とうとう、ブログのネタも夏枯れ状態になって来た。
タイに来てから四ヶ月も経ってくると、最近はタイの風土に根ざしたマイペンライ精神に脳内感染されたらしく、ものぐさ根性が勝って何にも思いつかないまんま、気にしない気にしないで生活してしまっている。これではいけない、これまで必至に考えて何とか書きつないで来れたではないかと、己の怠惰な気持ちを戒めたものの、なーんにもアイデアが湧きません。
それなら、きままに日記風に書き綴りブログでも構わないんではないかと開き直って、埋め草小ネタをひとつ。
バンコクの市内は、大量輸送公社(BMTA)が縦横にバス路線を張り巡らして市民の足の役を担っているんだが、時折、路上に放置されたままの路線バスを見かけることがある。二~三十年は使い続けているからガタが来るのは当たり前で、多分、エンジン故障かなんかで運行を中止せざるを得なかったんだろう。オンボロなのに良くがんばってくれているなーと感心はしてたんだが、今日はその当事者の乗客になってしまった。
ただ、状況が違うのは民間委託のエアコン最新バスがエンストしてしまった分けで、場所はBTSチットロム駅そばのホリディーイン・ホテル前で発生した。上さんと一緒に、サイアムパラゴンのMKゴールドでタイスキを食べに行っての帰り道、スクンビット通りで最近良く見かける、おニューなエアコンバス40番にタイミング良く乗れたんでラッキーと勘違いしたのが運の尽きだった。とろとろ渋滞の中を運転しながら1キロも走らないうちに、自然とエンジンが上がってしまう。
運転手席の真後ろに座っていたんで、どんな状況に陥ったのか良く分かっているんだけど、本当にアイドリングからストンとエンジンがダウンした感じで、驚いた運転手が後部のエンジンルームへ飛び出していった。そこから、しきりにエンジンスタートを掛けるんだけど、スターターが掛かるだけでエンジンが回り続けない。10分くらい、なだめすかしつつトライし続けても、その内バッテリーは消耗寸前で、絶望的な状況には違いないのが分かって来る。車掌のおねーちゃんもタイ語で”お急ぎの方は、後続のバスに乗り換えて下さい”くらいのことは言っているようだ。
こう言う時のタイ人は、騒がずあわてずにバスへいったん降りて、エンジンが再始動するまで日陰を探して気長にそこで待っていると言った雰囲気。乗車賃返せとか騒ぎ出さずに、急いでいる人は同じ路線を走る別番号のバスに自分で乗り換えてゆく。(ここに、韓国人が乗っていたらどうなるだろうと考えてしまった。多分、運転手を殴るだろう。でも、見栄っ張りで浪費家だからバスになんか乗らないので遭遇しないと言うのが正解かもしれない。)
こんな人々の対応方法を見ていると、起こってしまったことをあるがままに受け入れて、自分なりに判断して善処しようとするタイ人の考え方が分かって面白い。バスの運転手だって、車掌だって、後から運行会社の管理者から、始末書書かせられるかもしれない。ここは、何とか上手く解決できてみんなハッピーで事が済ませられたらOKみたいな、仏教徒の予定調和的な穏やかな心持を感じることが出来た。
上さんとおいらも、結局はチャイナタウンから来る48番の青バスに他の乗客と一緒に乗り換えて帰ったんだが、バス代は改めて払った。大した額じゃないし、一キロは乗ったんだから最低料金の一人13バーツはしょうがないだろう。
でも、あのエアコンバス、ラームカーヘン大学近くが終点だから、あそこからだとゆうに一時間は掛かるだろう。終点まで行く予定の人は、その後、どうしたのかなーとちょっと気がかりになった貧乏社長なのでありました。
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