2008年9月30日火曜日

貧乏社長、55時間の日本滞在でバンコクご帰還の巻き

おいら、今、日本からバンコクへ戻るフライトの飛行機の中でこのブログを書いている。木曜日の夜、スワンナプーム空港を最初に離陸する夜行便で出立してから、日曜の朝11時にはもう成田空港を離陸したので、わずか55時間の滞在、すなわち二日ちょっとの一時帰国だったと言うことになる。
実際に仕事をしたのは、金曜日の朝六時過ぎに成田空港へ到着してから東京の本社へ9時前に出向いて、役員会合に臨席した正味一時間に過ぎないんだが、これもおいらが差配する会社の経営にとっては、大株主のご本社様から重要な経営方針の了承を貰わない限り進められない事情もあり、しかも期限が差し迫った入札にも参加できなくなると言う恐れがあったからだ。
日系企業の社長の人の話を聞いていると、良く緊急で日本へ戻って会議に出席してトンボ帰りして来る様なあわただしい出張の話を聞いていたんだが、おいらがその該当者になるとは夢にも思ってもいなかった。
ただ、この会議の前に、了承を貰うために必要なの仕事上の準備は、現地でスタッフがすべて遣り終えてくれたからこそ、こんな賭けにも出られたんだが、出張が決まったのが水曜日で航空券の予約を入れたのが当日、綱渡りも良いところだろう。(海外とビデオコンファレンスできる規模なら、とっくに開始してるんだが、おいらのところだと出張の方が未だ対費用効果で勝ってるんですよ...)
タイ人の工場長も連れてゆきたかったが、ビザを取るのに三日も掛かると言われ間に合わないため断念した。もう少し、早めに想定してビザを取らせておけばよかったと思うのだが、中々、思い通りに首尾よく上手く行くとは限らない。彼を日本へおくり出せる機会を改めて考えなおさねばなるまいと考えつつ、一人で夜間飛行に搭乗したわけだ。
結局、社長、副社長、常務、取締役のお歴々が緊急で出席した会議の末席を汚したわけだが、結論は簡単で、ビジネスのこの機会を逃したら二度と市場参入が果たせなくなると言う危機感から、損を覚悟でやってみろと言い渡された。
おいらの仕切る会社は、日本の親会社が製品の設計・開発を担うことになるので、開発してもらえない限り製造・販売することができない。了解さえもらえれば、そのデザインに基づいてコスト計算して顧客へ見積もりを出せることになる。お客が納得できる価格であればいいのだが、競争の激しい製品でしかも後発参入組みであれば、コストダウンの当て込みで利益が多少なりとも出るような売価を決めざるを得ない。
つまり、コストダウンの目論見が思うように行かない場合は、赤字を覚悟する必要になる。しかも、今回は入札だから、落札はフタを開けてみなければわからないわ、納期の長い部品は前もって手当てしておいて落札できなければ不良在庫になってしまうわで、貧乏社長としては、夜もおちおち眠られないのが本音なんですよ。
しかし、会社の経営がこれまで順調で内部留保も溜め込んできた事実があるし、別の事業分野が安定した収益を今後も続けてくれそうな見通しから、例えこの結果が思わしくなくとも何とか経営が持ちこたえられる算段だけは、目論んである。
現地スタッフだって、5年を掛けて新規ビジネスの準備を進めてきた分けだし、その意気込みとか情熱とかを考えてあげれば、貧乏社長もおいそれと簡単には中断できない。
やるっきゃないなー、不退転だなー、と思い返しながら、明日は現地スタッフにどのような説明をして入札に臨めばよいか、いろいろと思案をめぐらしている、タイへ帰国中の?、機上の貧乏社長なのでありました。
(この巻き、終わり)

1 件のコメント:

Masanori Kadota さんのコメント...

なるほど。一番最初に入ったタイヤの会社は、景気の良い時に溜めておき、景気が悪くなった時に、開発センターやら新工場やら建ててました。その方が安いそうです。

スカイプのビデオ会議は結構使えますよ。ウチも日本の会社さんとの定例会議は全部スカイプです。映像も綺麗ですし、無料です。