馴染みがありません。
ところが、東京の放送局がご当地グルメとして、紹介し始めました。
あっと言う間に、豚丼は丼もの界の期待の星です。

このどんぶり、うな重や焼き鳥の甘辛いしょうゆ、みりん、砂糖のたれをベースにしています。
ですから、味的には日本人には親しみやすい。
どこが違うかと言えば、やはり素材です。
ロースの豚肉を使うところが違うのです。

どんぶりに蓋をしたようにたれの塗られた焼肉が盛られています。
その上には、彩りも鮮やかにグリーンピースがちらばめられました。
道産子の好きな白味噌仕立ての味噌汁に、たくあんが二切れと添えられます。

これで、豚丼のフルセットがお出ましですね。

自分にとって、豚丼を初めて食べたのは、もう四十年以上も前の話です。
わずか十歳のときでした。
父親の単身赴任先だった池田町へ、遊びに行って食べたのです。
あの味は、強烈でしたね。

未だに、脳内の記憶が味覚を覚えさせてくれています。
と言うわけで、帯広に住む義理の伯母には、有名な”ぱんちょう”の店が親戚つながりであったのでした。
今回、話をはじめて聞くことができて驚いたのですが、知らずに、上さんと一緒に別の「ぶたはげ」で豚丼を食べてしまい、後悔する道産子社長がいるのでした。
(この巻き、終わり)


9 件のコメント:

かせっち さんのコメント...

帯広に旅行した時に豚丼を頂きました。いや、美味かったー。

その後、狂牛病騒動で吉野家が牛丼の代わりに豚丼を出した時、「あんな細切れ肉使いやがって、帯広に失礼だ!」と思いましたね。

匿名 さんのコメント...

かせっちさんへ、
豚丼は、B級丼物もの王者だと思うのです。
ですから、予算は千円以内が懐具合にも優しいと思います。

実は、帯広の花畑牧場が、東京は青山で一杯千五百円近くのホエー豚の豚丼店を始めたことがありました。

私見ですが、明らかに庶民感覚の味と予算のマーケティングを間違えたと思いました。

そんなことを思いながら、一杯八~九百円のどんぶりこそが、庶民の王道だと思っています。

★移動中の仙台にて、ぐりぐりももんが

Art_Blue_Liberalism さんのコメント...

うっわ〜マジうまそー!! こげんな物見ていると日本の丼物がメッチャ恋しくなります。 自分でこういう丼物作ろうとしてもなかなかイミテーション出来ないんで、悔しいっす! やっぱ、飯はアジアかねぇ?

tani さんのコメント...

昨日はありがとうございました!!

豚丼、とっても美味しそうですね。
吉野家の豚丼とは全然違いますね。

また覗きに来ます!

ぐりぐりももんが さんのコメント...

Oblige347さんへ、

バンコクには、日本食の飯屋さんがたくさんあります。ですから、気軽に、天丼、カツどん、牛丼などがほおばれるのです。

しかも、値段が手ごろなので、現地の食い物に食傷気味になると、どんぶりを食いに出かけたりします。

でも、豚丼はまだ見かけたたことがありません。誰か、メニューに加えてくれないか、切望しております。

ぐりぐりももんが さんのコメント...

taniさんへ、

ご訪問くださり、コメントをありがとうございます。

こうして書き綴っていると、自分の昔の思い出探しにもなっています。

もう年なんですよ。
でも、振り返るものが見つかるのは、それなりにうれしいものです。

Art_Blue_Liberalism さんのコメント...

>現地の食い物に食傷気味になると、どんぶりを食いに出かけたりします。

やっぱり便利ですねぇ。 こっちはスコットランド、しかもエディンバラやグラスゴーみたいな都会に住んでいる訳けではないので、日本食レストランはそこまで普及していません。 んでも、たまに都会に行ったときに日本食を食べようとすると・・・やはり高い! それなら、自分で材料こしらえて作ろうと思うのですが、日本食は作るのに手間が掛かるし材料調達も簡単ではないです。

しかし、この豚丼、 日本国内でも北海道に行かないと手にはいり辛そうな代物ですな。 豚系の食物好きなんで、この写真見ているだけでついついヨダレが出てしまいました・・・!

ぐりぐりももんが さんのコメント...

Oblige347さんへ、

豚ドンは、そちらでもまだ作りやすいかもしれません。

先ず、みりん、さとう、醤油で焼き鳥ベースのたれを作ってください。多分、テリヤキのソースでもOKと思います。

少し、厚切りのロース肉を炭火で焼けたら最高ですが、少し焦げ目がつく程度に焼けたら、たれに絡ませて、ご飯に乗っけて食べてみてください。

この要領は、焼き鳥丼でも同じです。
挑戦される価値はあると思います。

因みに、家内がバンコクで豚丼を作ってくれましたが、家庭の味で楽しめました。

Art_Blue_Liberalism さんのコメント...

レシピ有難うございます。 つまり、ポークチョップを買ってきてそれをグリルで焼いてタレにつけるのですね。 今度チャレンジしてみます。 一応モンガー様の仰った材料は手もとにありますので(大家がシェフでもあるので偶に食材をドッサリ無料で貰うことがある。日本食の売行きが悪かったので、廃止したメニューの材料の在庫を分けて貰いました)。