2009年4月19日日曜日

柳の下に泥鰌は二匹いても、感動の嵐の巻き

最近ユーチューブで4千万回以上も動画再生された、投稿ビデオ「ブリテンズ・ゴット・タレント~スーザン・ボイル編」を見た。(Susan Boyle - Singer - Britains Got Talent 2009

これは、47歳のごく普通のご婦人、スーザンさんがイギリスで放映されているタレントを発掘する人気オーディション番組に出場した際の録画がそのまま出回ったんだと思う。ぱっと見で見栄えのしないおばさんが、歌い出したら天子の歌声とも言える声で、会場の観衆や辛口審査員を感動させてしまい、絶賛を浴びる様子の顛末を拝見することができる。歌った歌のタイトル”I dreamed a dream.(夢破れて)”も意味深長なわけで、一転して”Dreams come true.(正夢)”に代わってしまうというところが劇的にできていると思う。

一方、日本のマスコミなんかも取り上げ始めていて、MSN産経ニュースではしっかり記事で紹介されていた。

実証ユーチューブパワー 音楽家発掘に威力(2009.4.17 18:50)-MSN産経ニュース
スコットランドに住む47歳の無職女性、スーザン・ボイルさんは予想もしない形で世界的な話題にのし上がった。「生まれてから一度もキスされたことがない」と自らいうボイルさんはこのほど出演した英国のタレント発掘番組で、ミュージカル「レ・ミゼラブル」の名曲「夢破れて」を披露したところ、会場が総立ちになるほどの絶賛を浴びた。(一部抜粋)

天使の歌声も顔は… 世界を魅了した英国発「普通のおばさん」(2009.4.18 17:41 )-MSN産経ニュース
ボイルさんは英北部スコットランドで愛猫と暮らす独身女性。これまで男性とキスした経験がないという。11日放送の英タレント発掘番組に出演、目を輝かせて「ペイジのようになりたい」と語ると、会場から失笑が漏れた。しかし、ミュージカル「レ・ミゼラブル」の名曲「夢破れて」を歌い始めると、会場の雰囲気は一変、観客は総立ちになった。
ボイルさんは米紙ワシントン・ポストに「現代社会は外見で人を判断しすぎ」と語り、英紙インディペンデントは「米国人はおとぎ話を求めている。ユーチューブを通じ英国ではなく米国で人気が爆発した」と分析する。(一部抜粋)

いやはや、ものすごいシンデレラストーリーになってしまった。

貧乏社長は、好奇心旺盛なもんでかなり気になりだして、この歌はほかに誰か有名な歌手が歌っていないかとか、この番組ではほかに誰か”わらしべ長者”になった出場者が過去にいなかったのかとか、こつこつネットを使って調べ始めてみた。そこで分かったんだが、良くない表現だけど、スーザンさんは柳の下の二匹目の泥鰌だった可能性があるということ。

一番最初は、携帯電話のセールスを生業としていたアマチュアオペラ歌手のポール・ポッツさんが2007年にグランプリまで勝ち抜いた上に、CDデビューまで果たしている。
ポッツさんは、歯並びの悪さが印象的でおおよそタレントには程遠い冴えない風貌だから、最初出てきたときに審査員が期待していなかった様子がユーチューブからありありと分かってしまう。ところが、歌いだした途端、観客の空気が一変して見る者すべてが惹きこまれて行く。仕舞いには、涙する人あり、鳴り止まない拍手で観客全員がスタンディングオベーションしてしまう。(オフィシャルサイあり)

つまり、ポッツさんはスーザンさんの先達だったのである。

ごく普通のイギリス労働者階級の家庭に育ち、いじめの標的になっていた少年の頃には、唯一の支えになっていたのが歌うことだったと言うのだが、スーザンさん本人も教会でのコーラスとカラオケくらいしか歌ったことはない、という環境なわけで、これだけであのような歌声を生み出せたとは信じられない。

とにかく、柳の下に泥鰌が何匹いようが、感動を与えることのできる才能には惜しみなく拍手喝さいしたいと、貧乏社長は思ったのでした。
(この巻き、終わり-付録つき)

追記1:スーザンさんは、99年に地元のフットバーン・アカデミー(情報技術関連の高校)が寄付を募るために製作したコンピレーションCDに一曲参加して歌っていて、なんとそれがブルースバラードの名曲:クライ・ミー・ア・リバーなんだそうな。サイトのDailyRecord.co.ukから聞くことができます。手弁当持参で参加したんだろうけど、本当に上手いと感じました。

追記2:ユーチューブで見られる”I dreamed a dream”を歌うシンガー
★ヘイリー・ウェステンラ (ニュージーランド出身)
Hayley Westenra - I Dreamed a Dream
僅か15歳のときに歌った舞台の録画ですが、声の美しさに惹かれてしまいこれも捨てがたい。
オフィシャルサイト:Hayley Westenra
コアなファンサイト:'Hayley Westenra追っ掛け隊 in NZ!!'

★ルーシー・ヘンシャル(イギリス・ロンドン出身)
Ruthie Henshall - I Dreamed A Dream
Ruthie Henshall sings I dreamed a dream from les miserable (the sound of musicals)
Les Miserables - I Dreamed A Dream (TAC)

イギリスではかなり高名なミュージカルスターのようで、英国王室のエドワード皇太子とは数年に亘って交際していたものの、本人がアーティスト活動にこだわったがために、遂には破局に終わった話が、BBCのニュースで紹介されている。

オフィシャルサイト:ルーシー・ヘンシャル
ウイキ:ルーシー・ヘンシャル

★ジュディー・クーン(アメリカ・ニューヨーク出身)
Judy Kuhn - "I Dreamed A Dream" Les Miserables
1988年、アメリカ大統領官邸:ホワイトハウスで、当時のレーガン大統領夫妻を前に熱唱したもの。
’87年ブロードウェイ初演時、10周年記念口演時に、彼女がコゼット役を演じています。
舞台向けの声の感じかなーと思います。
オフィシャルサイト:Judy Kuhn
ウイキ:レ・ミゼラブル (ミュージカル)

★番外編:天使の歌声といえば、、、、
シャルロット・チャーチ(Charlotte Maria Church, 1986年2月21日 - )はウェールズ出身の歌手である。12歳で天才少女歌手としてデビューし、クラシカル・クロスオーバーの隆盛に一役買った。その後はポップスの作品も発表し、テレビ番組の司会でも活躍している。
Voice Of An Angel/天使の歌声
Charlotte Church/シャルロット・チャーチ

1 件のコメント:

toyoko さんのコメント...

とよこです。いつもありがとうございます。今日が初コメントです。

ブログのタイトルが変わりましたね。大学の校歌から名前をつけられたのですか?

スーザンさんの人気、すごいですね。でも2匹目の泥鰌というのは知りませんでした。でもぐりぐりももんがさんのおっしゃるとおり、感動の嵐が吹き荒れていますよね。
もし2匹目であるということがみんなに分かっても、2匹目であることを忘れさせる、別に2匹目であっても良い、1匹目と2匹目は違う・・・とそんな声が出てきそうです。

社長業は毎日大変ですが、今日もぼちぼちと(^^)
またお邪魔しに来ますね。