朝の出勤前はあわただしい。
昨晩のうちにセットした目覚まし時計が、いつもどおり朝六時でけたたましく鳴り響き出す。冬眠からさめた熊のように、寝ぼけ眼でがさごそベッドから抜け出せば、お次はシャワーを浴びる番だ。お湯は出さずに、ちょっとは冷たい真水を浴びれば、これで気分がしゃきっとしてくる。
こちらへ持ってきた両親の位牌に、水と線香を手向け、供え物を備えるのも欠かせない日課だ。
鈴をチーンと二回打ちながら、手を合わせて拝む。家族も従業員も、皆が今日一日を無事に過ごせますように見守ってくださいと、位牌に手を合わせながら心の中で念じる。そんな自分に続けて、お次は上さんがお経を読んでくれる。
それが済めば、ようやく朝ご飯だ。
おっと、その前に血圧も計っておこう。最近は、上が高くても130ちょっと、下は80後半から90をやや超すぐらいに最近はお落ち着いて来ているから、血圧がやや高い程度に収まってきているのはうれしい。
パンに簡単な卵料理とサラダ、カフェオレを胃袋に流し込みながら、慌ただしくご飯を食べる頃には、NHK衛星の朝の八時半をのニュースの時間がやってくる。たった5分間のニュースなんだか、日本のちょっとした動きを知るのも都合が良いから食べながら見てしまう。
こんな風に、我が家の朝は、自分が七時ちょっと前に家を出るまでに、ばたばたと時間が過ぎてしまうのだ。そして、さて家を出ようとするときに、上さんが最後に叫ぶのである。
カギ、携帯、ハンカチ。
まるで伝家の宝刀のように、決め打ちお出かけ三点セットはこれだと言わんばかりに、確認を催促されるわけなのである。自分も健忘症なのか、時々忘れそうになるから致し方無い。時には、これに加えて「指輪」の一言も加わって、サラリーマン完全武装の仕上げとなる。
まさに、これが我が家の始業開始の点呼、指差し呼称と言っても良い。
と言う分けで、常夏の暑い国だからハンカチは絶対欠かすことが出来なくなってしまいました。そんな三点セットに不動のポジションを占めたハンカチを、いつも替えまで用意して二枚を持ち歩く貧乏社長なのでした。
(この巻き、終わり)
おことわり:
今週末、私用でペッチャブーン県のNam Nao, Kok Monと言うところに出かけます。
ですから、記事の更新がちょっと止まります。
以前に書いた記事、「年棒13万円の教師に贈るエールの巻き 」の場所なんですが、従業員の好意で訪問することになりました。
と言うわけで、ご了承下さい。
5 件のコメント:
気をつけて行って来てくださいませ。私もこの場所の実情、地元の方の声などにとても興味があります。
またレポートお待ちしております。
とよこさんへ、
せっかく従業員の方から招待してくれたので楽しみたいと思う一方で、しっかり取材してレポートしたいと考えています。記事が出来上がるまで、しばらくお待ち下さい。
我が家のいい加減な朝と違い、規則正して朝の様子ですね。
洋服屋といっても自由業のようなもので、仕事より身内の付き合いが優先するような仕事ですから。
共通点はハンカチですかね。
私は汗っかきなので外に出るときはフェイスタオルを2枚持ちます。
1枚は自分用ですが、もう一枚は妻のためです。
17日の記事ですが、私もタイ女子のアジアでの大会での優勝にはビックリしました。
今回のグラチャンはいまいちでしたが、確かに強くなってますよね。
ぐりぐりももんがさん
お久しぶりです。
毎朝お仏壇に手を合わせる。良いですね。
きっとこういう家庭で育つと子供さんもぐれずにキチンと育つんですね。
ドラえもんさんへ、
ようやっと、ペチャブーン県から我が家に戻ってくつろいでいるところですが、家内は疲れたらしく、ぐったりしてすぐベッドで横になってしまいました。さて、これからどんな記事を書こうか、思案しているところです。
楽仙堂さん、
結婚して分かったのですが、家内は仏教徒でありました。あっちの国の人は、宗教はあまり関係なくて拝金教にかぶれた人も多いんですけど、
同じお経の本を持ってきたときは驚きました。すぐに、日本語でお経を覚えてくれたので、感謝しております。
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