2010年1月31日日曜日

二級市民の資格があると思い込む人々への哀歌

日本人は、みな平等だと思い込むのは間違いでしょう。
ある地方を蔑視し、差別する発言は、容易く見受けられるものです。
ブログで書いてある記事を読んで、筆者の人間性を疑う場合があります。
何気なく書いたと思われますが、違和感を感じるものです。

おちゃらけ社会派の、自己紹介では関西出身だと言う人のブログを読みました。
北海道は、ハワイ化するのだそうです。
ハワイだったら良いじゃないのと、おっしゃる方もおられるでしょう。
でも、”北海道って、たとえば青森とどう違うのさ?”って言われると、虫酸が走るのです。
しかも、”冬の厳しさとか地場産業のなさとか、別に石川県も青森県も秋田県も北海道も同じに見える”と、付け足しました。

ここまで言われたら、そこに住む人はどう思うでしょうか。
いたわりの足りない、品性に欠けた人間だと思うのではないでしょうか。
この文章には、差別が習俗である関西人の典型があります。

関西の人は面白いですね。
一方で、北海道が大好きな人も多いのは事実です。
でも、表にこそ出さないが、奥深く軽蔑の眼差しを持ち続ける人がいます。

女性でもこうなのですよ。
まして男性だったらどうなるのか。

サントリーと言う企業を知らない日本人はいないでしょう。
美術館やコンサートホールを運営するなど、企業メセナに熱心な文化的企業として有名なわけです。
昔、その社長で、大阪商工会議所会頭を努めていた佐治敬三さんと言う方がおられました。

この方も差別主義者だったようです。

「仙台遷都などアホなことを考えてる人がおるそうやけど、(中略)東北は熊襲の産地。文化的程度も極めて低い」

この発言は、東北、北海道、九州で大きな反感を喰らいました。
そして、自然発生的に大々的な不買運動へ拡大して行きました。
たとえ公的な立場での発言とは言え、知らず知らずに自らの認識を吐露したのです。

面白いのは、東北の人への擦り寄り方ですね。
その後、ビールキャンペーンガールとして、仙台出身の鈴木京香さんを初代として選んでいます。
おもねり、こびる関西商人の逞しさに失笑を隠せませんでした。

自分は、道産子です。
大学を卒業するまで、北海道を出たことがありませんでした。
そして内地へ就職して、同じ日本人とは言え、考え方の違いに多くを学びました。

決して、日本人は平等ではありません。
権利は平等でしょう。
ただ、意識、深層心理は別物なのです。

となれば、道産子は日本人として格下の「二級市民」扱いなのかもしれない。
元々、植民の土地なのです。
多くの人々が移住し、北海道の礎を築き上げたのです。
私は、そう思われても別に反感は持ちません。
そういう選別と差別の意識過剰に陥った人々こそ、哀れむべきでしょう。

つい先日、とあるブログが、在日韓国人の組織団体である民団新聞のコラムを取り上げておりました。
そこでは、衆議院議員の平沼さんが、民主党の蓮舫議員を非難した発言に触れています。

「元々日本人じゃない。キャンペーンガールだった女性が帰化して日本の国会議員になり、事業仕分けでそんなことを言っている。そんな政治でいいのか」

しかも、平沼氏の発言に対して、「外国人を帰化によって屈服させ、2級市民に甘んじさせようとする心根がある。」と厳しく糾弾しているのでした。

確かに、彼女は帰化しました。
ご主人も、お子さんも皆日本人なのです。
しかも、東京に住んでおられるので一級市民でしょう。

それに、二級市民は日本の国籍を有する日本人だけに与えられなければならない。
なぜって、前にも言ったとおり、道産子が二級市民だからね。
だから、その階級に成り得るであろうと言う意識が妄想です。
常軌を逸脱している。

かの人々は、選別の対象にならないのですよ。
日本と言う国土を、宿り木のままに暮らし続ける。
それは、そこでどんなに生活していようが、存在が無い。
浮遊し続ける存在に終止符を打ちたいのであれば、自らで決断すべきだと思います。
(この巻き、終り)

おまけ:
蓮舫議員は、あえて反論しない。
平沼さんの発言は無視した方が無難でしょう。
さもないと、お子さんがいじめに会うかもしれない。
日本人も、結構、厄介だとは思うのです。

12 件のコメント:

三四郎 さんのコメント...

このたびは拙ブログにコメントいただきありがとうございました。お誘いに甘えて早速訪問させていただきました。

>決して、日本人は平等ではありません。
>権利は平等でしょう。
>ただ、意識、深層心理は別物なのです

考えさせられますね。北海道や東北を「二級扱い」する気持ちは個人的には持っていないつもりですが、「内地」という言葉が残るということはそういう深層心理が、多分お互いにあるのでしょうね。

しかし貴ブログの視点は独特で面白いと感じました。

>その階級に成り得るであろうと言う意識が妄想です。
>常軌を逸脱している

まず「日本人」であることが大前提だと私も思います。日本人として国づくりに参加しようという意識がスタートラインだと考えています。「責任の共有」と言ってもいいかもしれません。それが持てない「宿木」精神で、しかも「反日」という深層表層意識をもつ「集団」に参政権を与えるなど到底納得できません。これは法律論以前のことだと思います。

また拝読させていただきます。拙ブログにURLが入らないとのことでしたが、他の方々は問題なく記入されていました。今度はTBでも試していただければ幸いです。

とよこ さんのコメント...

>差別が習俗である関西人
おっしゃる通りです。私も関西人ですが、同じ関西人にあきれ果てることもしばしばです。

関西、特に大阪と京都は昔から社会運動が活発でした。その潮流は独特のものがあります。特に、在日・同和・障害者運動を無視して行政は成り立たちません。
そして大阪は企業が作ってきた街だという自負を持っている大企業の方が多く、ことあるごとに大阪の企業は他と異なるんだという”匂い”をプンプンさせています。

関西同士の差別も習俗しています。例えば、「府市合わせ(不幸せ)」といわれるように、大阪府と大阪市との間でも差別意識が強くあります。今でも「府は市より後からできたくせに」と口に出す行政マンもいるほどです。

私はできることなら、関西なかでも大阪を出たいと思っています。自分も関西人でありながら、関西で仕事をするのに疲れております。関西以外の仕事の方が遥かに楽しいです。

このように書くと、関西人はやはり関西以外をバカにしていると思われるかもしれませんね。。関西人のなかでも差別が習俗化されていることに嫌気がさしている者もいると思っていただければ幸いです。

ぐりぐりももんが さんのコメント...

三四郎さんへ、
どうもコメントありがとうございました。そちらのブログを読み出してから二年以上は経っていると思います。

それで、この差別意識に関して、コメントのお礼も兼ねて別の話を書き出したのですが、長くなりそうな気がしました。

それで、いつかは記事に格上げしますので、申し訳ないですが、良かったら、後日、改めてご訪問下さい。

こうやって、ブログ主さんと意見を交換できるのは、本当に楽しいことです。海外で暮らしていても、日本とつながっていることに幸せを感じます。

ぐりぐりももんが さんのコメント...

とよこさんへ、
本当を言うと、ちょっと強めの表現で関西のことがらを批判してしまいました。

それで、とよこさんがどう思われるかと心配ではあったのですが、敢えて書きました。

なぜなら、冒頭で紹介したブログ記事が一年近く前のものであっても、絶対に記憶から消し去ることが出来なかったからです。

ちょっと筆者は左傾向があるかと思っていましたが、それでよもや差別的な書き方をするとは思いもしませんでした。

そして、最近は地方参政権も話題になっています。なぜに、民団が二級市民の定義を持ち出したかは不明ですが、家内が外国籍でもあるので関心が高まり、相乗的にこのトピックを取り上げてみました。

私は関西に住んだことがありません。どのような実情なのかは、疎いのですが、気苦労が多いようなコメントをいただきましたので、大変のようにお見受けしました。

北海道は開けっぴろげで、良いですよ。疑うことが無い。実はそこがいけないのです。

逆に、道産子こそ、内地の人間からどのように思われているのかを、
見極めて行動すべきだと思うようになりました。

特に石川秘書の逮捕もありましたので、そんな思いが記事を書かせたのかもしれません。

Machi さんのコメント...

関西出身の私も思うところがありまして書かせていただきます。

確かに関西人の一部に差別的な発言をされるかたがおられるのは事実だと思われます。
また一方で多数の在日韓国朝鮮人達と共存して暮らしているのも関西人なのです。さらにコメントにありますように関西には東京や北海道にはない部落問題も抱えておりますが、関西人は彼らとも共存しております。

このように一緒に暮らしている故に違いが気になって差別的な発言がでたりするのではないでしょうか。

Machi さんのコメント...

もう一言だけ
私は関西から北海道に行って学生生活を送りました。たくさんの北海道の友人も出来ましたが、一つだけ違和感がありました。それは本州出身の人をひとまとめに「内地」出身者といわれることです。
この言い方に北海道民の屈折感があらわれているように感じたのでした。いまだに違和感はぬぐえません。
この点は東北に行こうが、九州に行こうが、関西弁で通す関西人を見習って欲しいように思います。

ぐりぐりももんが さんのコメント...

Masaさんへ、
おっしゃるとおり、関西ではいろいろな方が共存されておられます。多少のギクシャクは付き物かとも思います。

その結果、このような問題に敏感になって、発言が先鋭化してしまうのは已むを得ないことかもしれません。

ですが、公にして言ってはならないのです。例を挙げた二人は、その点で社会通念上の道徳観では、やはり配慮に欠けたと思いました。

実を言えば、他の地方でも北海道を格下に見る地域が無いわけではない。次に書きたいと思う記事の中にも、その構想は含まれています。

私は、海外で仕事をする時、現地の従業員には役職に関係無く平等で接することを第一としています。恣意的な扱いは、組織内の不満を高めるものです。

それと、道産子が内地を十把一絡げに見てしまう件ですが、それなりの理由があると思うのです。道産子は、内地の色々な地域から、人々が移住した結果としてできたハイブリッドな社会です。

格好よく言いましたが、ただの雑居地・雑民社会なのです。そのような社会では、地域に根ざした言語は払拭されて、意思の疎通を図る便宜で、共通の言葉が普遍化していきました。

従って、北海道弁があるとは言え、札幌の円山地区(山の手)に住む人々が、きれいな標準語を使うのも、むべなるかなと思っています。

ですから、九州より広い面積の島に、際立った地方別の方言が存在しません。まことにフラットな社会なのです。
このため、道産子は内地を同様に見てしまうのだと思いました。

最後に、自衛隊では、現在も内地を軍事用語として使っています。死語ではありませんが、辺境の地を故郷とした道産子が使うと、やっぱり特殊に聞こえるのかもしれませんね。

南風海治郎 さんのコメント...

内地という言葉は沖縄では普通です。
親戚や祖母、母も普通に使い、私達世代も使います。
そこには差別的意味合いはありません。
単なる分類であります。


しかし、沖縄に免疫が無い内地人は過剰反応して、左翼的うちなー(沖縄人)は排他的な意味合いで使います。
当然、反目しあいます。

曰く、沖縄人はバカだ!遅れてる!閉鎖的だ!

曰く、ナイチャー(内地人)は嘘吐きだ!戦争で酷いことをした!沖縄文化を認めない!

全て当たりで外れです。

沖縄は那覇市内でも川を越えると方言が全く違うほど、多種多様な言葉文化であります。
沢山の島があるのだからそれは大変です。

ナイチャーが簡単に会話は出来ません。
ウチナー同士でも言葉が違うと分からない時があります。

那覇市民から見ると沖縄北部(名護以北)は山原(やんばる)と称しイナカー(田舎者)と言って馬鹿にします。

宮古島は琉球王朝の頃より凶悪犯を島流しに(タスマニアみたい)にしたので暴力的と言い縁談にししょうがあります。

石垣島は政治犯なので訝ります。

糸満は漁師町なので米国他との混血が多く美人が多いですが気が荒いので敬遠されます。

首里は城下町なので気位が高い。

小さな沖縄でもこんなことだらけでありまして、最所はびっくりしました。

差別ってか幼稚な優越感を出身地で得るってのは、何処でもあるんじゃないでしょうか。

海外にでるとそれが如何にバカらしいか分かります。
ちっちゃいちっちゃい!と。

同時にギャグとしてこの海賊野郎!とか
醤油くせ~~とか言い合う事が出来ればいいのですが。
腹割って仲良く悪口言い合うにもプロレスと同じで、一線を越えない相互信頼関係と相互リスペクトが必要です。

それにはお互いの文化、歴史を尊重しないといけません。

公の席で社会的影響度の高い人が排他的な事をポロっと言ってしまうのは、脇が甘いってか頼りないなと思いますね。

在日外国人参政権は論外です。
また、帰化を安易にさせるのは反対です。

帰化条件は日本に忠誠を誓うことであります。
それは同時に日本人も同じです。

今回の外国人参政権付与の問題を通じて、職業、性別、年齢問わずに自分が日本人であることを意識し、何が出来るのかを考える機会だと思います。

電話で寸断されて乱文で恐縮です(すいませんいつも乱文でした♪)

ぐりぐりももんが さんのコメント...

海治朗さんへ、

理想ですが、みんなが平等で暮らせれば、それに越したことはありません。

”差別ってか幼稚な優越感を出身地で得るってのは、何処でもあるんじゃないでしょうか。”

残念ですが、自分と他人を比較する関係で、住まう地域まで押し広げて、優劣や上下関係で区別したりしてしまう。

私の知り合いに沖縄の石油基地で働いていた人がおりまして、四方山話を聞かされてはいたのですが、これほど、その地域地域で違いがあるとは思いもつきませんでした。

一方、北海道は他のコメントでお返ししたように、非常に歴史の浅い場所なので有象無象が一緒くたになって住み着き出した新開地です。このため、地域差を求めたくても、貧しくて暮らすのも精一杯で、できなかったのだろうと思いました。

そんな思いもあってか、別の記事でも同様な話題を取り上げておりますので、良かったらお読み下さい。
http://gurigurimomonga.blogspot.com/2009/06/blog-post_13.html

南風海治郎 さんのコメント...

同じ国民同士でも誰かを蔑み、何処かで優越感に浸らないと収まらない。

これが親戚でもあり、同窓生でもある。

よく言ったもので3人集まれば派閥が出来る。

結局そんなもんなんでしょうね人間は。

人間の業です。

それを認めちゃうのが古典落語であり立川流の経典なのですが(笑)

平等なんて絵に描いた餅です。
理想だから叫ばねばいかんのであって
そこにまた優越感を求めちゃってるもんだと思います。

北海道開拓の苦労の歴史は蔑まれる内容ではありません。
私の家は母方は土佐~台湾~石垣島~神奈川。
父方はずっと神奈川。
縁談のときに母は「国際結婚」と言われたそうです。
沖縄は土人だとか。

今では笑い話ですが情報が無いときはそんなものでしょ。

蔑むのは無知であり恥ずべき行為であります。

因みに私の飲み友達は偶然に滝川高校卒業が2名おります。(お互い面識無し)

中学以来の親友で(知人は多いですが親友は5人しかいません)池田町出身の同和(お互いに了承済み)もいます。
そいつと連れ立ってたのが在日パチンコであります。
朝鮮人と同和と沖縄三人衆と呼ばれましたが
俺は俺!で乗り切ってました。

なぜか???
リアルに親達の昔話を聞いて育ったからです。

神奈川の温暖な気候でノホホンと育った奴とは違う!
って思いは少しあったかもですが、それもちっぽけな話しであります。



そんなこんなも含めても日本はいい国だと思います。

北海道でっかいどう!
社内は寸断されてますます乱文にてすいません・・・・・・・と言い訳します♪

ぐりぐりももんが さんのコメント...

海晴朗さんへ、
世の中、いろんな人がおります。

お付き合いして、あの人は苦労人だから良い人だよって言われてみたいなーと思う時があります。

いやー、それを目標にしたいですね。

こう言う場合は、家柄も、しきたりも関係無しに、がんばってきた人そのもが認められることだと思うのです。

あすなろの木ではありませんが、何時か自分もと思って、精進したいです。そんな風に思います。

南風ジョン治郎 さんのコメント...

天は人の上に人を作らず
人の下に人を作らず

そんな福沢諭吉さんも脱亜論を書きました。


国のため、地域のため、人のため、家族のため、自分のため、目の前の事を一歩一歩積み上げて成就したいと思う日本人になりたいです!と思うランチ前であります。