2010年1月20日水曜日

結局、フェルミ推定って経営分析能力なのよの巻き

最近、親会社から納期を厳守できる一括発注量は、最大でどれぐらいかと聞かれました。
そこで、自社の製造設備の生産能力を推定する作業を改めて実施しました。
色々と考えてみたのですが、生産設備で一番ボトルネックになる工程(処理能力)が生産能力を支配すると言う着眼にいたり、それを見つけて推定することができました。

今思えば、至極当たり前なのですが、誰にも教わらず見出したので良しとしましょう。

量的な推定というのは、ビジネスにありきたりな見積もり作業の延長線上にありそうです。
最近は、”フェルミ推定”のような学術っぽい言葉とか、問題解決能力を伸ばす方法として”地頭力”なんて言葉が流行りました。

でも、これってビジネスマンの基礎能力なんですよ、
”フェルミ推定”のできる人は、結局、仕事ができるってことじゃないでしょうか。

<調査結果の回答>
凸凹部長殿

お世話になります。今後、そちらから輸出製品の発注が増加する可能性も高まってきます。
月産能力でどの程度、親会社の専用に、生産枠を確保できるのか、調査しました。
ある程度の推定値も含まれます。
ですが、現状で、この台数なら出荷できるのではと判断しました。
下記の通り、ご報告いたしますので、宜しく、ご参考下さい。

★日本側の発注分に対応できる月産能力:100台

<前提となる条件>
★生産工場は何がネックか?
→検査ラインの処理能力が重要です。
  ここの処理がボトルネックになります。
→生産は一ラインです。
  仕掛品工程などを分業化して工夫すれば、生産力は向上できます。
→生産部材は、総て在庫している状態を前提とします。
→日本から輸出され、受け入れた検査台数は、含みません。
  条件を単純化しました。

<生産能力シュミレーション>
1.検査ラインの現状:6ポイント
2.1ユニット当りの検査時間:1時間45分
  (実作業に1時間30分、15分を準備・終了時間)
3.1日当りの計量検査:27ユニット
  (労働時間8時間÷1時間45分X6ポイント)
4.一ヶ月の平均就業日数:20.4日
  (年間労働日数年245日÷12ヶ月)
5.一ヶ月当りの計量検査数:551ユニット
  (月間労働日数20.4日X27メーター)
 ※近傍では、2006年4月の561ユニットが最大。(製品:131台)
  従って、上記のデータは、ある程度裏付けられるでしょう。
6.昨年度の製品出荷実績:1000台、2353ユニット
7.一台当りのユニット数:2.35
 ※輸出製品の受注増を反映して去年のデータを利用。
  ただ、08年も2.3ぐらいでした。
8.一ヶ月の検査能力:234台
(554ユニット÷2.35(1台当りユニット数))
 ※一年で、約2800台になります。
  過去最高は、年間2618台でした。
  単月度の集中生産では、234台もありえる想定です。
9.当社のみの受注量の月次最高出荷台数(今年度):120台
 ※08・09年度は、単月度で100台程度の出荷が最高。
  今年度は、弊社分として100台をベースとする。
  10%受注増と緊急短納期出荷(バッファー):10台分を加算。
10.日本からの発注分に対応できる月産能力:100台
 ※月間検査能力から、当社分月次最高出荷台数(今年度)台を引く。
  (234台―120台=114台)
  その結果、台数は、114台です。
  弊社工場長は、経験則で月間生産能力の40-50%と応えました。
  これは、94台~117台になります。
  また、生産課長は、100台が上限で追加は要相談とのことです。
  ですので、100台と言うことでお願いします。

なお、このような推論を”フェルミ推定”とか言うそうです。
グーグルなどで検索すると、シュミレーションの事例が見つかります。
自分の場合がそうかは分かりませんが、小生も考えには触発されました。

以上
(この巻き、終り)

4 件のコメント:

南風裸酢太 さんのコメント...

おはようございます。
大変、勉強になりました。

私は生産部ではなく、営業部門ですが
毎月、半期、通期の実行計画と売り予定を作成してマンジメントしています。

どちらも事実を積み上げ、PDCAを回す事は畑違いでも同じですね。

早速、試してみます。

有り難う御座いました。

ぐりぐりももんが さんのコメント...

裸酢太さんへ、
あれっ、サルサでも踊りたくなる名前になっちゃったんですね。
一層、今後とも宜しくお願いします。
営業部門の方でも、さりげなくPDCAの言葉をお使いいただけるのであれば、仕事をしっかりこなしていらっしゃると思います。
営業の方も、企画を立て、実際に営業をして、成績を振り返り、次の目標期間に活かしてまた企画をたてる、これもまた見事なPDCAだと思います。
この中で、自分の与えられた仕事の環境で、一番弱いポイントが、結果を左右すると言うのは結論として当たり前なんですが、見極めて探り出してくるのが、結構厄介ですよね。
そんな気持ちで、自分も日々、精進です。
私も営業の端くれでしたから、お客さんの付き合いもあって、裸酢太さんも大変だと思いました。
ご健闘をお祈りします。

南風裸酢太 さんのコメント...

恐縮至極であります。

Pパ~
Dドアホ
Cクレイジー
Aアンポンタン

なのでございます。
否、本当に勉強させて頂きます。


私、1年に何回か病気になります。
Led Zeppelin病とかU2病に。
2~3日明けても暮れてもそれらの音及び文献を貪ってしまうのです。

そして今現在が、何年か振りに襲われたレゲェ病Bob Marley病なのです。

ラスタファリズムとは無関係なのですが
恐らく今週末までは南風裸酢太になります。

ちなみにLed Zeppelin病の時は
南風鉛治郎。

U2病の時は南風海栗になりましょうか。。。。。。

乱文失礼致しました。

ぐりぐりももんが さんのコメント...

裸酢太さんへ、
ゼップのセカンドアルバムは永遠ですねー。今でも、胸いっぱいの愛を聞いたりしてます。
実は、高校時代にロックバンドをやっていたんですよ。
幻惑されてをカバーしました。後は、コミュニケーションブレークダウンかな。簡単な曲しかできませんでしたね。
U2もいいなー。政治色の未だ出て来ない初期のアルバムを一枚だけ実家に残しています。
本当は、裸酢太さんのブログでボブマーレーの話が出てたんで、サードワールドの話もしようかと思ったんですが、軟弱者と言われてしまいそうで、ちょっと控えてしまいました。
こうなりゃ、こちらでもロック夜話の記事でも書かかせていただくことにいたしやしょう。
乞う!ご期待!