2010年4月14日水曜日

UDDはタイ国体の安定に危険な存在の巻き

ロイター日本支局のカメラマン村本さんが、バンコクでデモ隊撮影中に殉職されました。
遺憾ですが、このことを知ったのは、この直前の記事を投稿した後のことでした。

本当に、ご冥福をお祈りしたいと思います。

 ※バンコクポスト紙より

それで、UDDという反政府活動を行う団体は、実態が極めて過激です。
タクシン元首相を妄信する組織で「反独裁民主戦線」の略称とは言え、ライフルはぶっ放すわ、投擲弾は爆発させるわで、はっきり言って危険な政治団体と言えましょう。
タイは、比較的法律の遵守が緩いとは言え、飛び道具の武器を自由に私有することは許される分けがない。
先行して、国際空港を占拠したPDAなんて、かわいいもんです。

それで、彼が射殺される直前に撮影されたビデオを拝見しました。
ユーチューブのニュース映像がネットで流れています。
おそらく、UDDと治安部隊が銃撃戦を展開した渦中で、流れ弾に当たったのだろうと判断しました。
これは、私の想像する範囲ですが間違いないでしょう。



思うのですが、ご本人はUDDがそれだけ危険なのを判断していなかった可能性が高い。
地元のバンコクっ子だって、彼らの支持者でない限り近づきません。
昨年でしたか、UDDがデモ行動を起こす地区に住んでいる住民が、生活に支障を来たすとして、UDDを非難する抗議活動を行いました。

その時も、UDDは即座に攻撃的性格の牙をむき出しました。
住民と衝突した挙句に、住民側に死者が出たのです。

つまり、分別のない暴徒に過ぎないのです。
坂本さんが政府治安部隊の後ろから付いて行ったとしても、身の安全の保障は無い。
そして、UDD側から発砲され可能性は否定できない。
坂本さんが撮影に使っていたカメラをUDD側が、保管していました。
後からロイター側に返却しましたが、自分たちの不利な映像はきっと消したはずです。

本当に、タイの政治状況は安定しませんね。
現地へ進出した日系企業は、政治経済が安定してくれないと経営もやり切れません。
地元の華僑系中国語新聞では、UDDのことを賎民の暴徒と表現していました。
これに振り回されるようなアピシット政権もしっかりして欲しい。
彼らが支持するタクシン元首相は、クーデターで失脚した上に国外へ逃亡した犯罪者なのです。

なぜなら、タクシン元首相は、職権をして不正蓄財を行った罪で有罪となっています。
しかも、サイドビジネスの実態は、シンガポール華僑を通じたチャイナコネクションだと噂されています。
なぜかと言えば、タクシンの外遊先とした、いの一番に中国が選ばれたからです。
その後のタクシンの息が掛かった後継首相二人も、始めての外遊先に中国を選んでいます。
このように、背後にある政治的な臭いも、非常に胡散臭い。

そんないわく因縁のある人物を担ぎ出すのが、UDDなのです。
非常に危険だと、私は個人的に思っています。
日本のマスメディアは、このようなやからを身びいきしたような描き方をしている。
ですが、バンコクに住む居住者にとっては、はなはだ迷惑以外の何者でもない。
そんな風に思った道産子社長なのでした。
(この巻き、終わり)

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